中高一貫校の中だるみ期から愛でてきた大切なものたち(前編・乗り物趣味編)
今日は、トラウマばかりだった前半生と、趣味との向き合い方を整理する一環として、いじめや誤解に見舞われた中高一貫校時代の中で比較的楽しかった中学3年生・高校1年生、いわゆる中だるみ期(注)の頃に出会い今日まで愛し続けているものや人物について語ろうと思います。
(注)一般的に中高一貫校では高校入試というものがないこともあり、中学3年生~高校1年生の時期になると遊びに夢中になったり、成績が急落したりする生徒が数多く見受けられます。そのため、教員や父兄の中にはこの2年間を「中だるみ期」と呼ぶ者も多いです。
1.私鉄ウォッチング
中高一貫校では地理歴史研究部に所属し、毎年夏期休暇には合宿に出かけ、それ以外でもプライベートでの乗り鉄旅行を繰り返していた私ですが、中学3年~高校1年の2年間も積極的にあちこち出歩いていました。
この時期に初めて乗車した私鉄のなかで、特に印象的に残っているのが名古屋鉄道(名鉄)と高松琴平電気鉄道(ことでん)です。
当時の名鉄はローカル線の大規模廃止を進める前で、岐阜地区の600V線区が盛業中でした。夏の暑い日、戦前製の古豪・モ750形電車で谷汲線を乗り通したのは良い思い出です。
ことでんについても、長尾線や志度線では戦前製の旧性能電車が数多く残っており、元京浜急行電鉄230形を譲り受けた30形に乗車する機会に恵まれました。
また、ことでん初乗車を果たしたその足で、デビュー直後の寝台特急「サンライズ瀬戸」を利用し上京。東京の幼稚園児時代に乗車した東京急行電鉄(現東急電鉄)、都営地下鉄浅草線にも10年ぶりの乗車を果たし、以降両社を趣味対象とするようになりました。
思えば、いじめが一番酷かった中学2年生の時も部活動と鉄道趣味は通常運転の状態で、夏の合宿では土佐電気鉄道(現とさでん交通)、伊予鉄道に乗車、また秋には某鉄道趣味誌の読者投稿欄に採用されるなどの思い出がありました。
現在の大手私鉄と中四国の地方私鉄を中心にウォッチングしていくスタイルは、中学2年生~高校1年生の3年間に確立されたといえます。
2.飛行機での一人旅
中学3年生の頃から、部活の1年上の先輩の紹介で、よその部活の鉄道ファン兼航空ファンの先輩とともに下校することが増えた私。
先輩方からスカイメイト利用での空の旅や空港展望デッキでの撮影の話などを聞かされ、旅客機趣味にのめり込んで行ったのがちょうどこの頃でした。
高校1年生の夏頃にスカイメイト会員になり、日本エアシステム(JAS)・全日本空輸(ANA)のマイレージカードを作成。お年玉や小遣いをはたいて、休日に国内線旅客機を利用し、地方のローカル線を訪ねる旅に出かけることを画策するに至りました。
羽田に飛ぶか四国・九州か迷った末、高校1年生の冬休み・2000年1月4日に私が選んだのは大阪国際空港発松山空港行きのJAS775便でした。
使用機材はマクドネルダグラスMD-81。機内オーディオやモニターといった洒落たもののない機体でしたが、離陸後間もなく当時通っていた高校の上を通過し、眼下に瀬戸内海を望みながらの空の旅は何から何までが感動の連続でした。
機内サービスで、黄金糖や栄養クッキーなどのお菓子のつかみ取りがあったのも良い思い出です。
あれから24年、JASは2004年にJALと経営統合し、マイレージカードもJALマイレージバンクのものに生まれ変わりました。
そして、ANAのマイレージカードは大学卒業のタイミングでクレジットカード機能付きのANAカードに、そして社会人時代のマイル修業の結果としてANAスーパーフライヤーズカードに出世し現在に至っています。
このあたりで記事が長くなってきたので、一旦区切らせていただきます。
中学3年生・高校1年生の2年間がターニングポイントになった趣味は、鉄道と旅客機だけではありません。
この時期に、野球、サッカー、芸能関係でどのような出会いがあったかについては、次回以降振り返っていこうと思います。(続く)