ポプマスは何故失敗したのか

うるせぇ!俺のポプマスは!まだ終わってねぇ!

ポプマスはなぜ失敗したのか?

 ポプマスの最後のイベントが発表されたので、自分の中の今回のサービス終了に決着をつける為にこの記事を書き綴ります。
 ただ単につまらなかったから終わっただけではなく、きちんと面白いゲームでもあったので、このサービス終了が次の糧になることを祈ってこの記事に残します。
 

良かったところ

 まず良かったところを箇条書きで書いていきます。

・非音ゲーであるので音ゲーが苦手なユーザーも参戦しやすい
・ジャケット制作などクリエイティブな部分で楽しめる
・アイマス作品のクロスオーバーなので、他コンテンツに触れる機会が出来て、担当が増えたり、曲を知ることが出来る
・本家で出番の少ないアイドルの出番や、顔見せの機会が増える
・他のアイドルとの絡みがあることで、担当の新たな面が発見出来る
・ランクがあり、PvP要素が強い 

 総じてカジュアルな楽しみ方や、他のアイマスを簡単に知るゲートウェイ的なゲームとしてよく楽しめたと思います。
 特にポチポチゲー、育成シミュレーション以外には音ゲーのみだったアイマスソシャゲにそれ以外の簡単操作のパズルゲーとして、音ゲー苦手ユーザーの受け皿となっていたところが大きいです。パズルゲーだけでなくジャケットなどのゲーム以外のところでも楽しめたのがカジュアルお祭りゲーとして評価されるべきポイントだと思います。
 また毎週のランキングでPvP要素があり、毎週異なったランキングに合わせて最適編成を組むのも面白かったです。
 実際にポプマスで他のアイドルや曲を知ったというPを多く見かけました。

悪かった点

 逆に悪かった点を述べていきます。

・ゲームのスキルバランス。恒常スキルが弱く、限定スキルが異常に強いので、スコアを求めるのならば限定以外回す価値がない
・天井の設置の遅さ。ガチャの最低保証が無い
・クロスオーバーが一番の売りなのに、曲がサビしか聞けないので求心力が弱い(曲に興味を持ってもサブスクが無いので、フル曲を聴くハードルが高い)
・衣装があっても立ち絵のみなので他コンテンツに比べてイラストアドバンテージが弱い。(アイコンの絵を拡大表示出来るタイミングが遅い)
・「音ゲーだと1プレイに時間がかかるので、隙間時間に出来るパズルゲーを」というコンセプトなのに、スキル発動などの関係で一番重いゲームとなっている
・アイドルは順次参戦なので、担当Pが離れていく。もしくは担当を引いたら満足してゲームを続けなくなる

 良かった点を「お祭りゲーとしてカジュアルに楽しめる」とすれば、悪かった点は「それらを課金に繋げられなかった」に尽きます。
 更に言えば、曲やアイドルをこのゲームで知ってもその先の道が険しいので、入口で帰ってしまうPが多くいました。
 それを俗に「アイマスは皆優しく歓迎してくれるけど、入った後の道が険しすぎる」と言うものです。
 このポプマスはゲートウェイとしては優秀でしたが、その後の継続させる能力が足りていなかったので、その点も残念です。 

総論

 「アイマスクロスオーバーゲーム」という点ではジャケット制作、アイドルの着せ替え、ユニットの自由度、親愛度システム、イベントの4コマ漫画や絡みなど、アイドルの魅力を引き出しつつそれぞれのコンテンツを融合させていて素晴らしいものだと感じました。

 しかしゲームそのものとしてはファンゲーとしてはイラストや曲の押し出しが弱く、ガチゲーとしてはゲームバランスが悪く、課金に対する魅力が一切なかったのが最大の敗因だと考えます。

 正直ガチでやるのならば強スキルでなければ限定でも回す意味は薄くなるし、ゆるくやるのならば課金しないでもジャケット制作やユニット育成による親愛度上げなど無課金でも楽しめるので、課金する意味が担当か強スキルを引く以外見いだせませんでした。

