5年後も、僕は生きています㉘再会
今日も、このnoteにご訪問頂き、ありがとうございます。
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この何かのご参考になれば、嬉しいです。
僕自身の体験と気づきの「生還記」です。
肺がんステージ4宣告から、生還までの体験記(2016年9月~2017年7月まで)です。
発売以来のロングセラーとなっています。
斎藤一人さんからもご推薦いただいております。
何かのご参考になれば光栄です。
(Amazonカテゴリ別/闘病記/ランキング1位・終末期医療1位)
新刊です。
山川紘矢・山川亜希子さんご夫婦から絶賛いただいております。
亜希子さんからは「絶対に読んでおくべき3冊の1冊」とご推薦をいただいています。
では、「5年後も、僕は生きています」第28話です。
「5年後も、僕は生きています」第1話から読みたい方はこちらからお読みくださいね。
㉘再会
2018年7月下旬、僕は中野サンプラザに行きました。
そう、あの、寺山心一翁先生の講演会があるのです。
寺山先生との出会いは、僕にとって衝撃でした。
2016年9月、肺ガンテージ4の宣告を受けた僕は、どうしても生還者の話を聴きたくて寺山先生にメールを送りました。
そのお返事の一言目が、なんと…。
「おめでとうございます」
で返ってきたのです。
おめでとう?
いや、おめでとうなんて気分じゃないんだけれど…
すぐに続きに目を通しました。
「良い気付きの機会を得られましたね。
ガンは自分で作ったものです。ですから、自分で治すことが出来ます」
いまなら寺山先生のこの言葉が、理解出来ます。
腹の底から、共感出来ます。
「ガン」とは「魂」からの呼びかけなのです。
「自分を大切に生きていないよ」
「ほんとうの自分を、生きていないよ」
「もっと、自分を大事にしなきゃ、だめだよ」
という「魂の目覚ましブザー」「コーリング」なのです。
ですから、対処療法的に切ったり焼いたりしても、根底にある「生き方」が変わらないと、再発してしまう可能性が高くなってしまうと思うのです。
ま、生き方が変わらないということは、生活習慣も変わらない、ということですからね。
で、寺山先生です。
僕はその後、寺山先生の主催する「スマイルワークショップ」に参加をして「感じること」そして「愛するという周波数」を体験することが出来ました。
それまで「考えること」しかしてこなかった僕にとって、本当に大きな体験でした。
「考えること」と「感じること」は、全く別の次元、別の世界なのです。
そしてさらに、寺山先生からは時々、まるでどこかで僕を見ているかのようなベストなタイミングで、ベストなメールをいただいて、とても心の支えとなっていました。
その寺山先生の講演会には、やっぱり行かなければなりません。
ガンから生還してから、いや、あのスマイルワークショップ以来の再会です。
ガンは、僕という人間を根本から変えました。
ぼくがよく読んでいる、瞑想家OHSOの書籍の一節にもこうありました。
ある断絶が起こったのだ。
そこには隙間(ギャップ)がある。
古い人間は死に、新しい人間が現れた。
それが、再誕生と言われるものだ。
それが、生まれ変わることだ。
~OSHO著/内なる宇宙の発見~P11より~
「生きているうちに、死になさい」
という言葉があります。
ガンは、それまでの僕という「自我(エゴ)」を壊しました。そう、僕のエゴはガンに殺されて、死んだのです。
再誕生、リ・ボーンです。
僕はガンという体験を通り抜けたことで、別の人間になりました。
今は、ガンになるまえの自分が、よく思い出せない程です。
その日は寺山先生ともうおひとり講師が来られる、とのことでした。その方は清水友邦さん。
寺山先生にフェイスブック投稿を通じて、清水さんの投稿も読むようになった僕は、その日、清水さんに直接お会いしてお話が聞けることがほんとうに楽しみでした。
会場に入ると、たくさんの人たちでごった返していました。
寺山先生は、いるかな~
見渡すと、前から歩いてくるではありませんか!
