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禁忌を踏み抜き《土地の因習・一族のしきたり》に隠された真実を追う「怪談風土記 七つのしきたり」著者コメント&試し読み


「あんた、知らない方がいいよ」

ある土地、ある一族だけに伝わり根を張る因習、掟。
最東対地が禁忌(タブー)を踏み抜き、隠された真実を追う土俗の恐怖奇譚!

内容・あらすじ

特定の地域、人々の間で昔からそのようにしてきた習わし=しきたり。
だが、当然のごとく「そうしてきたことなり」の中には、底知れぬ闇が隠されていることがある。
暴いてはいけない禁忌。
禁忌を犯した者に訪れる恐怖。
最東対地が土地の風俗・習俗を訪ね、しきたりの因果を紐解く7つの怪奇ヴァナキュラー!

一  ひな流し ――いちまさんの首――
  消えた人形の首と奇怪なひな祭りの習わし
◆寝言に答えてはいけない
二  殺すと家が燃える ――家焼蟹――
  離れた二つの町に伝わる蟹と火事の言い伝え
三 葬列 ――ニュータウンにて――
  野辺送りの風習と四つ辻に漂う不気味な臭いの正体
四 シジミを拾いに ――その話、私の怪談ですよね――
  子捨てと間引きの因習を隠す恐ろしき言葉
五 歯が抜ける夢を見ると家族が死ぬ ――伝染夢――
  話を聞いたものに伝染していく奇怪な夢の真相
◆霊柩車を見たら親指を隠さないと親が早死にする
六 余所者に見られてはいけない祭り ――深夜の呪祭――
  自転車旅の途中で立ち寄った村で大学生が体験した恐怖
七 火を食べてはいけない ――その男、粗暴につき――
  火を食べてはならないの意味と村八分の恐ろしい掟

著者あとがき

発売に寄せたコメントに代えて、変化球で本書のあとがきを公開いたします。


 どうも最東対地です。
 楽しんでいただけましたでしょうか。私としては二冊目の怪談本となるのですが、果たしてこれが怪談本と呼べるのかは疑問です。
『はじめに』でも触れましたが、本書は怪談というより〝怪談が怪談になる前〟にスポットを当てたものです。
 怪談作家が怪談を蒐集するにあたって、その方法は様々です。一番多いのは無論〝人から聞く〟ですが、次に実体験とかになるのでしょうか。もしくはネットやSNSで蒐集するとか。もちろん、ネットで見つけた話をそのまま自分の話として発表するのはご法度ですから、ご本人に許可をいただいたりするのでこちらも〝人から聞く〟に分類されそうです。
 その他になにがあるかと考えた時、〝偶然の出会い〟というのも無視できないでしょう。こちらに蒐集の意図がないところに突然遭遇してしまう出会いがしらの事故のような、そんな怪談との接点です。
 もしくは相手から一方的に押し付けられたりするものもあります。あとはそうですね、まったく関係のない事柄から怪談的直感を得ることもあります。案外、そういったところから発信したものがとてつもなく怖い話に行き当たったりするので、この界隈は油断できません。
 本書のテーマは『はじめに』でも述べたように『しきたり・言い伝え』で、風習などと呼んでも間違いはないでしょう。身近な『ひな祭り』があったと思いきや、『蟹を殺すと火事になる』というマニアックなものまで、バラエティに富んだ内容になったなと自負しています。
 しかし、いざ書き上げてみると意外に怪談ぽくない。というよりも『怪談になる前の状態』のように思えてきたのです。これはなにかに似てるな、と思いました。
 それが怪談との出会いなのです。
 こちらから怪談を蒐集した場合、話者の構成や内容の拙さは差し引いてもそのほとんどが完成しています。これはオチの良し悪しではなく、実話怪談としてパッケージができているという意味です。
 しかし、それ以外でこちらから能動的に怪談と出会ったときは、いわばそれは『怪談になる前の状態』。それを怪談に仕上げるために裏付けを行ったり、取材を重ねたり、そのうえで自らの考察を付け加えたりするのですね。
 いわば本書はその状態をお出ししているようなものです。
『怪談として完成する前』として、私は仮タイトルを『怪談未満』にしました。するとどうでしょう。すでに同名の本があるではないですか。
 困った私は次なる候補として『怪談前夜』というタイトルを思いつきましたが、やはりどちらも怖さとパンチに欠けるというのであえなく没に。
 おっと、いつのまにかタイトルの話になってしまいました。本筋を戻しましょう。
 ルポルタージュのようでもあり、実話怪談のようでもある。モキュメンタリーホラーの顔つきにも見えるし、ホラー小説としても強引に主張すれば通りそう。
『それって未完成ってことじゃん』
 と言われてしまうと立つ瀬がないのですが、これはこれでこんな本は意外とないんじゃないかと思い至ったわけです。
 作家というのものは厄介な病をもっていまして、書いている時、書き上がった直後などは、自分が書いたものが面白いと思えないのです。そういうこともあって、書き上がってすぐはこれはひどいものが書けてしまったと思ったものですが、時間をたっぷり置いてから読むとなんだこれ、面白いじゃんとなりました。作家の病は治るのも早く、そして現金なものです。
 そんなわけで『怪談風土記 七つのしきたり』とかっちょいいタイトルをいただき、本書を上梓しました。
 さて、ところで本書における怪談作家である『私』は果たして最東対地なのでしょうか。なぜ冒頭が『はじめに』で巻末が『あとがき』なのか。これがフィクションなのか実話なのか。
 読者のみなさんへの宿題とさせていただき、筆を置かせていただきます。