 またアイマスクロスオーバーと言う事で、このゲームを始めるユーザーのほとんどがPです。Pは他のアイマスに時間を取られていて忙しいものです。
 その中でお祭りカジュアルゲーが一番時間を取ってしまっては本末転倒です。そういう部分もあって、課金をしてくれるガチPが居座り辛かったというのもあると思います。

 毎週のランキングと言うPvP要素もありますが、内容が変わるとは言え正直殆どをチアフル金魚と言う最強の組み合わせでこなせてしまうので、限定スキルを持っているか否かで大きく差がついてしまうどころか、それらを最低条件として参戦するようなランキングだと、途中から参戦したPはやる気が無くなってしまいます。そういう壊れ限定スキルも課金ユーザーの定着が出来なかった大きな点だったと感じます。

 やはり一言で言ってしまえば「カジュアルでやるなら良ゲーでガチでやるのならクソゲーなので、楽しむだけなら課金はいらない」となるでしょう。悲しい事に。

次回作を作るとしたら

 「アイマスクロスオーバー」のゲームを作る時に注意しなければいけないポイントは、参戦してくるユーザーのほとんどが他のアイマスPであるということと、「Pはアイマスで忙しいのでアイマスをする時間がない」ということです。
 なので次回アイマスクロスオーバーのゲームを作るのならば「他のコンテンツを時間を全部奪うようなガチゲーム」か「他のアイマスと並行して出来るファンゲーム」の二極化が理想だと考えます。

ガチゲーとしてのアイマスクロスオーバーゲーム

 「すべての時間を奪うガチゲーム」の一つとして思いつくのがポケモンGOのような位置ゲーでしょうか?
 実際の街を歩き、アイドルをスカウトしていく。デレスポやミリシタのグラビアスタジオのようなAR技術が既にあるので、別段不可能なことではないかと思います。
 そしてジムのようにライブハウスやドームなどを設置して、そこでアイドル同士のライブバトルを繰り広げれば、曲も聞けるし、躍らせることも出来るので、アイマスの強みを生かせます。
 課金要素としてはスカウトする際の成功率を上げる名刺、育成短縮アイテム、そしてスカウトしたアイドルの衣装などでしょうか?
 ガチャ要素を入れるのならば、アイドルの出現予測のマップとかも考えられます。スカチケのような確定出現アイテムならば、完全ランダムのスカウトに加えて、担当を狙う事も出来ます。
 ただ現状のコロナで出歩くのが困難な状況と、アイドルのARモデル制作などの膨大なコストがかかる点を考えるとコスパが見合わない恐れもあります。
 
 もう一つの考えとしてはアイマスのEスポーツ化です。シャニのフェスなど対戦要素はありますが、基本的にアイマスにおいて対戦を主軸に置いているゲームはありません。
 そこで課金要素をスキンなどに限り、音ゲーでもMOBAでも平等な対戦を主軸にしたEスポーツとして全面的に売り出すことが出来れば、他のアイマスゲームと明確に区別が出来るはずです。任天堂でもポケモンと言うキャラクターを主軸にしてポケモンユナイトと言うEスポーツを展開しているので、魅力的なキャラが多数いるアイマスをEスポーツ化するというのは昨今のゲーム業界的にも、バンナムの企業方針的にも大きく離れていないかと思います。
 しかし、アイマスは「アイドルとともに成長する」「アイドルを育てる」という部分が最大の特徴となっていますので、キャラの育成を一切無視したEスポーツではその特徴を生かすことが難しいです。
 アイドルの成長や個性を生かしたままEスポーツ化するのならば、ライブバトルをイメージしたリアルタイム型のDTCGなどが考えられます。
 TCGならばEスポーツとしての平等性を保てながらカードパックによる課金も望め、更にアイドル同士が互いを傷つけるゲーム形式でなければアイドルも可哀そうな目に会いません。
 しかし、TCGはゲームバランスが鬼門なので、よっぽどの含蓄がなければどんどんカードパワーがインフレしていってクソゲーになっていきます。それは多くのTCGが証明しています。

