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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023)

クリストファー・マッカリー監督「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」を、グランドシネマサンシャイン池袋のIMAXで観てきた。(そういう映画なので、初回はスクリーンの大きさにこだわった。)

とても楽しみにしていて、少しでもネタバレは踏みたくない方が多いと思うし(自分もそうだから最速上映を観に行ったわけだし)、実際のところ、この映画のキャンペーンのためにこれまで公開された予告やメイキング映像は凄くてワクワクしたけど、それらを見ていない方が本編を観た時の驚きや感動は大きかっただろうなとは思う。

なので、オフィシャルで事前に公開されていた映像を全部見た上で、「あの場面はここかーっ こんな風につなげるんだ!」と、若干答え合わせをするように観てしまったのは否めない。でも、それでも手に汗握る、ワクワクドキドキが止まらない、あっという間の2時間43分だった。アクション娯楽大作とはこういうものだ。自分たちに出来うる全てを尽くして観客を楽しませるぞ!という作り手の気概に溢れた作品だった。

だから、映画を観終わって答えがわかった後にも、作り手がこの成果物を観客の前に差し出すために払った努力と情熱を改めて身体で感じたくて、細部にわたり計算し尽くされた演出を確認したくて、もう一度劇場に足を運び、拍手したい気持ちになる。

とにかく大きなスクリーンで作り手の挑戦を観て欲しい。その向こうには、「楽しんでくれてる!?」と観客を見ている作り手の姿が透けて見えて、それもまた楽しい。エンタテインメントとはこうあるべきだよなぁ…

【以下、ネタバレ】
今回は、いつもの仲間たちの他にグレースという新たなキャラクターが登場し、物語を引っ掻き回し、主人公を困惑させるところがスパイスになって、物語やキャラクター造形がパターン化されるのを上手く回避している。彼女とイーサン・ハントの一連のやり取りがユーモラスでかつサスペンスフルなのが全編を通した妙味。

走る列車での闘い、カーチェイスなど、映画の中で数限りなく見てきたシチュエーションを、今まで見た全てを超えてやろうという意気込みがヒシヒシと感じられ、実際に過去イチ凄いかも…と思わせる仕上がりになっているのもたいしたものだ。

また、最新から「PART ONE」だと言い切っている上で、本作は本作なりに一応の決着が付けられ、決して"途中で続く"となるのではなく、一本の映画としてまとまっていることにも好感が持てた。

アップになる度に、トム・クルーズも歳をとったなぁと思い、でも歳の割には若いよなと思い、その歳で何とんでもないことやってんねん!? と思う。尊敬するしかないエンターテイナー!

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