最東対地

試し読み

一 ひな流しーいちまさんの首―

   1

 義祖母が亡くなったのは、もうずいぶん前の話です。
 夫の家に嫁いで、すぐのことだったので個人的な印象は薄いのですが、生前はとても愛らしい、少女らしさを失わない方だったと聞いています。
 そんなだからか、義祖母の娘である義理の母はむしろ男勝りでちゃきちゃきした性格に育ち、一緒にいるとどっちが娘かわからなくなることもしばしばだったそうです。
 生前、義祖母は八十センチくらいある大きな抱き人形を大事にしていました。私は義祖母のことはあまり覚えていませんが、その人形のことはよく覚えています。亡くなったあともしばらく和室に置いてあったからです。
 何気なしに和室に入ると、本物の女の子かと思って心臓が飛び出すかと思ったことが何度もあります。
 家族はその人形を『いちまさん』と呼んでいると聞きました。変わった名前だなぁ、と思っていたのですが関西では市松人形のことをそう呼ぶのだと後で知りました。
 私は北関東の生まれなので、素直に関心を抱いたことをよく覚えています。
 少なくとも十年以上は和室にありました。よくあるガラスの箱に飾られていて、部屋のどこにいても自然と目に入る位置にあったものです。
 着物は義祖母のお手製のようで、ところどころに拙さが見えました。だけどそれが逆に人形に温かみを与えていて、義祖母の人柄と、人形がいかに大事にされてきたのかを物語っているようです。
「おばあちゃん、よう『わてが逝ぬ時は、一緒にお棺に入れてや』と言うてたんよ」
 親戚が集う正月の席で、義理の母が酔いに頬を赤らめてそう話していました。
 私はそれを聞いてギョッとし、思わず目を見開いたものです。
「それなのに、どうしてここにあるんですか」
 義理の母はすこし黙ったかと思うと噴き出し、義理の父や親戚たちに笑いが湧き起こりました。
「入れるの忘れててん~!」
 義理の母のあっけらかんとした告白に、さらに一同からは笑いが起こりました。どうも一族の中ではこれが笑い話になっているようでした。
 ですが、私はどうしても一緒に笑うことができませんでした。義祖母のことを思うと気の毒で仕方がなかったからです。
 生前、よほどかわいがっていたいちまさん。一緒にあの世に行きたいという願いをあっさり忘れられ、義祖母はきっと寂しい思いをしているだろうな。
 そう思うとやりきれませんでした。
 しかし、実の娘だから笑い話で済むのだという理屈もわかります。義祖母が天国で笑って許してくれればいいな、と私は思いました。
 ですが、その時です。
「きゃあー!」
 それは義理の母の悲鳴でした。
 義理の母は、肝っ玉が強く、虫や動物にもまったく動じません。男勝りの性格のせいで、強面の男も平気だし、幽霊やオバケの類の話だって笑い飛ばしてしまいます。むしろ義理の父のほうが、そのすべてにおいて臆病なくらいでした。
 そんな義理の母が、若い女の子のような甲高い悲鳴を上げたのです。
 部屋は静まり返りました。
 義父がよろめいた義母を抱きとめ、状況が呑み込めず呆然としていました。ほかの親戚たちは、ただ目の前で起こった事態に戸惑うばかりで口を開くものすらいませんでした。
 いちまさんの首から上がなくなっていたのです。
 古い人形なので、もしかすると自然に落ちたのかとも思いました。ですがそれはない、ということはすぐにわかりました。
 なぜかと言うと、人形の足元に頭がなかったからです。それどころか、どこにも落ちていません。誰かが悪ふざけでもぎ取ったのかという疑惑の声も上がりましたが、そんなわけもなく、疑いの火はすぐ消えました。
 そもそも人形はガラスケースの中にいたのです。
 人形の頭をもぎ取るにしても、一度ガラスケースから出さなければなりません。
 この部屋でそんなことをすれば目立つので、誰も気づかなかったなどまずありえないことです。
 だとすれば、いちまさんの首は突然、なくなったということになります。
『義祖母のお棺に、可愛がっていたいちまさんを入れ忘れた』という話の最中に起こっただけに、義祖母が怒っているのだと私は感じました。

