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MINAMATA-ミナマタ-(2020)

アンドリュー・レヴィタス監督「MINAMATA-ミナマタ-」は、とても冷静な映画でした。

水俣病の存在を世界に知らしめた写真集「MINAMATA」を題材に、1971年にアイリーンから熊本県水俣市のチッソ工場が海に流す有害物質によって苦しむ人々を撮影してほしいと頼まれた写真家ユージン・スミスが現地で見たさまざまな光景を描く。

主役を演じるジョニー・デップが久々に素晴らしい演技を発揮。対峙するチッソの代表を國村隼が演じるが、責任と重圧を背負って自分の感情を殺し工場側の利益代表として振る舞う姿は圧巻。

当時の現場にいたわけではないので、どこまで事実に近いのかまではわからないけど、決して極端なスタンスにならず淡々とした描き方になっているのが良かったです。

水俣病といえば、子供の頃、現地の写真を見て「とても恐ろしいことが起きている」と感じたのを覚えています。祖父か両親かどちらが買ったかわからないけど、水俣病関連の書籍がウチにありまして、恐る恐る読んだものです。


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