Take Watanabe

文化人類学と言語学を学びたいが、どう手をつけるべきか悩んでいる30代 ◆タイ国籍の妻とウェールズで生活中 ◆副業で小学生向けの職業教育ワークショップもやっています ◆メディアスタディ、BtoBビジネス、生産管理 etc

Take Watanabe

文化人類学と言語学を学びたいが、どう手をつけるべきか悩んでいる30代 ◆タイ国籍の妻とウェールズで生活中 ◆副業で小学生向けの職業教育ワークショップもやっています ◆メディアスタディ、BtoBビジネス、生産管理 etc

マガジン

  • ウェールズ語政策について

    ウェールズ語政策についてちょっとずつ調べて、ちょっとずつ書いていくマガジン。全く現地に馴染みがないところから始まり、徐々にウェールズに詳しくなっていく様子が可視化されていくであろうマガジン

  • ウェールズのタイ料理店メモ

    「こんなの日本料理じゃない」と海外で突っ込むのが日本人の習性ですが、他の国の料理でも同じ現象が起こるのか。タイ出身の妻と一緒にタイ料理店を回ることで観察する、試験企画。 ある程度、メモが溜まってきて、面白くなりそうになったら、お店への取材などもしてみたい。

  • 日本企業の社内用語

    社内用語あつめはじめました

  • イギリスのテレビ番組 ダイアリー

    日本で意外と見る機会が少ない、イギリスのテレビ番組について個々の内容と感想を書きためたいと思います。 何か日本でのコンテンツ作りのヒントになれば幸いです。

最近の記事

北部のウェールズ語言語景観(仮)

 1年間ウェールズ南部のカーディフで生活するも、実際にウェールズ語の会話を耳にする機会には恵まれず。ウェールズ語の教会や語学教室ぐらいでしか、当該言語での会話を聞いたことがなかったこともあり、話者比率が高い北部を訪問し、ウェールズ語に関してさらなる知見を得られないか試みた。  なお、統計からみたウェールズ語話者の分布は下記のような形(※追って加筆予定)である。  Carnarvon(カナーボン)は立派なお城がある観光地でもあり、見るからに外国人である私に現地語と遭遇する機会

    • ウェールズ語とその言語景観

      #今年学びたいこと #ウェールズ語  同系のケルト諸語と比較しても、ウェールズの言語景観は独特である。例えば、スコットランドゲール語と英語の二言語表記は現地語話者率が高いハイランド地方に限定されている。アイルランド語はそもそも憲法で第一公用語であると定められていることに加え、道路標識の場合は斜体で表記されるなど、現地語と英語とを同等のものとして扱っていない。対してウェールズ語は話者率とは無関係にウェールズ全域で使用されており、法的にも視覚的にも英語と同じ位置づけ(色・大きさ

      • ウェールズ語の言語景観(大手チェーン店編)

         ウェールズ語法により使用が義務付けられていることから、図書館、公民館、病院、公立学校、大学、といった公共施設では必ずウェールズ語を目にする。しかし、義務のない民間の商店でもウェールズ語と英語の二言語表記は一定数を目にすることができる。ドラッグストア大手のブーツ(Boots)、書籍・文具のW.H.Smith、銀行、住宅組合、スーパーマーケットなどの主要なチェーン店は早い段階から公共機関に続き、ウェールズ語表示を店内外に掲げ始めた[Davies 2014]。まずはチェーン店のウ

        • ウェールズ語の言語景観(公共機関編)

           ウェールズを初めて訪れる人が最初に目にするウェールズ語は多くの場合、交通標識になるだろう。裏を返せば、交通関連が重点的に二言語を使用していることにより、ウェール域内に足を踏み入れるやいなや、なんらかウェールズ語が目や耳に入るようになっている。  例えば、高速道路であるM4を経由して、ロンドンからカーディフへ下ることを想定した場合、イングランドのブリストルを過ぎ、プリンスオブウェールズ橋を渡ると(日本で言うところの県境の標識と同様に)「Welcome to Wales」ならび

        マガジン

        • ウェールズ語政策について
          11本
        • ウェールズのタイ料理店メモ
          3本
        • 日本企業の社内用語
          1本
        • イギリスのテレビ番組 ダイアリー
          3本

        記事

          生活の中で目にする・耳にするウェールズ語

           現在のウェールズにおいて、道路標識や公共の場の案内はほぼすべて英語とウェールズ語の2言語表記である。  1993年のウェールズ語制定法により、法律、政府関連に加え、医療機関、陸地測量部、社会保障事務所、大学等の主要な公共施設が2言語表記を始めたが、この動きは民間にも波及し、ドラッグストア大手のBoots、書籍・文具のW.H.Smith、銀行、住宅組合、スーパーマーケットなどの主要なチェーン店もウェールズ語表示を店内外に掲げ始めた(Davies 2014)。電車の案内、スーパ

          生活の中で目にする・耳にするウェールズ語

          ケルト系言語を学ぶことの経済的なインセンティブ

           ウェールズ語やアイルランド語ができることによってなれる職業といえば、該当言語の教員、郷土資料の研究者や図書館司書、学芸員に加えて、公文書の翻訳者(アイルランドは憲法上アイルランド語が第一言語、ウェールズ語もウェールズ内では英語と同等の位置付けだと行政では定義されているため)、該当言語での放送・出版が挙げられるだろう。また、実際に言語の使用機会がなくとも、教員や警察官などでは該当言語の試験が課せられることもある。すなわちは、アーティストや詩人などを除けば、大半は公務員ないし、

          ケルト系言語を学ぶことの経済的なインセンティブ

          ウェールズ語政策(ここまでのまとめ)

