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育児とは「対子ども」よりも「対夫婦」だったりする。子育て3年目でたどり着いた答え。
過去に、育児と仕事の両立に悩んでいるというお話をしました。
あれから約半年、最近は「かよさん体調良さそうですね」と社内のメンバーに言われることもちらほら。
確かに、出張にも増やしているけれど、年中風邪を引いている、なんてことはなくなりました。
育児はまだまだイヤイヤ期の娘と対峙中です。最近はYouTubeのアニメばかり見ているのも悩み。
今朝も登園拒否されました。極めつけに抱っこして車に乗せようとしたら「ママはいやー」
…でもまあ、自分が親にした仕打ちを考えると、30年くらいは感謝されることもない。きっと娘も子どもを育てるようになれば親の気持ちがわかるはず、とぐっと堪えて自分を納得させているところです。
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それでも、一時より元気に仕事も子育てもできるようになったのは、夫と改めて対話ができるようになったことが大きいと思っています。
「どうせわかってくれない」相談を避けて空回り続けた3年。
前回の話もそうなんですが、子育てって今の時期は、親と子の対立より、圧倒的に親と親の対立なんだなと思います。
本当は、仕事の分担も、子育てもちゃんと話し合ってお互いの思いを共有した上で解決策を一緒に考えていくべき。
なのに、夫との仲が険悪だったという訳ではないのですが、前回のお話のように、険悪にならないよう、今思えば本質に触れない会話ばかりしていたなと感じています。
私は、ずっと、育休やコロナで無くなってしまった居場所を元に戻したいからバリバリ働きたいと思い、走り回っていました。
でも、17時に会社を出て、保育園に娘を迎えに行かなければいけない。その後は娘が寝るまで子育て。もちろん娘は大好きだししっかり子育てしたいけれど、仕事は残っている。
でも娘が起きている時間に仕事をしたら、夫に何か言われるのではないか、子育てに専念していないと思われるのではないか、と勝手に思っていたんです。
それに、私が出張の日は遅くまで夫に娘の面倒を見てもらっているので、出張を増やすにつれ夫の負担も増えていました。
「昔より出張を増やしているのに、普段も仕事を遅くすることは快くは思わないだろう、」
「どうせ夫は私の気持ちを分かってくれないだろう」
だから、皆が寝静まった深夜や早朝にこそこそと仕事をしていました。
・・・そら体調も崩すわ、ですよね。
「私、もっと仕事したい。」泣きながら夫に話した夜。
そんな関係がずっと続いていたのですが、転機が訪れたのは5月頃。
子供を寝かしつけた後、夫がリビングであるドキュメント番組を見ていたんです。
建築家の永山裕子さんの密着でした。
2人のお子様を育てながら、家庭生活も仕事も諦めたくないと旦那さんやご実家の助けを借りながら邁進していく姿。
私、それを隣で見て、ボロボロと泣いてしまったんです。
(なんか最近泣いている話が多いですね…)
私が仕事を増やすたび、出張を増やすたび、夫に負担がかかり、家庭内がギクシャクする負のループ。
私も、彼女のように仕事も育児も頑張りたいのに、なんでこんなに苦しいのか。
ただ、出産前のように仕事をしたい、会社での私の役割を果たしたいだけなのに。
「そうか、何か条件を変えないと、この負のループから抜け出せないのだ」
と、永山さんのドキュメンタリーからハッと気づきました。
番組が終わった後、泣きながらそんな思いや解決策を見つけたい旨を夫に伝えました。
夫は私が突然泣きながら話すもんだからびっくりしたのかもしれません。
でも、冷静に、私の話を受け入れて、今の現状をどう思っているのか、譲れないことは何か、どうしたらお互い歩み寄れるか、一緒に考えることに合意してくれました。
その後、私たちは、何度も話合い、夫婦二人の力では双方の希望を叶えるのは難しいことがわかり、育児に関して両家の親に助けを求めることにしました。
娘3歳の誕生日に両親を呼び、置かれている状況、どうしたいのかの希望を伝えました。
そして、夫婦二人とも仕事で家を空けざるを得ない場合は、どちらかの親に家に来てもらうことで合意を得ることができました。
両家の親ともに近所に住んでいる訳ではないのですが、
「自分たちも育児では親の世話になったから。二人の育児をサポートするよ」と言ってくれた義母の言葉に本当に救われました。
私たちのお願いを受け入れてくれたことに、本当に本当に感謝しています。
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これだけ読むと「なんだ簡単な答えじゃないか」という気がする。
でも、なんやかんやでたどり着くまでに3年もかかってしまいました。
人間、余裕がなくなると目の前のことしか見えなくなって、大局で物事を考えられなくなるんですよね。
目的を共にするパートナーと本音で話し合ったうえで解決策を探ることは本当に大事だなと実感しました。
思えば、追い詰められていた時は、夫のちょっとした言動も、相手は冗談のつもりだったかもしれないのに、目くじらを立てて「分かってくれない」とイライラしていた気がします。
この前もまたまた娘が朝食を拒否したのですが(ほんとつらい)
「なんでこんな美味しいのに食べてくれないんだろう」と夫に愚痴をこぼすと
いたずらっぽく「顧客理解が足りていないんじゃない?」と。
一緒に受けたマーケティング研修のワードをそこで使うか!と笑ってしまいました。
(昔なら「なんでそんな嫌味いうの!!」とイラっとしたかもしれない)
育児でぶち当たる壁はまだまだありそうですが、今のところ仲良くやっていけそうです。
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