   2

 この話をしてくれたのは、怪談イベントに観客として来ていたKさんという女性だ。
 彼女は結婚していて、大学生と中学生の子供がいる。
 一見してこの話は、彼女の体験談かと思うがそうではなく、学生時代の友人から伝え聞いたものだという。そんなわけだから、話をする時Kさんは『たぶん、使えないと思いますけど』と前置きをした。
『使えないと思う』というのは、『これは自分の話ではなく、知り合いの話』という意味であり、さらに言うとKさんにこの話をした〝知り合い〟ですら、さらに別の〝知り合い〟から聞いた話なのだそうだ。
 つまり、伝聞の伝聞であり、話そのものが体験者から離れ、独り歩きをしてしまっている『体験者不在の怪談』とも言える。
 確かに出所も体験者も不明という怪談は扱いに難しい。
「例えば、話をしてくれた人を辿っていけば、その話の持ち主に行き当たるってことはありませんか」
 ダメ元で訊ねてみるが、案の定Kさんは首を傾げた。
 この話自体、一体いつごろから流布されたものかすら時系列も怪しいし、地元の人間なら、一度は聞いたことがあるというくらい、Kさんの町では有名だった。
「特に変わった怪談ってわけじゃないんですけど」
 そう言って謙遜するKさんに、地元を訊ねると中部地方の某県だと答えた。
「関西の話じゃないんですね」
「そうなんです。それが奇妙で」
 市松人形を『いちまさん』と呼び、それが関西の呼称だということは話の中でも触れていた。視点人物は北関東の出身だと言及している。
 だがこの話を聞いたKさんは中部地方だ。
 と、いうことは『義祖母』が関西出身で、中部地方のその町に嫁いできたということなのだろうか。
「もしよかったら、Kさんにその話をしたという知り合いの方を紹介してくださいませんか」
 予想もしない発言だったのか、Kさんはギョッとしていた。
 確かにその怪談そのものは、そこまで変わったものでもない。似た話は山とあるだろう。
 だが、私・最東にとってその怪談は非常に興味深く、且つ重大な意味を持っていた。

