映画 :フィールド・オブ・ドリームス (‘89)
Field of Dreams (‘89)
アメリカ人の好きな野球をテーマにした映画、主演はケヴィン・コスナー。アイオワ州の片田舎でトウモロコシ畑で生計を立てている主人公一家。ある日、トウモロコシ畑の中で不思議な声を聞き、その声の謎を解こうとする。
かつて主人公は、若気の至りで父親と喧嘩し、勢いで家を出たものの、次に会ったのはその父親の葬儀だったことを悔やんでいた。そしてトウモロコシ畑で聞いた謎の声に導かれるように、トウモロコシ畑を野球場にしてしまう。季節は過ぎ、近隣住民から笑い物にされている主人公であるが、ある夜、少年時代のヒーローだった野球選手がトウモロコシ畑の中から現れる。
しかし、トウモロコシ畑を野球場にしてしまった主人公には収入がなく、土地を売却するか差し押さえになるかの選択を強いられる。
選手の人数は日に日に増えていき、試合ができるほどの人数になる。そして試合の後、キャッチャーマスクを脱いだ選手は、若き日の父親だった。そして陽が沈んで、キャッチボールを続ける親子と、幼い日の思い出を懐かしんで、野球を見に来る人々の車列のヘッドライトはどこまでも続いていた。
本作の音楽はジェームズ・ホーナーであるが、挿入歌にはオールマン・ブラザーズ・バンドの「ジェシカ」やドゥービー・ブラザーズの「チャイナ・グローヴ」が収められている。いずれも主人公がフォルクスワーゲンのタイプ2でハイウェイを走るシーンで流れる。
ある意味「大人のファンタジー」とも言える映画であるが、観終わった後に心の中が暖かくなるような心地良さがある。私は30回以上は観ているが、定期的に観たくなる映画の一つである。
あまりに映画が好き過ぎて、原作まで読んでしまった。右のウィリアム・パトリック・キンセラ「シューレス・ジョー」が原作である。登場人物などに若干、映画との違いはあるが、概ね同じ内容と捉えていい。
ちなみに私の所有しているシボレー・カプリスもアイオワ州から来た。
“Hey, is this heaven?”
“No, it’s Iowa”