大前研一 名言集 『50代からの選択』(18)
『50代からの選択』(18)
私は6月末(2022年)で67歳になります。前期高齢者です。
その意味で、このタイトルの本は自分の半生を振り返る機会を与えてくれた本ですし、後半生を生き抜いていくためのよすがともなりました。
「人生とは何ぞや」をご一緒に考えてみませんか。
『50代からの選択』(初版 2004年11月10日 集英社)は、<ビジネスマンは人生の後半にどう備えるべきか>というサブタイトルが示すように、自分の人生を真剣に考えるきっかけを与えてくれます。50代のかただけではなく、実は20代、30代、40代のかたにも読んでいただきたい本です。
サラリーマン社会だけしか知らない人間は、それが異常だと言うことになかなか気づけない
自分から意識的に外に出て、いろいろな仲間と出会い、つきあいを多様化させる努力が必要だ
退職後は、リスクを抱え込まない、新たな借金をしない。仕事は趣味と考える
欲を出して儲けようと思わない
➳ 編集後記
『50代からの選択』(初版 2004年11月10日 集英社)は、<ビジネスマンは人生の後半にどう備えるべきか>というサブタイトルが示すように、自分の人生を真剣に考えるきっかけを与えてくれます。50代のかただけではなく、実は20代、30代、40代のかたにも読んでいただきたい本です。
🔶 大前氏は自分で考え出したことを自ら実践し、検証しています。仮説と検証を繰り返す行動の人です。
Think before you leap.(翔ぶ前に考えよ)という諺がありますが、Leap before you think.(考える前に翔べ)もあります。
あれこれ考えて、難しそうだからとか面倒くさそうだからやめようでは成長しません。
まず、やってみるという姿勢が大切です。
大前研一氏は、常に物事の本質を述べています。洞察力が素晴らしいと思います。私は、ハウツーものは、その内容がすぐに陳腐化するので読みません。
➔ 大前氏の今回の言葉も、私たちが忘れがちな重要なことに気づかせてくれます。
🔷 企業のよっては、45歳定年制を実施しているところもあると聞いています。
あるいは、50歳管理職定年制を敷いているところもあるようです。
国や自治体は60歳定年を65歳まで延長するように、企業に働きかけていますが、経営者は定年延長を引き受ける代わりに、給与を大幅に減額する措置を取ろうとしています。
長年勤務し、会社に貢献してきたと自負しているあなたも、これからお話することをよく聞いていただきたい、と思います。
状況によって、あなたは不快感を催すかもしれません。
その時には、お詫びします。
企業内の「ジンザイ」には、
「人財」「人材」「人在」「人済」「人罪」の5種類があるそうです。
人財は、企業の財産となる社員です。
人材は、企業の部品や材料になって働くような社員です。
一般的な社員です。
人在は、存在するだけの社員です。箸にも棒にもかからない
社員ということになります。言葉は悪いですが、給料どろぼう
と言われることがあります。
「人済」は、もう済んでいる社員を意味します。
つまり、役に立たず、必要とされていないということです。
そして、人罪は、存在するだけで罪であるという社員です。
企業に損害を与える社員ということです。
ジンザイという言葉を使う時には、この5種類(もっとあるかもしれません)のうちのどれに該当するのか、を考えないといけない時代になりました。
50歳になったら、どの「ジンザイ」に該当するのか、冷静に、客観的に自己評価しなくてはなりません。
企業内で「自分の居場所」を見い出せるか、否かが重要になります。
もし、「自分の居場所」を見い出せないなら、どの「ジンザイ」に該当するか真剣に考えなくてなりません。
その上で、自分を組み立て直して会社にしがみつくか、社外に「自分の居場所」を見出すしか道はないと判断すべきです。
そして決断し、行動することが望まれます。
ちなみに、企業にとって私は「人財」を除く、いずれかでした。
自分では人財だと、思っていましたが…。
企業の評価と自己評価は乖離していました。
私は、会社にとって都合の良い存在ではなかったのです。
あなたは、きっと「人財」である、と私は思っていますよ!
大前氏は1995年の都知事選に敗戦後、『大前研一 敗戦記』を上梓しました。
🖊 大前氏の著作を読むと、いつも知的刺激を受けます。
数十年前に出版された本であっても、大前氏の先見の明や慧眼に驚かされます。
『企業参謀』(1985/10/8 講談社)という本に出会ったとき、日本にもこんなに凄い人がいるのか、と驚嘆、感嘆したものです。
それ以降、大前氏の著作を数多く読みました。
『企業参謀』が好評であったため、『続・企業参謀』( 1986/2/7 講談社)が出版され、その後合本版『企業参謀―戦略的思考とはなにか』(1999/11/9 プレジデント社)も出版されました。
🔶 大前氏は経営コンサルタントとしても超一流でしたが、アドバイスするだけの人ではありませんでした。自ら実践する人です。有言実行の人です。起業し、東京証券取引所に上場しています。現在は代表取締役会長です。
大前氏の本には、ものの見方、考え方を理解する上で重要な部分が多くあります。大前氏の真意を深く考えなくてはなりませんね。
この元記事は8年前にAmebaブログで書きました(2014-05-03 22:22:19)。「新・大前研一名言集(改)」はかなりの量になりました。私にとっては、いわばレガシィです。
その記事を再編集しました。
✑ 大前研一氏の略歴
大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本の経営コンサルタント、起業家。マサチューセッツ工科大学博士。マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。
現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長[1]、韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授[1]、高麗大学名誉客員教授[1]、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役[1]、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長[1]等を務める。 (Wikipedia から)
大前研一氏の略歴補足
大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。
その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。
都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。
大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。