【大人の流儀 伊集院 静 心に響く言葉】 第86回
大人の流儀
伊集院 静氏の『大人の流儀』から心に響く言葉をご紹介します。私は現在『大人の流儀』1~10巻を持っています。このうちの第1巻から心に響く言葉を毎回3件ずつご紹介していこうと考えています。全巻を同様に扱います。
時には、厳しい言葉で私たちを叱咤激励することがあります。反発する気持ちをぐっと堪え、なぜ伊集院氏はこのように言ったのだろうか、と考えてみてください。しばらく考えたあとで、腑に落ちることが多いと感じるはずです。
『大人の流儀3 別れる力』をご紹介します。
ご存知のように、伊集院氏は小説家(直木賞作家)で、さらに作詞家でもありますが、『大人の流儀』のような辛口エッセーも書いています。
大人の流儀 伊集院 静 心に響く言葉 第86回
第3章 正義っぽいのを振りかざすな
「勝てばいいってモンじゃない」から
伊集院 静の言葉 1 (255)
「大人の男の覚悟とは何か」から
伊集院 静の言葉 2 (256)
「大人の男の覚悟とは何か」から
伊集院 静の言葉 3 (257)
⭐出典元
『大人の流儀 3 別れる力』
2012年12月10日第1刷発行
講談社
表紙カバーに書かれている言葉です。
✒ 編集後記
『大人の流儀』は手元に1~10巻あります。今後も出版されることでしょう。出版されればまた入手します。
伊集院静氏は2020年1月にくも膜下出血で入院され大変心配されましたが、リハビリがうまくいき、その後退院し、執筆を再開しています。
伊集院氏は作家にして随筆家でもあるので、我々一般人とは異なり、物事を少し遠くから眺め、「物事の本質はここにあり」と見抜き、それに相応しい言葉を紡いでいます。
🔷「冬が終り、春一番が吹き荒れて、そこからしばらく寒の戻り、短い雨、思わぬ陽気をくり返すのが春であり、目にあざやかに映る梅、桃、桜などが咲くが実際は不安定な天候が続く。
それを一掃するのが、初夏の風、薫風である。そこからは梅雨を越えれば、あとは力強い夏である」
今日(2023年7月16日)も気温が30°Cを超え、湿度も60%くらいで高止まりしています。沖縄を除き、全国的には、まだ梅雨明けはしていないようです。
そんな中で、「初夏の風、薫風」ではないですが、風が吹いています。乾燥した風とは言い難い湿気を帯びた風ですが、「梅雨を越えれば、あとは力強い夏」がやってきます。
ただし、地球環境の変動によって、日本は四季の移り変わりが年々はっきりしなくなって来ています。
私見ですが、季節の変わり目が年々前倒しでやってきている、とさえ感じています。また、梅雨明け前にはよく雷雨が降り、その後梅雨明けというプロセスを、私が子供の頃によく経験しました。
ところが、最近ではいつの間にか梅雨明けしていたということがよくあります。
そうした事象が、地球温暖化と何らかの関係があるのかは知りませんが、もしかしたら関係があるのかもしれません。
🔶『大人の流儀3 別れる力』について『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』の中で言及しています。
夏目雅子さんのプロフィール
🔶伊集院静氏の言葉は、軽妙にして本質を見抜いたものです。随筆家としても小説家としても一流であることを示していると私は考えています。
<著者略歴 『大人の流儀』から>
1950年山口県防府市生まれ。72年立教大学文学部卒業。
91年『乳房』で第12回吉川英治文学新人賞、92年『受け月』で第107回直木賞、94年『機関車先生』で第7回柴田錬三郎賞、2002年『ごろごろ』で第36回吉川英治文学賞をそれぞれ受賞。
作詞家として『ギンギラギンにさりげなく』『愚か者』などを手がけている。