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日経ビジネスのインタビュー     バックナンバー 020

日経ビジネスのインタビュー         バックナンバー 020


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ここに掲載しているのは、管理人・藤巻隆が携帯サイトで運営して
いた時のコンテンツです。

2007年1月8日号からスタートしています。1カ月分毎にまとめて
あります。

途中、数件記事が抜けている個所があります。データを消失して
しまったため再現できません。

「日経ビジネス 電子版使い方ガイド」(全24ページ)を見ると
「雑誌『日経ビジネス』のバックナンバーの閲覧について」で、
閲覧できるのは2011年10月から最新号と書かれています。

そのため、2008年8月18日、25日分の記事は確認できません。
しかも紙の雑誌は、かるか昔に処分しています。
そうした事情で、今回は1件だけ投稿します。
申し訳ありません。

● 2008.08.4-11 (No.1)<82>
育て、時代導くリーダー
ジェイ・ライト (Jay O.Light)氏[米ハーバード大学経営大学院学長]
竹中 平蔵(たけなか・へいぞう)氏[慶応義塾大学教授]

<ライト氏>世界に貢献できるリーダーをいかに育てるか。この点についてハーバード大学経営大学院は常に考えてきました。

リーダーに必要な資質として主に5つのポイントがあると思います。

いずれも、教授が講義を通して教えることができないものです。
知的な成長の複雑なプロセスを経なければ養えない。

第1のポイントは判断力。複雑なシステムを見て根本的な問題は何なのかを理解する。ここで重要なのは答えではなく、問題を正しく設定することです。(中略)

第2のポイントは、起業家的な見方を身につけることです。人は誰でも目標の達成を妨げる問題や制約を抱えています。そこで起業家的な見方によって状況を見つめ直し、他人には分からないチャンスを探し出し、制約を制約でなくしてしまう。そのようにゲームの仕方を変えるのです。

第3のポイントとなるのが、意思疎通の能力です。特に他人の言うことをよく聞くことが重要です。(中略)

第4のポイントとして、個人や企業の価値観を理解して、それらを長期的な目標へ置き換えることが求められます。(中略)

最後のポイントは、実行する勇気。何をすべきなのかを考え、周囲と意思疎通を図って、自分にとって本当に価値のあるものは何なのかを探し求める。これらを実践することです。

<竹中氏>今、指摘された5つのポイントにはいずれも賛同します。

強いリーダーを育てるためのポイントとして、それらに加えてさらに3つのポイントを挙げたいと思います。

第1は、リーダーを育成するうえで強い大学が必要だと言うことです。強い大学を持つ国がリーダーとなる人材を数多く輩出し、強い経済を持つことができる。極端に言えば、そういう時代になってきたと思います。米国の週刊誌「タイム」が毎年、世界の大学ランキングを発表していて、ハーバード大は多くの分野でトップです。一方、日本の大学は残念ながら上位100校の中に4~5校しか入っていない。国内最高峰の東京大学でも17位にとどまっています。(中略)

第2は、大学を利用して社会人を再教育するシステムを作っていくことです。日本は25歳以上の人が大学や大学院で学んでいる割合が米国に比べて著しく低い。ここを変えていくことも、政界や産業界のリーダーを育成していくうえで極めて大切です。

第3のポイントはライト学長の指摘されたものと重なりますが、教育の内容をこれまでの知識を伝授するものから、創造性を鍛えるものへ変えていくことです。そうした教育にはお金がかかります。ですが、日本の大学の授業料は安すぎる。日本は教育に対してもっとお金を支払うことに価値を見いだすべきです。



🔷 編集後記


この元記事をアメブロに投稿したのは、8年前のことです(2014-01-02 22:53:21)。

読み直してみますと、「こんなことも書いていたのだな」「この個所に関心があったのだな」ということが思い出され、当時の自分の心境に思いを馳せています。

それだけ歳をとったのだと実感しています。

編集長インタビューの記事を読み返してみると、当時の経営者の心意気・信念・余裕・揺るぎない自信といったものが伝わってきます。

月日が経ち、自分だけでなく身の回りにも、環境にも変化があります。

しかし、経営に限らず、物事の本質は変わらないものです。

今回のインタビューの中から興味深い言葉を拾い出してみます。

ジェイ・ライト (Jay O.Light)氏[米ハーバード大学経営大学院学長]

の言葉から。

第1のポイントは判断力。ここで重要なのは答えではなく、問題を正しく設定することです。

                
 

🔴「ここで重要なのは答えではなく、問題を正しく設定することです」

すぐに答えが出ないと面白くないという、せっかちな人間が多くなってきたと感じています。

しかし、ジェイ・ライト氏が指摘しているように、問題を正しく設定することが重要なのです。

なぜでしょうか?