「おお! タケちゃん!」
寺山先生は1年7ヶ月前とちっとも変わらない満面の笑顔と、太陽のようなエネルギーで僕を抱きしめました。
寺山先生と出会ってからの様々な出来事が、頭の中を走馬灯のように駆け巡りました。
あのスマイルワークショップ。
その後の体調不良や、追い詰められていくサバイバルの苦しい日々。
そして、サレンダーのあとの嘘みたいなガンの消失…
ああ、
ああ、生きてまた、寺山先生に会うことが出来たんだ!
胸の奥から熱いものがせりあがってきました。
人目がなかったら、きっと号泣していたでしょう。
寺山先生は、目を輝かせて言いました。
「おめでとうございます。ほんとうに良かったです!」
寺山先生は80歳を過ぎているとは思えない握力で、僕の手を握りしめました。
「はい、一時期死にかけましたが、おかげさまで、ガンはほとんど消えました」
「おお! それはすごいです。そうです、ガンは、“治る”病気なんです」
講演会が始まりました。
寺山先生の話は、相変わらず素晴らしかったです。
感じること、愛すること…それこそが、奇跡を連れてくる。
やはり、身体も心も癒していくのは「周波数」です。
どの「周波数」に自分のBeingのダイヤルを合わせていくのか、チューニングするのか
「ガンへの恐れ」というネガティブな、低い、粗い周波数にチューニングするのか、それとも「愛」や「平和」という高い「周波数」に合わせていくのか、それが身体の回復や、あるいは現実創造まで連れてくる、と、僕は思うのです。
休憩を挟んで清水さんの番になりました。
清水さんは、肩に全く力が入っていない自然体の人、そんな感じの人でした。
話は清水さんが若い頃にインドへ旅立つ話から始まりました。
“真理”を求めて様々な“師(マスター)”を尋ね、様々なところで瞑想を続ける毎日
まるで現代のブッダみたいです
真理とはなにか?
真理は、どこにあるのか?
ダライ・ラマからも指導を受けたことがあるそうです。
あまりに探求の人生を送っていたため、一般社会人としての日常生活がうまくいかなかったことを、冗談を交えながら笑って話していました。その姿が・話し方が、とても素敵でした。
一回すべてやって、通り抜けて、最初に戻ってきた人、そんな感じです。
清水さん話を聞きながら、僕は不思議な感覚に陥っていました。
“自分”とは誰だろう?
考えている“自分”
感じている“自分”
その主体である“自分”とはいったいどこにいるんだろう?
恐がっている“自分”とは誰?
苦しんでいる“自分”とは誰?
僕は数日前の、あの恐怖と不安に満ち溢れた診察のことを思い出しました。
再発の恐怖…
再発のことを考えれば考えるほど、恐怖にとりつかれてしまう
恐がっていたのは、誰?
ぶるぶる震えていたのは、誰?
ネガティブなことを喋りまくっていたのは、誰?
そうです、それは僕の“自我・エゴ”だったんです。
この日の清水さんのお話を聴いてから約4年が経ちました。
最近になって、清水さんのお話しされた中身が、やっと少し分かってきました。
思考はサバイバル・プログラムですから、基本的にネガティブです。問題やトラブルに意識をフォーカスして、その解決策、回避策を果てしなく考え続けます。
あれもこれも、悪い予想を立てて、それに対処しようと計画を練り続けます。そして「何度も何度も同じ事を無限ループのように頭の中で繰り返します。
そう、サバイバルプログラム、自我、エゴは自分の機能の一部ではありますが、「ほんとうの自分」ではないのです。
それに気づくこと
それを見抜くこと
自我(エゴ)のおしゃべりに気づくこと
自我(エゴ)を客観的に観て、それを「使う」こと
禅の言葉で書くと
『常・照・我』
じょう・しょう・が
常に、自分のエゴを、見張ること
エゴのささやき、
エゴの暴走
エゴの思い込み
エゴの想像
すべて幻想だと、知り、見抜くこと
僕はいま、やっぱりこれに『尽きる』と思います。
『常・照・我』
素晴らしいことばです。
そしておそらく、『真理』も、その向こう側にあると思うのです。
第1話から読みたい方は、こちらから読むことが出来ます。