具象が抽象化していくことについて
ルートブリュックという、北欧のアーティストの展示。東京ステーションギャラリーで開催されてますが、最近の美術館って混んでますね。
東京駅のギャラリーだと、インスタ女子の他に観光客もいるから、二乗で混む……(なんか、ちょっとディスってるかな)
それはさておき、素敵な面白い展示でした。
はじめに、小さなタイルを繋ぎ合わせた1枚のパネルが置かれていて、それは作家の作風の変遷を表しているという。
具象から、だんだん抽象になり、いろんなものが削ぎ落とされていく様がそこにありました。
後期の作品になると、白いタイルのなかにポツポツと色タイルが入って、それに「忘れな草」なんてタイトルがついてる。
そう言われると、そう見えるんです。
(言われなければ、多分絶対わからない)
以前、猪熊弦一郎さんの展示で、街並みを表す具象画が抽象に変化する様子を4プロセスくらいに分けて見せてくれていたのものがあったんです。
抽象画だけ見ると、丸とポチで、なんでこれが街並みなの?と、凡人は首をひねらずにいられないのですが、プロセスを追うとものすごい納得感。
写真加工のアプリとかで、複雑な画像を単純化していくのってありますけど、あれを人間が一瞬にしてやるのが抽象画なのかなと。
脳みその機能のどこかにそういうのがあるのでしょうね。
天才の一種に、それが得意な人がいるんですよね。複雑な理屈や計算を一瞬にしてシンプルで美しい数式にしてしまうような。
人は、シンプル化にどうしても憧れる(華美が好きな人ももちろんいるけど)という、それは、その能力への憧れもあるかもと思いました。
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