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大前研一 名言集 『考える技術』(8)

『考える技術』(8)

『考える技術』(初版 2004年11月4日 講談社)は、大前研一氏の考え方のフレームワーク(枠組み)のエッセンスを述べた本です。

なかには、かなり厳しい意見もありますが、真摯に受け止め、少しでも実行する心がけが必要であると痛感しました。


自己否定のできない会社のトップは、それまでの成功体験があるために、常に自分を美化しようとする傾向がある

自己否定のできない会社のトップは、それまでの成功体験があるために、常に自分を美化しようとする傾向がある。時代が代わり、自分の成功体験に基づくやり方が通じなくなっても、それを認める勇気がないのだ。いつまでも過去の成功というノスタルジアに浸っているから、会社自体が自己改革できない硬直した組織になってしまう。

『考える技術』 大前研一の名言 1 〈22〉


これからの時代は、日米に限らず、世界中の企業が必然的に似てくるだろうと私は思っている

これからの時代は、日米に限らず、世界中の企業が必然的に似てくるだろうと私は思っている。すでに企業は自分がどの国に所属するかというような枠組みをとっくに離れ、国境を自由にまたいでボーダーレスな世界で活動を行っている。変化のスピードについていくために、生産性の効率化のみならず、意思決定を速くする組織の効率化が益々図られていくだろう。

『考える技術』 大前研一の名言 2 〈23〉


新しい世界では、企業に所属する人間であっても、個人としての能力が求められるようになる

新しい世界では、企業に所属する人間であっても、個人としての能力が求められるようになる。物事の本質を見抜く、自らの力で問題を解決する力、新しいアイデアを生み出したり、新規事業を立ち上げたり、あるいはライバル企業を打ち負かす戦略を立てる力がなければ、所属する企業からも退場を迫られる時代になるだろう。

『考える技術』 大前研一の名言 3 〈24〉


➳ 編集後記

『考える技術』(初版 2004年11月4日 講談社)は、約18年前に書かれた本です。今、この本を読み返してみても内容はまったく陳腐化していません。それどころか、現代の社会情勢を的確に捉えていると思います。

大前研一氏の先見性がいかに凄いかは、これらの名言からもその一端が垣間見られるでしょう。

➔ 大前氏の今回の言葉も、私たちが忘れがちな重要なことに気づかせてくれます。

組織に所属していても個人の能力を高めることが不可欠となることは必定です。

大前氏のものの見方、考え方を理解する上で重要な部分が多いです。大前氏の真意を深く考えなくてはなりませんね。

この元記事は15年前にFC2ブログで書きました(2007-12-28 23:31 by 藤巻 隆)。「新・大前研一名言集(改)」はかなりの量になりました。私にとっては、いわばレガシィです。
その記事を再編集しました。

✑ 大前研一氏の略歴

大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本経営コンサルタント起業家マサチューセッツ工科大学博士マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。

現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長[1]韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授[1]高麗大学名誉客員教授[1]、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役[1]、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長[1]等を務める。    (Wikipedia から)

大前研一氏の略歴補足

大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。

その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。

都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。

大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。



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藤巻 隆
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