❖足元美術館Ⅴ(足ニモマケズ石ニモマケズ)❖ まいに知・あらび基・おもいつ記(2022年2月6日)
(長さも中身もバラバラ、日々スマホメモに綴る単なる素材、支離滅裂もご容赦を)
◆足元美術館Ⅴ(足ニモマケズ石ニモマケズ)◆
夜、散歩していると、深夜にも関わらず営業中の美術館があった。
夜なのでライトアップされており、光が展示の美しさを際立たせていた。
しかし光という外的要素の力を取り除いたとしても、その展示の美しさは間違いなく存在していた。
展示は人の往来が激しい場所にあった。そのため、行き交う人に踏まれてしまう危険性があった。実際、これまで何度も踏まれていたのではないだろうか。それでも、展示は人の足に踏まれることに負けず、力強く存在していた。
また、展示を抑え込むように石やコンクリートが敷き詰められていたが、それらにも負けず、やはり力強く存在していた。
その足や石などに負けない力強さが展示物の内側から湧き出していて、その溢れんばかりの生命力が美しさと結びついていたのである。
展示物は、緑色を基調としたものと、紫色を基調としたものの2種類があったが、紫色の方は力強さだけでなく、明確な主張も示されていた。紫色の中からさらにピンク色の「意志」が空に向かって伸びていた。それは「生きようとする意志」であり、ニーチェの言葉を借りるならば「力への意志」と言えるものである。
「あらゆる生あるものは、力を求めて、力の増大を求めて努力する。…あらゆる力の中心から発するより強くなろうとする意欲、わがものとし、支配し、より以上のものとなり、より強いものになろうとする意欲が唯一の存在である。」
私の足元にあったピンク色の意志は、そんな生命力に満ちていた。
展示物は、足で踏まれることにも、石の妨害にも負けず、冬の厳しい寒さにも負けない丈夫な身体で、生命として強く生きる以上の欲を持たず、決して怒りを表すことはなく、静かに笑っているような素敵な魅力を持ち合わせていた。
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