   3

 N県には明治の遊廓建築をそのまま利用した旅館があった。
 コロナ禍の煽りを受け、惜しまれながら数年前に閉館してしまったが、営業していた頃は毎年ひな祭りの時期に大階段にたくさんの人形を飾るのが、風物詩となっていた。
 宿泊客の中には、これが目当てでこの時期に泊まりに来るものも珍しくなかった。
 大小さまざまな人形が、十五段はある階段に整列した様はまさに圧巻。そして美しい。
 ただ、壮観ではあるが奇妙でもあった。
 ひな祭りに人形開きをするが、並んでいるものはひな人形だけではない。市松人形や衣装人形といった日本人形もあった。ちょこなんと行儀よく整列しているひな人形の脇で、巨人のように居座る人形は異様のひと言に尽きた。
 特に市松人形に至っては大小さまざまで、小さいもので三十センチくらいから、大きいものだと一メートルくらいの、さながら本物の女児くらいの背丈のものもある。
 赤い絨毯でめかしこんでいるので、飾りものだというのは一目瞭然ながら、初見なら人形の間に子供がいると錯覚してしまうかもしれない。
 ひな祭りの人形開きを聞きつけ、その日、私は旅館に宿泊していた。
 コロナ禍以前だったので、ほかに数組の泊まり客も滞在していたが空き部屋があるくらいにはゆったりとしていた。
 人形開きの期間はひな祭りよりすこし前倒しではじまり、およそ一週間くらいの予定である。期間中、比較的宿泊客が少なそうな初日に予約した。
「写真を撮っても大丈夫ですか」
 半ばファインダーを覗き込みながら、館主の草部さん(仮名)に訊ねると不意に画角が暗くなった。
「すみません。撮影禁止でお願いします」
 草部さんが手でレンズを塞いだのだとわかった。
 撮影禁止だとは知らず、慌ててカメラを下ろし、私が平に謝ると草部さんは笑いながら気にしないでほしいと言った。
「本当は撮影してもらって、たくさんの人に見てもらいたい気持ちもあるんですけどね。いかんせん、預かりものですので」
 預かりもの、という言葉が気になり理由を訊ねてみると、ひな人形以外の人形は旅館の所有物ではないという。
「ここは昔妓楼だったでしょう。このひな人形というのもその時代に遺されたものなんです。それ以外にも遊女がお客さんからもらったり、禿の持ち物だったり、ほかの人形も何体か残っていて。身請けや借金返済……まあ、ほかにも色んな理由で廓を去った女の子が置いて行ったり、当時は人形ってのは神聖なものだったから、捨てるに捨てられなかったという理由もあってね。遊廓の時代が終わったあとも、なんだか行くあてのない人形の駆け込み寺みたいになっちゃって。集まってきちゃうんだよ」
 実際、ひな人形一式以外の日本人形は戦後集まったものらしい。
 確かに全体的にそれほど古そうには見えなかった。
「集まってくるってことは、ここに出しているもの以外にも人形があるんですか」
「あるよ。キリがないから綺麗なものだけ出しているんだけどね。毎年、お寺さんでお焚き上げしてもらったりして、この旅館にはあんまりないけど」
 人形が集まってくると言っても、一部の知っている人だけが旅館に持ってくるだけなので、人形供養で全国的にも有名な某神社ほど夥しい量ではないと草部さんは言った。
「今ではインターネットなんかですぐに広まっちゃうから、ここで人形を受け入れていることは言わないようにしているんですよ。だから、お客さんもどうかこれで」
 そう言って草部さんは人差し指を口元で立てた。
「なるほど。だから撮影禁止なんですね。僕はてっきりなんかの曰くがあるのだとばっかり」
「いいえ。ごく私的な都合です」
 笑い合いながら、すこしがっかりしたのは言うまでもない。

