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「デジタル看護入門」第4回 〜デジタル活用支援員のサポートって?〜

 今後、「デジタル活用支援員」のサポートが必要な人たちは、主に高齢者と考えられますが、「はい、私たちにも必要です!」と手を挙げている看護師さんはいないですよね(笑)。ここでは、具体的に高齢者に対して、どのような目的で「デジタル活用支援員」のサポートを推進していくのか、ICTとの関係性を説明していきます。
 
 2042 年以降、団塊ジュニア世代が高齢者世代となり、高齢者人口がピークに達すると推計されています。しかしながら、わが国の高齢者の就業意欲は他国と比較すると割と高く、高齢就業者は毎年増加しています。障害のある方も一般就労への移行は年々増加傾向にあります。

 そのような高齢者の取り巻く環境が変化のなか、平均寿命の延伸に伴い、高齢者の認知機能や身体機能の低下への対応や、生きがいや再活躍の場をいかに提供するかに加え、独居高齢者の増加に伴う高齢者の孤独化や地域とのつながりの希薄化への対応として、様々なICT活用の提案がされています。

 たとえば、身体機能・認知機能の低下に関しては、「当事者参加型技術開発」を推進し、ニーズに即した形での身体機能や認知機能の低下を補うサービスや機器の開発支援を行うことが推奨されています。生きがいや再活躍の場の構築のためには、高齢者の社会参加を促すべく、高齢者等が身近な場所で身近な存在からICT 機器の使い方を学ぶことが出来る「デジタル活用支援員」や、自宅等での就労が可能となる「テレワーク等の環境整備」を行うことが提案されています。

 最後に独居世帯の増加・つながりの希薄化の問題に関しては、地域社会との接点を増やし交流を促進するために、同じく地域との交流が期待される「デジタル活用支援員」や、地域においてプログラミング等のICT を学び合う「地域ICT クラブ」の整備を行うことが検討されています。

 患者さんが退院する前に、自宅がどのようなICT環境であるのか、看護師が地域の「デジタル活用支援員」と連携をして、ICT退院看護計画(仮称)を考えていく時代は、もうすぐそこまで来ているかもしれません。

フライトナースや離島の保健師の経験を還元できるようなバーチャルリアリティ環境の構築およびコンテンツ作成が主な研究分野です。研究のための寄付を募っております。研究の成果はこのnoteで公表していく予定です。どうぞよろしくお願いいたします。