ドラキュラ デメテル号最期の航海(2023)
「ジェーン・ドウの解剖」が面白かったアンドレ・ウーブレダル監督の新作は、「ドラキュラ デメテル号最期の航海」。ブラム・ストーカーの小説「吸血鬼ドラキュラ」から、第7章「デメテル号船長の航海日誌」を映画化。
ある嵐の夜、海岸に座礁した貨物船デメテル号には、誰も乗っていなかった。何故こんなことが!? 船に残された航海日誌をめくってみると…
ルーマニアからイギリスまで、中身のわからない数多くの木箱を運ぶためチャーターされた帆船デメテル号は、その旅路で恐ろしい出来事に遭遇する。
…とぼかして言っても、タイトルが「ドラキュラ」だから、ドラキュラが乗ってるに決まってますよね!
イギリスに向かう道中に、大海原の逃げ場がない船の上で、夜な夜な乗組員が恐ろしい化け物と対峙することになる日々の様子を、重々しくクラシカルに、今時珍しいゴシックホラーのテイストで描く本作。
【以下、ネタバレです】
とても丁寧にしっかりと作り込まれているのですが、何せ古くさい。驚きがない。怖くない。だって、"ドラキュラと過ごす船の旅"なので、想像する以上のことは起こらないから。
完成度は高いけど、企画が古くて、今の時代に観客を呼べる魅力はないと思った。監督はよくやってるけど、これはプロデュース側の問題だな。これで現代にウケると考えたのだろうか?(僕みたいな客は観に来るけど…) なんか昔々のユニバーサル・モンスター映画を観ちゃったみたい。画のクオリティは現代の素晴らしさなんだけどね。
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