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英:チャーリー・レコードのサン・レコード音源

SUN: The Roots of Rock / Various Artists (‘76~’79)
英 チャーリー・レコードによるサン・レコードのロカビリー音源集。’76年〜’79年にかけてリリースされた。’70年代はロカビリーが最も冷遇されていた時代だというのは何度かお話しさせていただいたことがある。アメリカで失速したロカビリーはイギリスにおいてテディボーイ(テッズ)文化と融合し、モッズやロッカーズと同様の一つのカルチャーとなった。

サン・レコードのロカビリーはイギリスのチャーリー・レコードからリイシューされ、多くのロカビリーファンにかつての曲を聴く機会をもたらした。私も10代の頃に雑誌で見たこのシリーズを1枚購入し、その後は見つけたら購入〜というスタンスで何枚かのアナログ盤を入手してきた。

今では発掘音源のCD化によって目新しい楽曲ではないものの、’70年代という時代にリイシューされたアナログ盤には魅力を感じる。
一つだけ気になる点を挙げれば、当時、国内のRVCレコードでも同じシリーズがリリースされているが、シリーズの順序が違うことである。たとえば同じVol.9でも、チャーリー・レコードでは「モア・レベル・ロカビリー」だが、RVCレコードでは「サン・カントリー」となっている。

チャーリー UK盤 Vol.4
裏ジャケット
チャーリー UK盤 Vol.1
裏ジャケット
チャーリー UK盤 Vol.9
裏ジャケット

続いて国内RVCレコード盤はこちら。

RVC 国内盤 Vol.2
裏ジャケット
RVC 国内盤 Vol.7
裏ジャケット
RVC 国内盤 Vol.10
裏ジャケット
RVC 国内盤 Vol.4
裏ジャケット

興味深いのは、チャーリー・レコードから本シリーズの延長線のようなアルバムもリリースされており、こちらにはドゥー・ワップやソウル系のアーティストがメインになっている。残念ながら入手していない。

チャーリー・レコードの別バージョンのコンピレーション盤。内容はほぼ同じであるが、ジャケットに惹かれるモノがある。

チャーリー UK盤 ‘77年
裏ジャケット
チャーリー UK盤 ‘77年
裏ジャケット

やはりイギリスの編集盤なので、ジャケットの男性はクリーパー(ラバーソール)を履いている。クリーパーはエドワード・ジャケットと並んで、テディボーイ必須アイテムである。

個人所有のクリーパー
ユニオン・スクエア UK盤(缶入り) ‘10年
ロカビリー、カントリー、ブルースの3CDセット

Spotifyにサン・レコードのコンピレーション盤で、ロカビリー、カントリー、ブルースが収録されている音源があったので、サン・レコードとは?という方はどうぞ。

チャーリー・レコードからリリースされたサン・レコード音源は、今となってはごく普通のコンピレーション盤に過ぎないが、’70年代において果たした役割は非常に大きいと考える。

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