それは白髪じゃなくってホワイトラビット
そう言えば、
今年はウサギ年だからなのかなぁ〜、
ときどきホワイトラビットが、
私の周辺で飛び跳ねるんです、
ピョン ピョン ピョ〜〜ンって。
ところで、
ホワイトラビットって何で白いんだろう〜?
もちろん毛が白いからホワイトラビットなんだけど、
でもそれって、白髪なのかなぁ〜?
な〜んて、
たわいもない事を考えるのもどこか楽しい、
もうすぐ春な天気の良い日曜日です。
でもねぇ、
そういう時に跳ねたりするんですよねぇ〜、
ウサギって。
とつぜん、
「 白髪が出て来たから美容室行く? 」
うちの奥さんが鏡の前で言い出す。
キター!!
わたしはウサギの穴に落ちそうになる。
だって、
美容室には先週行ったばっかりだし、
街のレストランの春ホワイトアスパラガスじゃあるまいし、
そんなにとつぜん白いのが増えないでしょうに。
そもそも、
白髪が気になり出すお年頃の髪って、
アイドルが気になり出すお年頃の髪より、
髪の成長速度は、多分ゆっくりなはずだし、
世間からの見え方に対処するとしても、
それほど緊急を要しない状態だろう。
と言うことは…、
うちの奥さんは、
きっと、何か別のことを感じとっているのだ、
白髪のない頃から付き合って来たので、
何か始まる時の、その予兆?
なんとなくわかる…。
うちの奥さんが見つけたのは、
わずかに出てきた白髪なんかじゃなくって、
ホワイトラビットじゃないだろうか?
うちの奥さんは、
美容室を変えるか、変えないか、この1ヶ月迷っていた。
本当は新しい美容室へ早く行ってみたいのだ。
でも、単に美容室を変えたいだけじゃなくて、
何か新しい扉を開きたいんだと思う。
その気持ちが上がって来ていて、
何とか掴みたいのだろう。
だけど髪は伸びていない……、
だ、だから、
白髪を捏造してしまったんだ、きっと。
わたしは、
落ちそうになっていたウサギの穴から戻ってきた。
人が何か変化を起こそうとする時、
何か新しいことをしようとする時、
つい、理由を欲しがるけれど、
本当は理由より、
キッカケが欲しいのだろう。
もっともらしい理由づけだって、
だいたい後からついてくるもので、
本当はカラダが先に、
何かを感じ取っているのだろう。
その時、ウサギが出てきて、
ジャンプする、
ピョン ピョン ピョ〜〜ン ⁉️ って。
もうすぐ春な天気の良い日曜日、
鏡を見ながら、
もし頭の上で何か白いものが見えたなら、
それはきっと白髪じゃない。
頭の中で、ピョ〜ン と跳ねる、
あなたを未来へと導く
ホワイトラビットかも知れない。
ほら、
そんなことを書いていたら、
今、大谷がWBCで特大のホームランを打った。
きっとホワイトラビットが跳ねたんだよ。