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中古の輸入車は壊れるのか?①
よく「中古の輸入車は壊れる」という声を聞くが、それは本当なのか?あるいは迷信なのか?
実際に中古のアメリカ車を購入し、ファミリーカーとして所有している者として考えてみたいと思う。
結論から言うと、中古 or 新車、輸入車 or 国産車を問わず、クルマは故障もするし、いずれ壊れる。というか故障の箇所と頻度によって「壊れた」と認識する訳である。
「故障」のパターンとして、
①消耗品が交換時期にきている。あるいは交換時期を過ぎている。
具体例では、ブレーキパッドを定期的に交換せずに乗っているので、ブレーキがキーキー音がするという状態。
②消耗品ではないが、一つ(もしくは複数)の部品の状態が新品と比べて劣化している。
具体例として、マフラーの出口がサビでボロボロになっているような状態。
上記のような事案が「短い時期」に「しばしば発生」し、中古の輸入車は壊れるという意見につながっていると考える。
しかし、よく考えれば、「毎日履いている靴は、月に数回しか履かない靴よりも劣化が早い」のは当然である。しかも「雨の日にも履く靴」や「作業用の安全靴」は使用する時の条件が悪いわけである。
これをクルマに置き換えれば、「近所のスーパーへ買い物に行くために頻繁に使うクルマ」と「月イチで家族とドライブに行くクルマ」ということになる。
さらに「消耗品」はその名の通り、消耗する部品である。基本的に油脂類とゴム類は劣化する。特に紫外線、熱、酸化、経年といった要因で劣化は進み続ける。靴下に穴が空くのと同じである。
同様に消耗品以外の部品の劣化は「クルマを構成しているいくつかの部品が、他の構成部品より寿命がとても短かった」だけに過ぎない。100均のエコバッグがすぐに破れたというレベルである。
その上で、国産車の部品と輸入車の部品の精度という問題があり、さらに修理を依頼したショップで「部品がない〜本国から輸入」や「工賃が高い」といった事案が上積みされ、「中古の輸入車は壊れる」という声が出てくるのである。
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テーマに戻って、「中古の輸入車は壊れるのか?」という問いに対しては、「中古の輸入車は壊れる」のではなく、「壊れている中古の輸入車」を購入しただけのことである。
近所の客に売るのであれば、クレームにならないようにと、ある程度の整備はするだろう。しかし、海外へ輸出するのであれば、そんなクレームの心配などする必要がない。
おまけに輸入して販売する業者も「輸入車はこんなもんですよ」と、適当なことを言って誤魔化す。
そんな流れの中で「中古の輸入車は壊れる」という迷信が生まれてしまったと考える。
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私も何度も苦戦し、挫折しかけたこともあったが、国内外のオンラインの友人や知り合いのショップの方々の協力で維持できている。