理系大学生がアルバイト先と裁判をしてみた 〜証拠を集めて裁判所へ行くまで〜
さて、裁判所に解決を委ねるしか方法がなくなったわけだが、ここで選択肢はいくつかある。
まず普通の裁判である。このほかに調停だったりが存在するが、理系で法学を専攻しているわけでもない大学生の話を聞くぐらいなら、専門家の意見でも聞いてほしいので割愛する。
察しがよければ何を選択したのかはわかったかもしれない。少額訴訟である。
しかし、少額訴訟を行うにも証拠がなければ認められない。そのためまずは証拠を集めるわけである。
まず、勤怠記録や給与明細は見つけられた限り写真を撮ったりして記録した。自身の給与明細を途中まで廃棄していたことはかなり厳しかったから、もし今後裁判まで行くかもしれないとか考えているのであれば必ず残しておくべきであろう。
ここで自分の言い分を固めてくれたのが、労働基準監督署での相談記録や是正勧告書発行の記録などである。これは申告処理終了後に300円の印紙か証紙かと一緒に労働局へお願いしに行けば開示できる。また、開示した文書については郵送代(切手代)を負担したら送ってくれる。
ここにはいつ自分が何を相談したのか、そして相手方への指導をしたのであればそれに関する不法行為の認定のための根拠、さらにその時の相手方の言い分まで書かれていることもある。
また、給付金については、正直ダメもとでふっかけるために、こちらも申請した記録の開示請求を行った。
さて、証拠を集めたらあとは訴状を作成して裁判所へ提出するだけであるが、この訴状の作成は面倒なことこの上ない。私は自力で作成したが、これだけ専門職(弁護士など)に依頼するのは、費用対効果を考えても十分良い選択肢だろう。
そして、訴訟費用は、和解なり判決が出て次第に決まるが、一旦は原告が負担しないといけないことが普通なのだろう。私は30万円以上40万円以下(ふっかけている額が30万円以上)だったため、裁判所へ収める証紙や切手代で9000円ほどだったはずだ。
訴状を提出し、証拠を提出したら、いよいよ裁判の期日を待つばかりである。