ダンス・クレイズ/ヴァリアス・アーティスツ (‘81)
Dance Craze ~ The Best of British Ska…Live / Various Artists (‘81)
今回は意外なアルバムの紹介をさせていただこうかと。’70年代末期〜’80年代にかけて、イギリスを中心に流行った音楽〜「スカ」のライヴ・コンピレーション盤である。
スカはジャマイカで誕生した「ウラ打ち」のリズムを強調したジャズのような音楽であり、ジャマイカがイギリスの植民地であった経緯から、イギリスにはジャマイカ系移民が多く暮らしていたため、その音楽は海を渡ってイギリスへと伝わった。
そして’70年代、イギリスではパンク全盛の中、「オートマチックス」なるバンドが登場する。彼らが多くのパンクバンドと違っていたのは、ジャマイカ系移民がメンバーに在籍していたことであった。その軽快なリズムとロックの融合した音楽は、若者の支持を集めることになった。オートマチックスはその後、バンド名を「スペシャルズ」に改名し、自身のレーベル「2トーン・レコード」を設立しデビューした。
2トーンにはスペシャルズ以外にも、セレクター、ザ・ビート、バッド・マナーズ、マッドネスなども在籍し、スカは一つの時代を築いていった。2トーンという名前の由来は「白人」と「黒人」で、その二つの融合であった。また、よく登場するキャラクターは、「ウォルト・ジャブスコ」と名付けられ、モデルとなったのは、ウェイラーズ時代のピーター・トッシュであった。
私は’80年代半ばに参加していたバンドが、UKニューウェーブなどの方向性をもっており、その流れでこういったカテゴリーの音楽にも手を出していた。
YouTubeでの音源をどうぞ。
収録バンドの代表アルバムの音源はSpotifyのプレビューでどうぞ。
スペシャルズ/スペシャルズ (‘79)
トゥー・マッチ・プレッシャー/セレクター (‘80)
ワン・ステップ・ビヨンド/マッドネス (‘79)
現在では、スカというカテゴリーも定着し、一般的に知られることとなったが、起源は以前 紹介したテディ・ボーイと同じく、労働者階級の音楽である。
個人的には「コンクリート・ジャングル/スペシャルズ」のベースがカッコよかった。
懐かしい一枚である。