オーディションって何をする場所なの?
こんにちは。
以前、「オーディション対策ってなに?」という記事で
対策レッスンに意味があるのか?という話をしました。
今日は、子役・大人問わずいろんなオーディションを審査側から見させてもらう機会も増え、僕がいま感じていることを前回よりも踏み込んで書いてみようと思います。
オーディションという場は、受ける立場からすれば
「舞台に立つ機会を得るために、主催者や製作者に自分という商品を売り込む場」
なのですが、主催者側からすると
「今後、一緒に作品を創っていく仲間を発掘する場」となります。
作家や演出家、振付師などのクリエイティブスタッフが、
稽古場で一緒に作品を創造してくれる仲間を探す場所。
もちろん、スキルがある人は選んでもらいやすいです。
技術のない人を、作品の稽古と並行して育てていくというのはとても大変です。
技術がある人が多くいた方が、創作作業(稽古)もスムーズなので合格しやすいというのは当然といえば当然です。
ただ、作品を創るとなると「技術」だけではなく、「キャラクターとしての適性や他の出演者とのバランス」なども考慮しなければならないので、一概に「上手ければいい」というわけではありません。
また、初日を迎えるまでに相当な数の稽古をするので、正直なところ「多少」技術がなくても本番までにはなんとかなります。
というか、なんとかさせます。笑
基礎的なモノができていなくても、圧倒的な数をこなすことで「本番の振付」だけはそこそこ踊れるようになるんです。
舞台を観て「ダンス上手やなー」と思っていた人が、一緒にレッスンを受けてみたらそんなに上手じゃなかったなんて話はザラにあります。
そこで、オーディションに合格する(仲間に選んでもらう)ために「その人の性格や性質」が重要になってきます。
想像してみてください。
学芸会で劇をやることになりました。
あなたは、その劇の練習をまとめるリーダーです。
もし、積極的に参加してくれない人がいたら…。
練習中に別のことを考えていて集中してくれない。
練習もしないし、態度や発言がいちいち暗い。
アイディアを求めても何も発言しない。
ボーっとしてて、何を考えてるのか分からない。
…やりにくいですよね?
できることなら、自分に協力的で意図も汲んでくれ生産的なアイディアをバンバン出してくれる「スキルのある人」と一緒にやりたいですよね。
オーディションでも一緒です。
「これやってみて」と言われてもチャレンジしない。
「なにかできる?」と言われても黙ったまま。
ちょっと練習して、出来なければすぐ諦めたり、無駄に落ち込む。
返事もないし、ボーっとしてて何を考えているのか分からない。
キョロキョロして集中できてない。
こういう人を仲間にしたいはずはないですよね。
オーディションでこういう状態になっている人は、間違いなく
「レッスンでも同じ状態」で受けてます。
当然、作品の稽古でも同じ状態になるでしょう。
たとえ出来てなくても「出来るよう努力している」人の方が好感を持てるのは
人として当然の真理だと思います。
出来ないことに落ち込んでしんどそうに練習するのか、出来ないことを楽しんで挑戦するのかでは大きな差があるのではないでしょうか。
普段から楽しんで挑戦できるメンタリティを持つ。
技術の習得はもちろん、未知との遭遇や失敗を楽しむ。
普段のレッスンはもちろん、日常生活から変えていかないと
オーディションでは全て見抜かれています。
オーディションに限らず、なんでも楽しんだもん勝ちです。
緊張している暇があったら楽しみましょう。
オーディションは、普段の生き方や積み上げが全て。
ちょっと背伸びしたって、レッスンで出来ていないものは出来ないんです。
実力以上のことなんてできません。
普段とは違う先生のワークショップを受けていると思えばいいです。
新しい技術、感性に出逢える場所。
成長できる機会を存分に楽しみましょう。
きっと、ほんの少しだけ結果が変わってきますよ。
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