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吸血鬼(1932)
カール・テオドア・ドライヤー監督の1932年公開作品「吸血鬼」(または、「ヴァンパイア」)を欧州版Blu-rayで初めて見た。
とある村にやってきたアラン・グレイという青年が、吸血鬼に血を吸われ弱っている城主の娘と、その妹を救うため、吸血鬼&その下僕たちと対峙する…みたいな物語なんですが、この映画は非常に幻想的で、ふわふわと夢を見ているように撮られている。
人の姿は見当たらないのに影だけが動いていたり、生きている人間から魂だけが幽体離脱してみたり、棺桶の中に入れられた人物の棺桶から外を見る景色が映し出されたり、夢だか現実だかわからない、霞がかかったような映像が次々と見せられるのだ。
なんとも不可思議なアートフィルム。でも、これもまた美しい。
なお、本Blu-rayには、本作を好きなギレルモ・デル・トロ監督によるオーディオ・コメンタリーもついてて、楽しい♪