見出し画像

「DDI戦隊ベルマーレ」を覚えていますか


はじめに

残り数試合(注)となった2024年シーズン明治安田J1リーグですが、我が贔屓チームのヴィッセル神戸は現在2位。昨シーズンに続く連覇を狙える位置に付けており、まさに目が離せない状況です。
(注)AFCチャンピオンズリーグエリート(ACL)による変則日程や台風による順延等があるため、残り試合数はクラブによって差があります。

今日は、ふと思い出した草創期のJリーグに関する懐かしい話題について綴ってみます。

「DDI戦隊ベルマーレ」とは

時は1994年。
前年1993年に全10チームで開幕したJリーグですが、2年目となる1994年シーズンからは前年のJFL(ジャパンフットボールリーグ)でそれぞれ1位・2位に入ったベルマーレ平塚(現湘南ベルマーレ)ジュビロ磐田が新たに加入しました。
このベルマーレの母体は、父親の勤務先だったフジタ工業のサッカー部。そんなわけで私も、地元のガンバ大阪とあわせてベルマーレも贔屓していました。

ベルマーレユニフォームスポンサーになったのはDDI(第二電電)(現KDDI)東鳩製菓(現東ハト)HOYAの3社。
このうち、当時若者たちの必携アイテムだったポケットベル、市中に普及し始めたばかりの携帯電話を扱っていたDDIは、ベルマーレの選手を起用したユニークなテレビCMを放映、一躍話題になりました。
それが「DDI戦隊ベルマーレ」です。

このCMはJリーグ中継をはじめとする全国放送のテレビ番組でオンエアされており、名塚善寛選手、田坂和昭選手、野口幸司選手、西山哲平選手、ベッチーニョ選手といった当時の主力選手が戦隊物の主人公になぞらえられる形で登場。見事なパスと華麗なシュートで、ライバルチームのマスコットに見立てた怪獣を倒すという内容のものでした。
CMにはいくつかのバリエーションがあり、当時の古前田充監督が登場するものもありました。

【実際の映像】(Youtubeより)

ちなみに、「DDI戦隊ベルマーレ」に登場した怪獣は以下のとおりです。
ムラサキグマ
・・・サンフレッチェ広島の「サンチェ」がモデル
トリコロールカモメ
・・・横浜マリノス(現横浜F・マリノス)の「マリノスくん」がモデル
オカシャチ
・・・名古屋グランパスエイトの「グランパスくん」がモデル
アカトナカイ
・・・鹿島アントラーズの「しかお」がモデル

鹿島アントラーズのしかおは、どういうわけか本来の「鹿」ではなく「トナカイ」になぞらえられていました。
2024年夏に流行したテレビアニメ「しかのこのこのここしたんたん」のオープニング曲「シカ色デイズ」に、「トナカイは仲間」という歌詞がありますが、今にして思うと、この歌は30年前の人気テレビCMの伏線回収だったのではという気がしてきました。

ただし、当時の私にとって一番の贔屓クラブだったガンバ大阪の「ガンバボーイ」はこの一連のCMにキャスティングされず、その点についてはえらくがっかりしたのも事実です。
このCMがオンエアされた当時のガンバが、サンフレッチェ、マリノス、アントラーズとは違って優勝争いに絡んでいなかったのも、キャスティングから漏れた一因かもしれません。

今年の優勝争いの相手は「ムラサキグマ」ことサンフレッチェ

サンフレッチェ広島の1994年当時の本拠地・広島ビッグアーチ

あれから30年。
ガンバ大阪とベルマーレ平塚を応援していた小学生は、いろいろあってヴィッセル神戸に流れ着きました。

ヴィッセルのファンになった当初は、まさか2020年の元日に「アカトナカイ」こと鹿島アントラーズに勝って天皇杯獲得、さらに2023年シーズンに「トリコロールカモメ」こと横浜F・マリノスと優勝争いをして、念願のレギュラーシーズン優勝を叶えるとは思いもしませんでした。

そして、今季2024年シーズンの優勝争いの相手は、現在ヴィッセルとは勝ち点差1で首位を走る「ムラサキグマ」ことサンフレッチェ広島。
スチュアート・バクスター元監督、松田浩元監督、前川黛也選手のお父様である前川和也さんがサンフレッチェ出身というわけで、何かと縁の深いクラブと優勝争いできるのは光栄であります。
さらに言うと、12月8日の本拠地最終戦の対戦相手は、あろうことか「DDI戦隊ベルマーレ」の主人公の後身である湘南ベルマーレ。
言ってみれば、かつての推しチームとの対戦で優勝が決まるという展開もあり得るわけで、壮大な伏線回収なるかというところです。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?