問題の本質が掴めなければ、もぐらたたき、つまり対症療法になってしまうからです。表面的な問題を解決できても、次から次に問題が発生してきます。

それらの問題は本質的な問題ではないからです。本質的な問題を見つけることができれば、それらの問題は大したことではないのです。

私がグールー(思想的指導者)と仰ぐ、大前研一氏は問題解決手法について次のように語っています。

米国も欧州も含めて「答えのない時代」に突入しています。オリジナリティーがなく、他者の物真似をしているような企業は淘汰されてしまう時代になったのです。それは、個人でも同じことです。上司の言われるままに、何も考えることなく仕事をするサラリーマンは「名札」はあっても「値札」がない、つまり、まったく市場価値のない人物になってしまう時代です。

これからは、他人の真似ではなく、社会という知的ジャングルの中で、道なき道を見つけること(パスファインディング)が必要になったといえます。では、その道なき道を見つけていくために、私たちはどうしたらよいのでしょう?

答えは1つ。それは、考える力を付けることです。「論理力」と「創造力」を持つことです。もっと詳しく言うなら、複雑に絡み合った諸事情の中から、物事のあるいは、直面する問題の実態や本質を的確に捉えて対処していく「問題発見能力」と「問題解決能力」を備えることです

大前研一流 問題解決手法とは?(1)はじめに


続きに興味をお持ちの方は、下記のウェブサイトもご覧ください。
きっとあなたの期待に応えることができるはずです。



「YAHOO!(ヤフー)」のジェリー・ヤンは、インターネットの黎明期に、その本質の一端にいち早く気づき、適切な手を打ち続けて大きな成功を収めました。アマゾン・ドット・コムのジェフ・ペゾスなどもインターネットのビジネスで成功したひとりです。そんな彼らの共通点とはいったい何でしょうか。

それは、誰も遭遇したことのない状況、言い換えれば前例の無い問題に直面したときに、その実態や本質を正しく把握し、適切に対応できる能力です。だからこそ、普通の人には見えないチャンスが彼らには見えていたのです。

大前研一流 問題解決手法とは?(2)自分の未来は自分で切り開け!
問題解決力があれば世界で活躍できる


本質的問題=原因を見つけ出し、それを解決しない限り、問題現象は決して消えないのです

大前研一流 問題解決手法とは?(2)自分の未来は自分で切り開け!
問題解決力があれば世界で活躍できる


大前氏がマッキンゼーに在籍していた時のエピソードがたくさん載っています。大前氏でさえ屈辱を味わったことがあるそうです。


「君はビジネススクールに行ったことがないのか?」
「ありません。私はエンジニアです」
「どうして、君のような人間がこの会社に入ってきたんだ?」
「採用した人に聞いてください」

間の抜けたやりとりでした。業を煮やしたアビーさんは「お前は雄牛についたオッパイみたいなやつだ」と私を罵りました。雌牛のオッパイは使えるが、雄牛のオッパイは使いようがない、つまり役立たずという意味です。生まれて初めて味わう屈辱でした。

ところが、実際に損益分岐分析をやってみたら、実に簡単でした。原子炉設計では拡散方程式や輸送方程式、ベクトル、マトリックスなどの複雑な計算式を使っていたのに、損益分岐分析には加減乗除しか必要ないからです加減乗除だけで問題が解決できて金が稼げる経営コンサルタントというのは不思議な商売だな、と思ったものです。

大前研一流 問題解決手法とは?(3) 私が「PSA=プロブレム・ソルビング・アプローチ」
の伝道師になるまで
                                     


このウェブサイトには問題解決3つの原則が書かれています。PSA(プロブレム・ソルビング・アプローチ)=問題解決法

3原則-1:すべての問題は解決できるという強い信念を持とう
3原則-2:常に「What if…?」と考えよう
3原則-3:原因と現象を混同するべからず

大前研一流 問題解決手法とは?(4)PSAを理解する「問題解決3つの原則」





1回の投稿ごとに1カ月分にまとめたインタビューの概要を掲載します。

2007年1月8日号からスタートし、2013年7月までの6年7カ月分のバックナンバーだけで79件あります。

途中、数件記事が抜けている個所があります。
データを消失してしまったため現時点では再生できませんが、日経ビジネスの電子版では「2011年10月から最新号まで」のバックナンバーが閲覧できるようですので、抜けている個所に該当する部分が見つかれば、追記します。

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藤巻 隆
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