          これまでに投稿した記事の総集編です。 ■私のウェールズ語との接触状況  ウェールズはカーディフに引っ越して4カ月が経った。ウェールズは道路標識などがウェールズ語と英語の2言語表記になっており、電車やバスなどの公共機関、大手スーパーの一部のアナウンスも英語に加えてウェールズ語が流れる。それでも、私が生のウェールズ語会話を耳にしたのはこの4カ月で1度だけである(ただしウェールズ語教室は除く)。たまたま図書館で書籍を探していた際に、職員の方々がウェールズ語で仕事について何かの会

          ウェールズ語政策(ここまでのまとめ)

          ウェールズ語教員の不足

           Cymraeg 2050と題して掲げた「ウェールズ語話者100万人」の目標を達成するためには、現状の6,315〜9,140名*[1]に追加で17,000名のウェールズ語を話す教員が必要だと見積もられている(Senedd report, 2023)。これは全教科をウェールズ語で教える学校(Addysg cyfrwng Cymraeg)に限らず、英語で教育を行う学校におけるウェールズ語の教科担当の教員も足りていないのが実態である。特に中学校(Secondary school)は

          ウェールズ語教員の不足

          ウェールズに来て3カ月でのウェールズ語との接触状況

           ウェールズはカーディフに引っ越して3カ月が過ぎた。ウェールズは道路標識などがウェールズ語と英語の2言語表記になっており、電車やバスなどの公共機関、大手スーパーの一部のアナウンスも英語に加えてウェールズ語が流れる。それでも、著者が生のウェールズ語会話を耳にしたのはこの3カ月で1度だけである。たまたま図書館で書籍を探していた際に、職員の方々がウェールズ語で仕事について何かの会話をされていた。こと、首都カーディフにおいては、ウェールズ語よりも、観光客のフランス語やスペイン語、移民

          ウェールズに来て3カ月でのウェールズ語との接触状況

          アイルランド語について備忘録

          ※ダブリンの大学に1年間いた中で見聞きしたアイルランドにおけるアイルランド語の位置付けについての備忘録です。私の主観が多いものの、訂正・追加など、ご意見頂けたら嬉しいです。   -日常言語は英語 公用語としてはアイルランド語と英語の国となるが、日常的に話されているのは英語である。 ・それがどんなものか解説する際に、アイルランド人は外国人に対して下記のショートフィルムを見せることが多い ・そのせいなのか、一般の人でもmother tongue, national langua

          アイルランド語について備忘録

          ウェールズ語政策の予算

          ※以下、まだまだ勉強中の身の記事でございますが、誤りや私の誤解・読みづらい点などあればご指摘ください。    直接的なものや間接的なもの、横断的なものがあることを考えると、実際にウェールズ語振興にいくらの政府予算が実際に費やされているのかを算出するのは非常に難しい。それでもウェールズ政府の2022年度の最終予算案188億ポンドのうち、4,360万ポンド(0.23%)の支出が“Bilingual Costs”に充てられている(Welsh Government, 2023)。これ

          ウェールズ語政策の予算

          正書法・方言と大人の学習者(ウェールズ語)

          ※以下、勉強中ですが、誤りや私の誤解、読みづらい点などあればご指摘ください。  ウェールズ語には正書法は存在するが、話し方になると方角で大分しても4つの方言が存在しており*[1](The Welsh Academy, 2008)、一般的にも「北部の方言」「南の方言」と認識されることが多い。北部の方が話者人口も話者率も高いことから、北部での話し方をベースにしている教材が多いようである。このため、私が参加した(南部の)成人向けの初学者の講座では出席者の「私がDulingoで見た

          正書法・方言と大人の学習者(ウェールズ語)

          Thai & Asian Delish cafe

          カーディフ市場内にある料理店 正統派のタイ料理 店内ではタイ出身のマダムたちが調理しており、注文もタイ語で可能 8年前に創業したらしい

          Thai & Asian Delish cafe

          The Coach and Horses

          https://www.tripadvisor.co.uk/Restaurant_Review-g191253-d916550-Reviews-The_Coach_and_Horses-Tenby_Pembrokeshire_Wales.html 「テンビーで街一番に古いパブ」らしい 正統派のパブでありながら、なぜかタイ料理とテイクアウトをやっている タイ出身者が営んでいる訳ではなさそうなため、なおのこと不思議 入口に入って左側がパブで、右側がレストラン インテリア

          The Coach and Horses

          Rosa's Thai Cardiff

          おしゃれ系 レシピ本も出しているようなチェーン店。 12時半頃に入店したが「1時間でいいですか?」と言われるぐらいには混雑・繁盛。 タイ料理に加えて、もはやアジア料理店の宿命なのかタピオカミルクティーもメニューにある パッタイとカオマンガイを注文。 パッタイには本家のパッタイには通常入らない、ネギが結構な量入っていた(←タイ人的には「違う」らしい) カオマンガイは蒸し鶏ではなく唐揚げ(←これ自体は「カオマンガイトー」だと考えればタイ人としては違和感ないらしい)

          Rosa's Thai Cardiff

          AIで論文が書けるのかやってみる

           ChatGPTなど文章を書いてくれるAIが話題です。今月に入ってから「AIで論文が書けちゃうのでは?」「これはまずいぞ」「大学での教え方が変わってくる」みたいなTweetが散見します。そんな中、下記のTweetを見つけました。  参考文献が表示される(ソースをちゃんと自分で確認できる)のはありがたい。「ものは試し」と件のやり方を試みてみた。自分の研究テーマのタイトルになりそうなものを入れ、Enterキーを押す。そうしたら、文章が出るわ出るわ…。AIから文章が湧いて出てきた

          AIで論文が書けるのかやってみる