   4

 その後、『記事にしないこと』を条件に、私は飾ってある以外の人形を見せてもらえることになった。
「怪談作家さん? ああ、それで人形を見に」
 案内してもらう途中、いつまでも伏せておくのも失礼だと思い、草部さんに自分が何者であるかを話した。
「いえ、ここに来たのは趣味みたいなものです」
 と返しながら、暗に『なにか怪談はないか』という下心を見え隠れさせた。だが、草部さんはこちらのそんな含みに気付いているのか、「お話できるほどのことはありませんで。すみませんねえ」と先に断られてしまった。
 そうして訪れたのは、庭の奥にある離れだった。
 鯉池のある立派な中庭から隠れるようにして、小屋が建っている。草部さんが言うには、これは昭和中期に建てられたもので、それほど昔のものではないと言っていた。だが、廃れ具合も相まって、戦前からあったと言われても信じてしまいそうな佇まいだった。
 昔は使用人の寝泊まりに使っていたそうだが、今は畳も外され、物置以外の用途はないという。集まった人形たちはここに収納されているとのことだ。
 案内された小屋に足を踏み入れると、むせかえるような埃の臭いに軽く咳込んでしまった。今時めずらしい裸電球の光を入れると、聞いていた通り人形が並んでいた。
 ただ、草部さんが事前に言っていた通り、思っていたほどの量ではない。パッと見て数えられるほどの量だった。少なくとも百体……どころか五十にも満たない数だった。
「がっかりしましたか」
 草部さんは面白がるように感想を求めたので、素直な気持ちを伝えた。
 そうすると草部さんは笑いながら、今では年に一体増えるかどうかだ、という。
「とはいえ、ひな祭りが終われば階段に並んでいた人形がすべてここに収納されるので、オフシーズンの時は今よりずっと狭いんですよ」
 そう言って、換気窓を開けた。
 実際に見てみると、確かに草部さんが言ったように一体一体が汚れていたり、壊れたりしていて、鑑賞に堪えるものではないと感じた。
 そのどれもが元々そんな状態だったわけではなく、展示を繰り返すうちに傷んだりしたものが多いとのことで、数も昔ほど多くないことからお寺でお焚き上げをしてもらう予定もないらしい。
 これと言って特筆すべきところはなかったが、古い妓楼を利用した旅館に日本人形というのは非常に絵になるものだ。草部さんが許す限り、私は人形を一体ずつ興味深く観察していった。
「うわっ!」
 私は反射的に声を上げ、思わず飛び退いていた。
 それを見て草部さんが噴き出す。
「びっくりした……」
「すみません。あまり真剣に見ていたもので、いつ気づくのかとつい……」
 私が見たのは、市松人形の首だった。
 木製の棚にちょこなんと横たわる市松人形の首。
 四肢が欠損している人形は他にもあるが、首だけのものはこれだけだった。
 ふと思い至って、胴だけの人形を探してみるが見当たらない。
「この首の胴体は……」
「ないんですよ。それ、首だけが送られてきましてね」
 ぞぞぞ、と背筋が粟立った。
「それはどういう話なんですか」
 そうして、「記事にしない」という念押しにうなずき、草部さんは話をしてくれた。

~後半は書籍にて~

著者紹介

最東対地 Taichi Saito

1980年5月9日生まれ。大阪府交野市出身。大阪府在住。2013年より執筆活動を開始。
ホラーブログ『最東対地の嗤う壷』開設。2016年、『夜葬』(角川ホラー文庫)で第23回日本ホラー小説大賞・読者賞を受賞しデビュー。
近著に『花怪壇』(光文社)、『この場所、何かがおかしい』(エクスナレッジ)、『恐怖ファイル 不怪』(竹書房怪談文庫)、『ふたりかくれんぼ』(二見ホラー×ミステリ文庫)、『カイタン』(集英社オレンジ文庫)、『七怪忌』(角川ホラー文庫)など。

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