堀 紘一 名言集 『リーダーシップの本質』(39)
『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』(39)
『リーダーシップの本質』(初版 2003年6月26日 ダイヤモンド社)は、堀 紘一氏が満を持して上梓した優れたビジネス書です。
略歴は著者紹介に譲るとして、堀 紘一氏はボストンコンサルティンググループ日本法人代表、ドリームインキュベータ創業者となり東京証券取引所に上場させた、単なる経営コンサルタントではありません。
優れたビジネス書を数多く執筆しています。
自ら豊かに発想し、自分の中にはない発想を受け止める柔軟性を身につけるためには、リーダーは積極的に外へ出ていって、異業種の人、異文化の人と多く接する必要がある
リーダーたる者、つねに異文化、異業種など異なった価値観を持つ人たちとのつき合いを求めなければならない
痛感するのは、ほとんどの商売が供給者論理になっているということだ
ユーザー論理で考えられている例はきわめて稀だ
✔ 出典元
『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』
2003年6月26日 第1刷発行 ダイヤモンド社
✍ 編集後記
🔶 『リーダーシップの本質』は堀氏の経歴に違わない内容の本です。重要な点は「本質」です。すぐに廃れてしまうハウツーものとは根本的に違います。
私たちは新奇さに目を奪われることなく、常に「本質」とは何かに着目する姿勢を貫きたいですね。
勉強は一生続けることが大切です。世の中は常に進歩しているのですから。劇的な変化にも予兆はあります。感度の良いアンテナを張り、見逃し、聞き逃ししないようにしましょう!
何歳でも、何歳からでも勉強はできます。書籍を手許に置いておけば、いつでも何度でも参照することができます。
「この本は良書だ」と思ったらその1冊の本を何度も読み返すことが重要です。
一度読んだくらいですぐに理解できたという著書は、中身は大したことはないと判断するべきでしょう。「韋編三絶」という言葉がありますね。
🔷 「痛感するのは、ほとんどの商売が供給者論理になっているということだ。
ユーザー論理で考えられている例はきわめて稀だ」
日経ビジネスの最新号(2022 09.12 No.2157)の特集記事は『稲盛和夫 カリスマの遺訓』です。
稲盛和夫さんと言えば、「利他の心」や「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」、「アメーバ経営」などの言葉で知られています。
京セラの創業者であり、破綻したJALを再建したことでも周知のことです。
その稲盛さんの「善行、利他行を積む」(『稲盛和夫 カリスマの遺訓』から)が、六つの精進の中の一つに数えられています。
利己という自己中心な考えを脱却し、他に利するという考え方を実践することは、容易なことではありませんが、稲盛さんは実践してきました。
まずは考え方が大切なのだ、ということを身をもって実践しさらに説き、実際に企業経営で著しい成果を挙げ続けたからこそ、稲盛さんは松下幸之助さんと並び「経営の神様」と言われました。
8月24日に90歳で亡くなられました。
✒ 堀 紘一氏の略歴
ドリームインキュベータ代表取締役社長。
1945年兵庫県生まれ。東京大学法学部卒業。ハーバード大学大学院経営学修士(MBA with High Distinction)。読売新聞、三菱商事、ボストンコンサルティンググループ(BCG)社長を経て、2000年にドリームインキュベータ(DI)創業。
BCG時代には、金融、ハイテク、消費財、Eコマース、中期戦略など数多くの戦略策定及び実行を支援。
『知恵は金なり』『強い会社はこうしてつくれ』『成功する頭の使い方』(PHP研究所)、『人と違うことをやれ!』『どんな「壁」でも突破できる』(三笠書房)、『挑戦! 夢があるからビジネスだ』『脱皮できない蛇は死ぬ』(プレジデント社)、『できることから始めよう!』(ダイヤモンド社)、『ホワイトカラー改造計画』『21世紀の企業システム』(朝日出版社)など著書多数。
(『リーダーシップの本質』の著者紹介から)
✒ 堀 紘一氏の略歴補足
2020年に堀氏はDIの取締役を退任し、DIは電通の傘下となりました。
近況は下記をご覧ください。
「セカンドライフ」を謳歌しているようです。