下手でもいい。続けていればそこそこ上手くなる。
こんにちは。北村です。
今日は、簡単そうで難しい…「続けること」について。
このnoteでもよく言っていますが、ダンスや歌などの芸事に限らず、
結果を出すには「継続する」ことがとても重要だと思っています。
専門学校などで教えていると、1年や2年そこそこで結果を出そうと
生き急ぐ人をよく見ます。
卒業までに一人前になりたいという気持ちは理解できます。
卒業したら「プロ」として活動していくのですから…。
「プロ」と「アマ」の違いはまた今度お話しますが、
一般的には、専門学校を卒業したらアマチュアとは見てもらえませんよね。
専門的に学んで、その教育課程を修了しているのですから。笑
自分がどう思っていようが、周りからは「プロ」としての仕事を求められます。
これがなかなか辛い。笑
僕も、今まで何度となく「あの時もっと勉強しておけば…」と後悔しました。笑
そもそも、たった2年程度の勉強で全てを学べるような浅い世界ではありません。
専門学校での勉強というのはその業界の入口が少し見える程度で、
実はまだスタート地点も立てていません。
卒業後、専門学校で学んだ時間の何十倍という時間をかけて
知識・技術・経験を積み重ねていかなければいけないのです。
僕がダンスを始めた頃、師匠がよく
「10年やったら誰でもそこそこ上手くなるわー。頑張りやー。」
と言っていました。
マイズナーメソッドを生み出したサンフォード・マイズナーは「20年訓練を続けて、やっと俳優はスタートラインに立てる」みたいなことを言っています。
僕も、最近になってやっとその言葉の意味を感じ始めています。
仕事にしても何にしても、始めてすぐに結果が出るはずがない。
最初は赤字に決まってるんです。
試行錯誤を繰り返しながらも進み続けていれば、必ず状況は変わっていく。
逆に、最初から黒を出すようなやり方はどこかに無理があるんです。
ちなみに、劇団四季のオーディションではバレエやボーカル、演技などの
コースに分かれていて、自分の専門分野をメインに審査してもらえるのですが、
僕がオーディションを受ける時、どのコースで受けようか師匠に相談したら
「お前なーダンスは下手やし歌は話にならんし…消去法で演技やな」
と言われました。笑
本当に下手だったんですよねー。笑
一生懸命やってるつもりやったのになー。笑
まだまだ全然下手っぴですが、
今でも僕がダンスやミュージカルのお仕事をさせていただけるのは
「続けてきた」からだと思います。
下手だと言われようが続ける。
続けたからこそ得られた人間関係がある。
スキルも繋がりも、長い時間をかけて少しずつ伸ばしていく。
続けなければ、経験しなければ見えないモノがある。
僕がダンスなどのレッスンを始めて今年で17年。
きっと、昔よりちょっとはマシなんだと思います。笑
よく、ストレッチに例えて
「1日に1mmずつでもいいから柔らかくしていけば、1年後には36.5cmも柔らかくなる」
と生徒に言います。
まあ実際には筋肉が30cm以上も伸びるなんてあり得ないのですが。笑
目に見えないような小さな成長でもいいんです。
続けていけば、気付いた時にそれは大きく成長をしています。
毎日1歩ずつでいい。
たまには休憩してもいい。
でも、決して下りない。
突然上手にしてくれる魔法使いなんていないんです。
長い目でみて、自分の時計でボチボチ進んでいきましょう。