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オートバイ大好き/地味な作業こそ重要
今回は地味な作業こそ、実は重要という視点で考えてみようと思う。まず車両は「中古車(旧車)」で「レストア」が前提ということで進めていこう。当然ながら入手した車両は、それなりにヤレており、サビや劣化や破損箇所もある。消耗品は新品交換が必須であるが、部品は新品が出ればいいが、仮に出たとしても価格的にキビしいことも多々あり、中古パーツを某オークションなどで探すことも多い。
交換するパーツは中古部品で調達しても、その取り付けに使用するボルト類は新品の純正部品を購入すべきである。理由は、ボルト類が比較的に安価であり、これらを新品に交換することで品質と見た目が大きく変わることである。そのためには車両の年式に合わせた純正パーツカタログと、余裕があれば少し高年式の仕様変更後の年式のものも入手しておくことをオススメする。
当然ながら、年式に合わせた純正パーツリストは、ダイレクトにパーツの品番を調べるために必要であり、高年式のリストは、対策部品などのより安全性や品質の高いパーツに変更されている場合を考えてのことである。実際に過去に所有していたカワサキ エストレア・カスタムは’05年式のため、ウィンカースイッチがプッシュキャンセル仕様ではない。しかし、’07年式以降は同じ外見でプッシュキャンセル機能が備わっている。こういった事案に対応するためにも、純正パーツリストは必ず入手するべきである。
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そしてリストで検索したボルト類の品番から、交換に必要な数量を発注する。ホームセンターなどでボルト類を購入することも可能だが、クルマやオートバイに使用されているボルト類は、ネジ山のピッチが細目、平径(レンチのサイズ)が小型になっている場合がほとんどである。以下に一例を挙げてみよう。
M10ボルト(ISO規格)単位:ミリ mm
並目:P=1.5、B(平径)=17
小型細目:P=1.25、B=14
M8ボルト(ISO規格)の場合は、ピッチは共に1.25mm、平径が通常は13mmであるが、小型の場合は平径が12mmになる。
私はかつて鉄鋼関係のトラックドライバーをしていた経緯から、ボルト類では、ISOはもとより、旧JIS、UNC、UNF、素材の材質では一般鋼、炭素鋼、クロモリ鋼、ステンレス、チタンなど、それぞれの用途や規格をはじめ、メッキなどの表面処理、焼き入れなどの熱処理についても学んだ。
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またボルトが劣化しているなら、当然ながらナット側もネジ山の精度や状態が悪くなっているものも多い。車体側にタップを立てたネジ山がある場合は、ナットの交換ができないので、ネジ山のタップを攫える(再タップ)ことになる。これらに必要なタップやタップハンドルはホームセンターなどで容易に入手できる。
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実際、再タップしたネジ山は食いつきが良くなり、結果的に車両の状態の改善に貢献できる。
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こういった地味な作業によって細部がリフレッシュされ、ひいては車両全体の仕上がりに差が出る。実際に手間はかかるが、少しでも高品質な車両に仕上げることを心がけている。費用云々よりも、手をかけて仕上げられた車両はわかる。