堀 紘一 名言集 『リーダーシップの本質』(38)
『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』(38)
『リーダーシップの本質』(初版 2003年6月26日 ダイヤモンド社)は、堀 紘一氏が満を持して上梓した優れたビジネス書です。
略歴は著者紹介に譲るとして、堀 紘一氏はボストンコンサルティンググループ日本法人代表、ドリームインキュベータ創業者となり東京証券取引所に上場させた、単なる経営コンサルタントではありません。
優れたビジネス書を数多く執筆しています。
企業経営のリーダーにとって、情報収集と情報分析はもっとも急速に整備し、強化していかなければいけない部分
優れたリーダーの最も大きな特徴の一つは、「ものを深く考える」ことである
深く考えることによってこそ本質をとらえることができる
真のリーダーは、何か障害があるとき、すぐに無理だと決めつけずに、その障害を迂回できないか、突破できないかととことん深く考えるものだ
✔ 出典元
『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』
2003年6月26日 第1刷発行 ダイヤモンド社
✍ 編集後記
🔶 『リーダーシップの本質』は堀氏の経歴に違わない内容の本です。重要な点は「本質」です。すぐに廃れてしまうハウツーものとは根本的に違います。
私たちは新奇さに目を奪われることなく、常に「本質」とは何かに着目する姿勢を貫きたいですね。
勉強は一生続けることが大切です。世の中は常に進歩しているのですから。劇的な変化にも予兆はあります。感度の良いアンテナを張り、見逃し、聞き逃ししないようにしましょう!
何歳でも、何歳からでも勉強はできます。書籍を手許に置いておけば、いつでも何度でも参照することができます。
「この本は良書だ」と思ったらその1冊の本を何度も読み返すことが重要です。
一度読んだくらいですぐに理解できたという著書は、中身は大したことはないと判断するべきでしょう。「韋編三絶」という言葉がありますね。
🔷 「優れたリーダーの最も大きな特徴の一つは、『ものを深く考える』ことである」
物事を上辺だけを見て判断するようなリーダーがいる組織は、遅かれ早かれ粉々に壊れるでしょう。
物事を深掘りできないリーダーはリーダー失格です。
表面上はこうなっているが、本質的な問題点は別のところにあるというのは日常茶飯事です。
本質的な問題が分からなければ、解決策は的はずれなものになります。
まず、問題をしっかり見極めることが重要であることは言うまでもありません。
問題(本質的なものは2~3に絞り込めます)が特定できたら、次にするべきことは一気に解決できる性質のものなのか否か、を見極めることです。
もし、一気に解決することができないと判断されたら、一つずつ解決していくしかありませんね。
ただし、もぐらたたきになってはいけません。
1つの問題が解決できたと思ったら、新たな問題が発生したとしたら、それは本質的な問題と考えていたことが、実は本質的な問題ではなかったことになります。
つまり、対症療法だったということです。根本的な解決には至らなかったということになります。
そうなったら、もう一度原点に戻って本質的な問題を見つけ出さなければなりません。
つまり、問題解決という言葉には、「(本質的な)問題」と「(根本的な)解決」の2つがあるということです。
これは私独自の見解ですので、同意される方も、異議を唱える方もいらしゃると十分に認識しています。
✒ 堀 紘一氏の略歴
ドリームインキュベータ代表取締役社長。
1945年兵庫県生まれ。東京大学法学部卒業。ハーバード大学大学院経営学修士(MBA with High Distinction)。読売新聞、三菱商事、ボストンコンサルティンググループ(BCG)社長を経て、2000年にドリームインキュベータ(DI)創業。
BCG時代には、金融、ハイテク、消費財、Eコマース、中期戦略など数多くの戦略策定及び実行を支援。
『知恵は金なり』『強い会社はこうしてつくれ』『成功する頭の使い方』(PHP研究所)、『人と違うことをやれ!』『どんな「壁」でも突破できる』(三笠書房)、『挑戦! 夢があるからビジネスだ』『脱皮できない蛇は死ぬ』(プレジデント社)、『できることから始めよう!』(ダイヤモンド社)、『ホワイトカラー改造計画』『21世紀の企業システム』(朝日出版社)など著書多数。
(『リーダーシップの本質』の著者紹介から)
✒ 堀 紘一氏の略歴補足
2020年に堀氏はDIの取締役を退任し、DIは電通の傘下となりました。
近況は下記をご覧ください。
「セカンドライフ」を謳歌しているようです。