思い出が詰まった物に囲まれた暖かな暮らし
突っ張り棒を150本以上使った「突っ張り棒ハウス」として、雑誌やテレビで紹介頂いている我が家。
引き出しの中も含めて、ほぼぜーんぶメディアに公開しているのですが、実は突っ張り棒以外に、この家にはあるこだわりがあります。
どのメディアさんも、突っ張り棒のことしか触れてくれないので、今日は我が屋のもう一つのこだわりポイントを紹介します。
我が家は約60㎡の中古マンションをリノベーションした物件です。
リノベーションを専門とした新しいライフスタイルを提案する「リノべる」さんに設計と施工をお願いしました。
https://www.renoveru.jp/
こんな感じで、空間を収納部分と居住部分にざっくり2つに分けた、ワンルームマンションです。
住み始めてから、ライフスタイルに合わせて突っ張り棒を使って、カーテンやパーテーションで緩やかに空間を区切って活用しています。
取材に来た方はみなさん「本当に住んでますか?」「ショールーム見たいですね」とおっしゃるのですが、それには理由があります。
我が家は、居住空間に生活感が出る物を置かないようにしているからです。
リビングから見えるのは、作りつけの本棚や吊り棚に飾られた、雑貨や本、食器などです。
それ以外の、例えば書類や文具類、衣類、洗剤のストックなどは全て大きめの納戸で一元管理しています。
お見苦しいですが、こんな感じです。
床面積は60㎡程度で、さほど広くないので、必要なものを必要なときに納戸へ取りに行っても全然苦にならないです。むしろ、納戸で一元管理することで、生活感が出てしまう日用品などを目に留まる場所に置かなくて済むようになりました。
おかげで、居住空間は毎日見ていたいお気に入りの物で溢れています。
例えば、キッチンから見える食器棚。
祖父母から受け継いだ物や、私が子供のころからコレクションしてきた物、それに夫婦で買い足した物が加わっています。
本棚には、祖父が集めていた出所不明の壺や置物や、旅行先で買い集めたレシピ本が並んでいます。
下段にある思い出の物を詰め込んだ「思い出ボックス」を開くと、家族の写真や昔もらった手紙などが出てきます。
この家のこだわりは、思い出の詰まった物と毎日一緒に過ごせることです。
一つ一つにストーリーがあり、ふと目に留まるたびに、暖かな記憶がよみがえります。
この家に越してくるまでは、普段使わない思い出の物は倉庫の奥にしまわれていました。
どこに何があるか分からなくなり、活かされることなく、死蔵品と化していました。
一方で、毎日目にするのは生活感に溢れた日用品で、暮らせはするけど、心地よい空間ではありませんでした。
今の暮らしを始めるきっかけをくれたのは、整理収納アドバイザー仲間の中西彰子さんです。
中西さんは、「ここちいいへや」をテーマに、お片づけサポートのサービスを展開されています。
彼女のご自宅にお邪魔したことがあるのですが、同じように、居住スペースと収納に分けて、家族4人の荷物を収納スペースで一元管理されていました。
一方で、手に届く場所には、使用頻度の高い物やお気に入りの物が効率よく配置されていました。
ここからヒントをいただき、今のお家を作りました。
https://ameblo.jp/kokochiiiheya/
毎日過ごす我が家。心地よさの定義は十人十色。
私にとっては「思い出の詰まった物」を活かすことが、一番求めていることでした。一方で、生活感の出る物は、居住空間に置きたくないという希望がありました。
そのことに、中西さんのお宅にお邪魔して気づくことが出来、その希望を叶える家をつくることが出来ました。
皆さんにとって、「大切にしたいこと」と「避けたいこと」はなんでしょうか?
それが見つかると、お家はもっと私らしく過ごせる場所になるかもしれないですね。
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