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『パラレルCSO』としての挑戦

武末(@takesue1011)です。

2021年10月末を持ちまして、ロジクラの取締役CSOを任期満了にて退任しました。ロジクラとは引き続き様々な形でつながりを持っていきますし、BizteXの取締役CSO(非常勤)は継続しますが、一区切りということで、私自身の『パラレルCSO』としての挑戦について、まとめたいと思います。

はじまり

経営顧問としての業務委託を経て、

・BizteX:
 ・執行役員CSO(2019年10月~)
 ・取締役CSO(2020年3月~)
・ロジクラ:取締役CSO(2019年12月~)

にそれぞれ就任しました。

当時の私は「世の中にどう貢献するか?」を考える中で、1社だけでなく自分自身が共感した社会課題の解決に広く携わり貢献することができないものかと悩んでいました。

こうした中で、BizteXの嶋田さん、ロジクラの長浜さんに加え、株主であるWiLの難波さんやジェネシアベンチャーズの田島さんが「武末さんならやれるんじゃないか?」と背中を押してくれました。改めて感謝申し上げます。

担ってきたこと

経営メンバーとして参画する以上は「会社の成長のために必要なことはなんでもする」ということで取り組んできましたが、私自身が戦略コンサル→HR系上場ベンチャー事業責任者→EC系スタートアップCOOという経歴であることもあり、以下は得意領域として管掌役員として担当させて頂きました。

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実現してきたこと

まずはじめに、私自身様々なことに取り組ませていただきましたが、その全てが他の経営メンバーやスタッフの皆との共同プロジェクトであり、私一人では到底実現できませんでした。その前提の上で、私自身がチームとして実現してきたことをまとめたいと思います。

1. 事業成長

MRRベースでYoYで3倍以上のSaaSとしては一定以上の成長を実現しました。急成長段階に移行したタイミングは会社により異なりますが、採用にコミットし組織基盤を構築した上で、短期・中期・長期で適切なターゲット市場を設定し、安定的に成長し続ける基盤を経営メンバーやスタッフの皆と悪戦苦闘してきました。

2. アセット構築

一方で、「成長の質」にこだわり、中長期的な事業アセットの構築にも取り組んできました。社内の組織体制と言った「人的アセットの構築」はもちろんのこと、中長期的に事業の成長レバレッジを効かせるための社外の主に大企業の方々との連携と言った「アライアンスアセットの構築」を実現してきました。

BizteXでは、「Automation Tech群戦略」という旗を掲げ、たくさんのSaaSベンダーだけでなくSIerや販売パートナーの皆様との我が国における労働力改善について業務自動化という観点で協働させていただいてますし、ロジクラでは、最先端のロボット設備を持つ24時間365日稼働の通販フルフィルメントサービス「XTORM」を佐川グローバルロジスティクス社との共同事業で実現しました。

3. 資金調達

この2年間の中で、2回の資金調達を行ってきました。ご一緒させていただいている株主の皆様にはこの場を借りて改めて御礼申し上げます。

特に2020年4月に実施したBizteXの資金調達は、私自身が役員に就任した2019年10月からの対応ということで、非常に多くの学びと挑戦をさせて頂きました。就任直後から事業成長と資金調達をデュアルで実現することは並大抵のことではできないため、オールBizteXの底力を感じた場面でもありました。

こだわってきたこと

1. 困っていることから始める

当然ながらCXOとして関わるからには自分なりの成長仮説を持って参画しますが、入社後は必ず「いま困ってることなんですか?」からスタートすることを徹底しています。

全員に対してこれを行うことで、課題を多面的に把握できるだけでなく、困っていることを早急に解決することで、メンバーとの信頼関係や自分が何ができる人なのかを行動を持って伝え相談されやすくなることができます。

また、後々事業計画や戦略方針を全社に伝える際にも、ここでの多面的なインプットによって、「自分ごと化しやすい」メッセージや内容を考えやすくなるという側面もあります。

2. 守りを固め攻める

常に攻め続けることが求められるスタートアップとしてはまずいのかもしれませんが、私の経営スタイルは「守りを固め攻める」というものです。

守りには色々なものが含まれますが、私は以下を基本的に守りの構築指標として見ています。

・定量
 ・事業KPI:解約率(更新率)、ユニットエコノミクス、バーンレート
 ・組織KPI:エンゲージメントスコア、意思決定スピード
・定性
 ・事業:顧客インタビュー、パートナーインタビュー
 ・組織:スタッフインタビュー、組織構築状況

スピードが唯一の強みであるスタートアップにおいては、全てが改善されてから攻めに転じるというのでは遅すぎますが、「改善の兆候」を把握した上で攻めに転じるということを心がけてきました。結果として、投資対効果が高い状況を作り、投資によって事業をドライブし急成長を実現するということが一定の再現性を持って実現することができていると思います。

3. プロダクトファースト

スピードと同様にスタートアップにおける強みにしなければいけないのは、プロダクトであり、それを支える開発チームです。

一方で、これはエンジニア人口が圧倒的に枯渇している日本においては簡単なことではありません。時間軸が限られるスタートアップにおいては、継続的にエンジニアが採用できる技術・組織基盤を作らなければいけません。この部分については、特にロジクラではエンジニアやPMといった開発チームをマネジメントする立場として、いかに全社にプロダクトファーストを浸透させ、プロダクトカンパニー化するかに悪戦苦闘してきました。その詳細については、以下のnoteにてまとめさせて頂きます。

4. 即断即決

スピードを真の強みにするためにこだわってきたのが「意思決定」のスピードです。スタートアップにおけるスピードは3要素によって構成されていると私は考えており、「実行」や「改善」にできるだけ時間を割けるようにするために、この部分にこだわってきました。

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基本的にスタッフから相談されたことや意思決定しなければいけない経営課題については、可能な限り即断即決し、スタッフが相談しやすい状況を作るだけでなく、皆が心理的余裕を持ちながらスピードを意識できるように心がけてきました。

自分自身が即断即決をいかに実現してきたのかについては、以下のnoteにまとめさせて頂きます。

5. 至誠を貫く

時間と資金が限られるスタートアップにおいては、急速な事業成長こそが全てですが、一方で経営者にはそれを「いかに中長期的に継続して実現するか?」ということが求められます。また、ミッションドリブンなスタートアップであれば、上場未上場を問わず、社会の公器としてどう振る舞うのかは常に意識しなければいけませんし、大企業との連携となれば己のみに都合が良い考え方では中長期的なアライアンスを構築することはできません。

そういった部分について、至誠を貫きどう経営チームや組織の舵取りを行ってきたのかは以下にまとめさせて頂きました。ぜひご笑覧頂ければと思います。

さいごに

まだまだ道半ばですが、この2年間一緒になって頑張ってくれた家族には本当に感謝しています。妻とはゆっくり食事にでも行きたいと思います笑。

今後についてはまだ何も決まっていませんが、スタートアップ・大企業、未上場・上場といった企業の垣根を超えて機会を探っていきます。

この2年間、あまり外部の方々とお話する機会が限られていましたので、事業の壁打ちや組織等の相談まで、様々な方々とぜひお話させて頂きたいと思います。Twitter(@takesue1011)のDMでも、FBのメッセンジャーでもぜひお声がけください(私からも積極的にお声がけしていきたいと思います)

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