【五木寛之 心に沁み入る不滅の言葉】 第22回
『生かされる命をみつめて 自分を愛する 編』 五木寛之講演集
五木寛之さんの『生かされる命をみつめて 自分を愛する 編』から心に沁み入る不滅の言葉をご紹介します。
五木さんは戦時中から特異な体験をしています。
「五木さんは生まれて間もなく家族と共に朝鮮半島に渡り、幼少時代を過ごしました。そこで迎えた終戦。五木さんたちは必死の思いで日本に引き揚げたそうです」(「捨てない生活も悪くない」 五木寛之さんインタビューから)
2022年9月に90歳になったそうです。今日に至るまで数多の体験と多くの人々との関わりを、掛け替えのない宝物のように感じている、と思っています。
五木さんは広く知られた超一流の作家ですが、随筆家としても、講演者としても超一流だと、私は思っています。
一般論ですが、もの書きは話すのがあまり得意ではないという傾向があります。しかし、五木さんには当てはまらないと思います。
「分け隔てなく」から
五木寛之の心に沁み入る不滅の言葉 1 (64)
「分け隔てなく」から
五木寛之の心に沁み入る不滅の言葉 2 (65)
「分け隔てなく」から
五木寛之の心に沁み入る不滅の言葉 3 (66)
出典元
『生かされる命をみつめて 自分を愛する 編 五木寛之講演集』から
2015年10月15日 初版第1刷発行
実業之日本社
✒ 編集後記
『生かされる命をみつめて 自分を愛する 編 五木寛之講演集』は、講演集ということになっていますが、巻末を読むと、「2011年8月東京書籍刊『生かされる命をみつめて』『朝顔は闇の底に咲く』『歓ぶこと悲しむこと』に加筆の上、再構成、再編集したものです」と記載されています。
裏表紙を見ると、「50年近くかけて語った講演」と記されています。それだけの実績があります。
🔷「奇数という観点で考えてみると、日本の三三九度、七五三、三途の川、いろいろな意味で奇数が使われていることばには、なにかしら道教の影響が背後にあるような感じがします」
この他に、五七五の俳句、五七五七七の短歌も奇数です。
中国の漢詩には五言絶句、五言律詩、七言絶句、七言律詩がありました。
これらも奇数です。
上掲のウェブサイトによりますと、「五言絶句、五言律詩、七言絶句、七言律詩」について次のような解説がなされています。
中国の詩と、日本の俳句や短歌との関連性の研究がなされてきているのか、ChatGPT と対話してみました。
その結果は、下記のとおりです。
私の問いかけ
日本の俳句は五七五、短歌は五七五七七で奇数で構成されています。中国の漢詩の絶句と律詩はそれぞれ五言と七言があり、五言絶句、五言律詩、七言絶句、七言律詩があります。奇数ということに着目すると、日本の俳句や短歌と、中国の絶句や律詩との歴史的な関連性はあるのでしょうか、ないのでしょうか?
ChatGPT の回答
日本の俳句や短歌と中国の詩の奇数の形式には、歴史的な関連性があります。実際、日本の俳句と短歌は、中国の詩に影響を受けて発展しました。
日本の俳句は、9世紀から10世紀にかけて、日本に伝わった中国の詩の影響を受けて発展しました。中国の詩には、五言詩と七言詩の二種類があり、五言詩は五つの音節、七言詩は七つの音節から構成されています。この五音七音の詩形式が日本に伝わり、日本の俳句や短歌の形式に取り入れられました。
また、日本の俳句や短歌は、中国の詩の技法や思想にも影響を受けています。たとえば、中国の詩では景物描写が重視されていましたが、日本の俳句や短歌では季節感や自然の移ろいを詠い、簡潔な言葉で表現することが重要視されました。このように、日本の俳句や短歌は中国の詩から影響を受けながらも、独自の発展を遂げたと言えます。
一方、中国の詩の五言絶句や律詩と日本の俳句や短歌との関連性については、より明確な証拠はありません。しかし、中国の詩が日本に伝わった際に、五音七音の詩形式が影響を与えた可能性があることから、少なからず影響があったと考えられます。
私の問いかけ
では、中国の詩と、日本の俳句や短歌との関連性の研究は十分にされてきていないということですか?
ChatGPT の回答
実際、中国の詩と日本の俳句や短歌との関連性については、研究が進められてきました。歴史的な事実や文献に基づいて、中国の詩と日本の俳句や短歌の形式や思想の相似性や差異について比較研究が行われています。
ただし、両者の関連性についてはまだ解明されていない点も多く、研究が進められる余地があると言えます。また、文化的な背景や歴史的な流れに加え、俳句や短歌における季語や切れ字の使用など、独自の要素が存在するため、一概に二つを比較することは困難であると言えます。
⭐参考データ
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🔶五木寛之さんの言葉は、軽妙洒脱という言葉が相応しいかもしれません。軽々に断定することはできませんが。
五木さんの言葉を読むと、心に響くという言うよりも、心に沁み入る言葉の方が適切だと思いました。
しかも、不滅の言葉と言ってもよいでしょう。
著者略歴
五木寛之ひつき・ひろゆき
1932年福岡県出身。早稲田大学露文科中退。67年、直木賞受賞。
76年、吉川英治文学賞受賞。
主な小説作品に『戒厳令の夜』『風の王国』『晴れた日には鏡をわすれて』ほか。
エッセイ、批評書に『大河の一滴』『ゆるやかな生き方』『余命』など。
02年、菊池寛賞を受賞。
10年、『親鸞』で毎日出版文化賞特別賞受賞。
各文学賞選考委員も務める。