平和も独立もタダではありません。
February 24, 2022
Transcription
Ukrainian President Volodymyr Zelenskyy declares martial law as Russia launches a full-scale invasion, striking cities and military targets.
Stock indexes around the world drop after Russia's invasion of Ukraine increases concerns about inflation and the world economy.
Hong Kong begins requiring proof of vaccination for people 12 and older to enter stores, restaurants and other places. Masks are required outdoors.
And the U.S. government is selling wind energy development rights for areas of the East Coast. Companies have offered to pay a record $1.5 billion so far.
訳例
ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領が、ロシアによる都市や軍事目標の攻撃といった本格的な侵攻開始を受けて、戒厳令を宣言しました。
ロシアのウクライナ侵攻により、インフレと世界経済への懸念が高まり、世界各国の株価指数が下落しました。
香港では、12歳以上の人が店舗やレストランなどに入る際に、ワクチン接種証明書(ワクチンパスポート)の提示を義務付ける制度が始まりました。屋外ではマスクの着用が義務になります。
そして、米国政府は東海岸地域での風力発電の開発権を販売します。これまでに過去最高の15億ドルで購入する企業が複数出ています。
勝手に探究
ロシアの侵攻が世界に波紋を投げかけています。国際政治において安全を保証できるものなどないと、改めて明らかになっただけなんですが、実際の戦争を目の当たりにして「世界の虚構」を信じるフリも出来なくなったのでしょう。
自国を守る戦略は、各国の置かれている状況により異なります。単に軍拡すればよいというものではありません。
「ウクライナは独立国なのに『NATOへの加盟』のような判断をしてはいけないのか」
という意見を、一連のウクライナ問題でたびたび目にしましたが、「いけない」んです。残念ながら。少なくともロシアと国家の存亡をかけて戦う気がないならバッドチョイスです。
同様に、日本が現状で日米同盟を捨て中立国となったり、中国やロシアと組むこともできません(アメリカが日本を捨てる、あるいは中ロに与えることは可能)。
見ないようにしている人が多いのですが、日本が米軍の支配下にありそもそも自由意志など持ちようもない上に、自衛隊の指揮権すらアメリカにある以上(というか政治もなんですが)、日本に選択の余地はありません。米軍を味方だと思っているうちはまだいいのですが、そうでないとしたらウクライナより厄介な状態かもしれません。
日本は一応アメリカの同盟国ということになってはいるので煽るだけ煽って有事に傍観するなんていうウクライナパターンはないと信じたいところですが、アメリカ、当てに出来ます?
日本が現状維持する方法はただ一つ。アメリカに守る価値を感じさせることです。つまり、割高のエネルギーを買い、ヨーロッパでは売れない農薬を買い、換金できない米国債権を買ってドルを支え、期待の新技術を米国企業に流し・・・。そりゃいくら働いても豊かにならないわけだ。
事実上、世界に独立国はいくつもありません。独立の気概を持つのは大切ですが、無邪気に対等な立場にあると思うのは危険だ、と改めて感じる今回のウクライナ問題でした。