名優逝く。
俳優の西田敏行さんが亡くなったというニュースには大変驚きました。
西田さんが出演されていた映画やドラマを熱心に観ていたわけではありませんが、同じ時代に生き、いつでもあの笑顔に会えると思っていたので、とても衝撃を受けました。当たり前にあるものが、突然無くなってしまったような寂しさを感じています。
76歳という年齢は私の親の世代に当たりますが、タモリさんや北野武さんはそれより上の年齢だと考えると、もうそんな時代に来ているのだとしみじみしてしまいます。そのお二人はもちろん、私の幼少時から活躍されている方々にはもう少し楽しませて頂きたいと、勝手に贅沢なことを願いたくもあります。
そして思うのです。みんな通り過ぎていってしまうことを。
家族でも親しい友人でも、みんな自分の人生と並走し、共にあり、しかしある日を境に過ぎていってしまうことに、ある日ある時、突然気付かされるのです。
悔いのないように濃密な時間を、と思うのですが、全てが叶えられるわけではなく、人それぞれ人生の局面で様々な事情と対峙しているので、大概は心残りのまま過ぎ去ってしまうのでしょう。人の世は、人生は儚いと感じます。
西田さんの追悼番組が次々と放送されています。
昨夜「ドクターX」を初めて観ました。面白いドラマでした。
いくつかのドラマを少しずつ齧るように断片的に観てきたかもしれませんが、西田さんが出演されているドラマをゆっくり観たのは久しぶりでした。
なかでも私が印象深いのは「釣りバカ日誌」でしょうか。
それも初期の頃、石田えりさんが出演されていた頃です。
豊川悦司さんが出演されていた作品を覚えています。
三國連太郎さんはデビュー前に一時期、私の郷里に暮らしていたそうで親しみを感じていました。確か街の写真館には若き日の三国さんのポートレートが飾ってあったと記憶しています。世田谷のデパートでお見かけしたこともありました。
そして西田さんの生活圏が私の自宅から割りと近かったことにも驚きました。私は地味に平凡に暮らしていますが、近くには色々な人々が暮らしていて、色々な世界があることを改めて感じました。
訃報を聞いて改めてその人の作品を観るというのは少し寂しい気がするので、もうちょっと映画やドラマを観る機会を増やしたいと思いました。
追悼番組。しばらく観たいと思います。
映画「マジックアワー」は面白かったですね。