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冒険者たち(1967)

ロベール・アンリコ監督の1967年作品「冒険者たち」を見た。固い友情と秘めた恋心で結ばれた2人の男と1人の女の物語。

いつもつるんでるイケメンで凄腕の若きパイロット・マヌーとレーシングカーの新型エンジンの開発を目指す渋い中年男・ローラン。

ある日、ローランの工房に鉄屑探しに美女がやってくる。彼女は駆け出しの前衛芸術家・レティシア。3人はそれぞれに夢を持ち、意気投合する。

しかし、儚くも3人の夢は打ち砕かれ、失意のどん底に…。そんな折、コンゴの海に財宝を載せたまま墜落した飛行機の話を聞きだして、3人はコンゴの海へ宝探しに出かけることに。

それぞれが夢を追っている序盤も良いのですが、宝探しをしながら3人が船の上で暮らす中盤の様子がとても素敵で、現実離れしてはいますが、キラキラしていて羨ましくなる。

やがて3人は海に眠る宝を見つけるが、実はこの宝を狙っていたギャングがいて… 映画の後半は一気に転調する。

それぞれに想い合いつつも、2人だけの恋愛関係にならないようお互いに気を遣って、3人の素晴らしい関係を維持して生きて行こうというトライアングルがとにかく甘く美しく、それだけに映画後半の展開には胸を締め付けられる。

どこか寂しさが漂うカッコいい口笛の音楽も絶妙。アラン・ドロンの美男子っぷり、リノ・ヴァンチュラの落ち着いた魅力、そしてジョアンナ・シムカスの独特の雰囲気をたたえた美しさに見惚れる一作。

物語的な面白さではなく、人間関係の素晴らしさがメインの作品です。

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