カジュアルゲームとしてのアイマスクロスオーバーゲーム

 「他のアイマスと並行して出来るゲーム」として考えるのならば、まずクロスプラットフォームは必須です。スマホゲーにするとそこでまずミリシタ、デレステ、サイスタと食い合うことになるからです。

 現状ではアイマスソシャゲはシャニマスとデレマスだけがPC環境で出来るので、ここで新たにクロスプラットフォームで出来るゲームが増えれば、それだけで差別化出来ます。

 他のゲームをやりながらだとすると、ゲームシステムもシミュレーションやストラトジーなど、ターン制やゆっくりと時間が進んでいくもののほうが好ましいと考えます。事務所を大きくしていって、世界中でライブや仕事をするようなゲームでも面白いかも知れないです。
 そうすれば自分の事務所に好きなアイドルを所属させて自分だけのオールスターユニットを作ったり、事務所を改装したり、箱庭的なゲームとしても楽しむことが出来ます。

 ここで重要なのが課金要素ですが、課金はゲーム攻略方面ではなく、別軸で攻めることも想定します。

 攻略面で考えたら時間短縮を金で買えるようにします。
 シミュレーションやストラトジーならば建築に時間がかかります。それらを課金やゲーム内通過で一気に出来るようにします。
 例えばブラウザ三国志なんかはそうですよね。
 後は強力な設備などを課金アイテムなどで買える、これが王道な課金要素ですが、このような課金要素を盛り過ぎると無課金と課金ユーザーの差が開いて、結果ユーザー離れにつながるので、そこのバランスは要調整が必要です。

 そして別軸での課金ですが、王道はスキンです。ゲームに関係のない、事務所の外装やキャラの服など、APEXやFORTNITEなどのゲームでよく見られる課金システムです。

 ここにアイマスならではの課金要素を盛り込みます。

 例えばライブのゲーム内先行申し込み。これはゲーム内アイテムの購入で抽選権を得ることが出来るようにします。
 他にジュークボックスなどを設置して、曲を購入して楽曲をゲーム内で聞けるようにし、実質ゲームをアイマスの楽曲サブスクとして運用できるようにします。
 これは完全に購入のみにすると批判が出そうなので、イベント報酬やドロップ報酬などでも貰えるようにするのが良いかと考えます。
 ただし欲しい曲は有償かゲーム内アイテムでも買えるようにして、無課金と課金の両方の道筋を示すのが良いでしょう。ミリシタの楽曲購入と同じようなイメージです。

 あとはゲーム内マンガやシナリオの解放など、キャラクターの深堀などを売るという事も考えられます。イメージとしてはシャニマスなどのシナリオ解放の鍵ですね。真面目にゲームやっていれば問題なく入手できるけど、他ゲームに時間をかけていて、このゲームに時間をかけるのが惜しいので担当の分だけはちょい課金して解放するというユーザーを狙い打ちます。

 ゲーム攻略に関係しない部分での課金でやり過ぎなければ、ゲームユーザーからは批判は来ないし、ちょい課金であるのならば目もつぶってくれるかと思います。また、無課金でゲット出来る道筋も示しておけば、ゲームを続ける意欲にもなります。
 ただ目に見えてむしるような阿漕な商売だとユーザーが引いてしまうので、そこはぱっと見優しい感じの設定であることを祈ります。

最後に

 ポプマスがサービス終了してマジで悲しいので、アイマスクロスオーバーがこれで終わらずに、次のゲームに続くように祈っています。
 あとアイマスサブスク解禁も待ち望んでいます。株主総会で希望の光は見えたので、信じ続けます。全部解禁じゃなくていいから、古い楽曲から徐々に解禁をお願いします。

 それでは、アイマス最高。

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