2025年1月7日(火)晴れのち時雨のち晴れ
今日は月に一回の連れ合いの通院の日。予約時間が昼前だったので、朝の家事をゆっくり片付けて、車で出かけました。年末に検査したMRIの結果も問題がなく、血液検査も数値も改善方向とのことで一安心でした。次回の受診は2月の半ば。それまでゆっくり過ごしてくださいと先生の言葉。そう、ゆっくりゆっくりよくなってください。
帰路は連れ合いの実家に寄ることにしたのですが、途中信号待ちをしていたら、黒雲がささっと近づいてきて、雨が降り出しました。町をいく人たちが、屋根のある方へいっせいに走り出すなか、花壇の草刈りをしていた大柄のおじいさんだけが平然と鎌を動かしていました。何事にも動じない大人の風格ですてきだなあと眺めていたら、その方の座っているイスが、お風呂で子どもが使うようなプラスチック製のもので、その大きな体とのアンバランスがおかしくて、くすりと笑ってしまいました。
ほどなく信号が変わり、雲がやってきた明るい方へ車を進ませましたが、お風呂のイスは連れ合いも気になったようで、軽くて持ち運びがしやすいんだよ、鎌とか箒とかといっしょに常備されているんだよ、としばらく想像を広げていましたが、どうなのでしょうね。
うつくしきあぎととあへり能登時雨 飴山 実 「『新歳時記 冬』(平井照敏編/河出書房新社)
「あぎと」は顎のことですね。アゴは古くはアギといったそうで、あぎとは顎門と書きます。顎の下あごの部分は「おとがい」といい、頤の字をあてるようです。
おとがひを上げつづけたる鷹の空 石田郷子 「俳句1月号・2025年」(角川文化振興財団)
美しいあぎとも何かを見上げていたのでしょうか。