ゾンゲリア(1981)
ゲイリー・A・シャーマン監督の1981年作品「ゾンゲリア」を再見。原題は「Dead & Buried」で、"死と埋葬"という意味だが、日本では当時話題になっていた「ゾンビ」と「サンゲリア」の組み合わせでこのタイトルになったのだと推察される。
ニューイングランドの小さな町「ポッタース・ブラフ」を舞台に変死事件が次々と起こり、その不気味で謎めいた事件を解決しようと奮闘する保安官は、何故か徐々に町のみんなから浮いた存在になっていく。
この町に隠された秘密の全貌は? と、ミステリー仕立てで物語は進み、なかなか興味深いエンディングを迎える。
本作は、冒頭の入り方、全体の流れ、そしてクライマックスとかなりよく出来ているのだが、途中途中で起きる出来事が「なんでやねん」レベルの違和感に溢れて興醒めしちゃうところが残念。
例えば、鍵もかかってない蜘蛛の巣だらけの暗い空き家に入って、「さっき一瞬灯りが見えたから誰かいるのよ」「冷蔵庫には氷があるはず」「きっと地下室に誰かいるんだわ。見てきて!」なんて展開、いくらホラー映画でも無理すぎるだろ…とかね。
そんな細かいところはスルーして見れば、なかなかの傑作で一見の価値あり。スタン・ウィンストンの特殊メイクもかなりお見事ですし。
ちょっとネタバレで言うけど、人を殺す際に、わざわざ顔をめちゃくちゃに傷つけるのは何故なのか? のちに破壊された顔を元通りに修復する腕を自慢したいからなんでしょうかね、やっぱ?
https://www.imdb.com/title/tt0082242/