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意思決定に時間をかけても結論が変わらない理由とその対処法

武末(@takesue1011)です。

私自身もよく経験するのですが、会議をしている中で「ちょっともう少し考えます」となる場面ありませんか?一方で、時間をかけたのに大して結論が変わらないという場面もしばしばです。

経営者やマネジャーの意思決定スピードはチームのスピードに直結するため、あらゆることに即断即決を目指したいところです。では、意思決定スピードを極限まで上げるにはどうすればよいのか?今回はその点についてまとめたいと思います。

時間をかけても思考は深まらない

意思決定をする場合、人は様々なことを考えると思いますが、本質的に「決める」ということと「考える」ということは異なる行動です。

「決める」ためには、決めるために結論を出すべき論点とそれに対する考えを整理する必要があります。これを行わずに「考える」をスタートすると、大量の情報の海に飲み込まれ、より意思決定できない状況に陥ります。

では、論点とはどういったものでどう「考える」をスタートすれば良いのでしょうか?

「アジェンダ」と「論点」は異なる

勘違いしがちですが、「アジェンダ」と「論点」は大きく異なります。「大手A社と提携すべきか?」という経営会議のアジェンダがあった場合に、論点とはそのアジェンダに結論を出すための検討ポイントです。従って、単に論点を整理するだけでなく、論点内で何を重要視するかの優先順位まで決めない限り、意思決定はできません。

以下にてアジェンダと論点の関係を記載します。少なくとも、アジェンダに対して以下のような論点が挙げられるかと思います。

時間をかけるなら「考え方を考える」

このアジェンダから意思決定するための論点を分解することを、戦略コンサルでは「考え方を考えろ」と言われます。フレームワークと言ったものも考え方の一種です。

経営者やマネジャーが時間をかける場合、この考え方が考えられた(合意形成された)状態になければ、時間を掛ける意味がありません。これが時間をかけても意思決定が変わらないことの正体です。

意思決定のスピードを上げるためには、アジェンダから論点を即座に分解し優先順位を決める「意思決定の型」をあらゆるアジェンダに対して積み重ね続ける必要があると思います。

以下に論点に優先順位をつける際の考え方をまとめます。(極めて個人のセンスやスタンスに依存する部分なので、あくまで参考程度に御覧ください)基本的に私は、①と④、⑤をポイントに論点の優先順位を決め、事業提携や投資、組織変更等の大きな意思決定の場合は②を高めに考慮するという考え方をしています。

考え方を考え続けないと意思決定は速くならない

経営者やマネジャーとしての経験が豊富になれば、意思決定が速くなるわけではありません。むしろ、経験に頼った意思決定をしてあたかも「意思決定が速くなった」と思っている人がいるならば、それはラーニングとアンラーニングが止まっている可能性があり誤った意思決定をする可能性に注意が必要だと思います。

一方で、考え方を考えることは、ラーニングとアンラーニングによって一層洗練されていきます。同じ考え方でも、そのとき時のファクトによって結論が変わることばかりですし、バイアスから開放されると言っても過言ではないと思います。経営者やマネジャーはこの考え方を考え続けることで、意思決定を積み重ね、意思決定スピードを極限まで高める必要があると思います。

さいごに

考え方を考えることはそんなに簡単ではありません。一方で、考え方を考えずとも本能的に重要な論点だけをクリアにし突破する経営者やマネジャーの方々がいらっしゃることも事実ですし、最後の最後決める場合は決断する勇気が大切なのもそのとおりだと思います。

一方で、スタートアップとして意思決定のオープン化やメンバーの急速立ち上げ→組織化を進めていく上では、考え方を考えることの再現性は非常に重要になります。考え方を開示することで、チームのオープネスが高まり模倣によって経営者やマネジャーが関わっていない場面での意思決定スピードを上げることに貢献してくれます。そういった自立駆動型組織を目指す上での参考になれば幸いです。

個別のお悩みについては、私も勉強させて頂きたいと思いますので、気兼ねなく、Twitter(@takesue1011)のDMなどでご相談ください。

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