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アンラーン💣リラーン📚ためらわん♫run35

⭐情報整理の方法では、HowだけではなくWhichも忘れてはならない ⭐️
(これまでの虚栄を解きほぐす「unlearn」のため、頭の中を刷新する「relearn」を躊躇なく進めるための記録)

「社会科は暗記する科目」と言われてしまうことが多いです。実際、教科書に登場する語句は多く、それらを記憶していくことは避けられません。ただし、大切なことは「記憶の仕方」だと私は考えています。

そのため、生徒から「どうせ暗記科目でしょ」というような言葉が漏れ出てきたときには、「社会科は『情報整理を練習』しながら『記憶』する科目」だと伝えるようにしています。

闇雲に語句を繰り返し紙に書いて記憶することが求められているわけではありません。語句と語句の間にはどのような関係性があるのか、その「関係性」という情報を含めて、授業で登場する語句を整理していくことが大切です。

先日の授業では、「企業の種類」について学習しました。教科書や資料集には、企業の種類を分類した表があるので、それを確認させれば済む話かもしれませんが、「情報整理の体感・練習」をしてもらうように授業を組み立てました。

そして、情報整理をするための方法はいくつもあることに加え、それぞれの方法には強み・弱みがあることについても気づいてほしかったので、グループを分け、一方のグループは「ヴェン図」、もう一方のグループは「樹形図」を使って整理してもらいました。

授業の最後に、2つの図の特徴について考えましたが、今回の「企業の種類」を整理する場合には、樹形図の方が使いやすいと考えているようでした。樹形図は、ある言葉が「細分化」されていることをイメージできるので、今回の場合は使いやすかったのだと思います。ヴェン図も同様に言葉の広狭を枠の位置関係で示すことができるのですが、今回のように要素が重なることが少ない言葉の場合は、ヴェン図の強みである「重ね合わせ」は活かされないですね。

私は普段の授業で何気なくヴェン図を使ってしまいますが、「要素の重なり」がないならば、ヴェン図である必要はないなと改めて気づきました。一つ覚えのようにヴェン図を使っていたことで、生徒を混乱させてしまっていたかもしれませんね。

「人の器によりそれぞれ使うは君の職也、故に見損ずる時は君の過也。」
これは室町時代中期の守護大名で、管領として幕政にも携わった細川勝元の言葉です。細川勝元は、人にはそれぞれ特徴があるので、それを見極め「適材適所」で人を用いるのは、君主に求められる役割であると言っています。そして、人の特徴を上手く生かせないのは、君主に見る目がないということと、彼は考えています。私の場合は、ヴェン図に頼りがちで、思考ツール(シンキングツール)の「適材適所」になっていなかったので、まさに細川勝元の言葉にある「過ち」だったわけです。

思考ツール(シンキングツール)はただ使っていればよいわけではなく、或る情報整理の内容・場面に対してどれを採用するのが適切かという判断がむしろ大切ですね。生徒には、それぞれの方法に強み・弱みがあることを気づいてほしいと思っていたくせに、自分自身、実はそのことについて重く捉えていなかったわけです。今後はまず自分自身、「使い方(どのように使うか、How)」だけではなく、「選び方(どれを使うべきか、Which)」について意識しながら、授業内容の整理に思考ツール(シンキングツール)を使っていこうと思います。

#哲学   #細川勝元
#思考ツール   #シンキングツール

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