現実逃避

個人事業主となるにあたり店舗を開設すべく準備を進めているが、当たり前のごとくやることが多い。
法人はもちろん、個人事業主として経営をして方々のすごさを改めて感じる。
いかに組織に依存して生活してきたか。どちらが良い悪いというのはないが、自分の好きなことを生活の糧にするというのはかくも楽しくも厳しい世界だということをいま体感している。

使わせてもらう物件の権利関係調整、手続き。
新規創業の助成金、金融機関からの資金調達、クラウドファンディングによる資金繰り。
お世話になっている方とこれからお世話になる方々への挨拶や交流。
取引先交渉。
修繕工事の内容確定、業者さんとの調整打ち合わせ、不要物の撤去、DIYの材料準備。
生活のための林業作業や農業お手伝いの各種作業。
妻の仕事や用事の兼ね合いによる子守り。

生まれて初めて構築する生活スタイルだし、店舗のオープン日程を確定させて動いているから次々とドンドンとバンバンとタスクが出てくる。
優先順位がほぼ変わらないタイミングで。

これまでの習慣で朝５時に毎日ほとんど目が覚める体質となったいま、起きてから速攻でパソコン作業などをやりこんでしまう。
最近を知る人からは疑われるかもしれないが、もともとは悪い言葉が頭につくほど「まじめ」な性分で、のめりこむと体を壊すまで入り込む傾向がある。
かたくなに否定しているが、目の前に坂があると嬉々として登りたくなったり、泳ぐとギリギリまで息継ぎをしない自分は世の中でいうところのストイックな部類に少し入ってしまうのだろう。

だから現実逃避で久しぶりに自転車に乗ってみた。
片道１５ｋｍ。折り返しの１５ｋｍはスピードが伸びない伸びない。
昨年はコロナもあって地元を遊びつくした結果、移住してから一番活動量が多いトレーニングやサイクリング・山行であったが、いまは半減に近い。
正直、体はしんどい。

それでも身体を動かすことで頭がすっきりする感覚は失われない。

時間はそれなりにとられるが、のめりこみ強めで視野が狭くなる自分にとってこの時間は大事だ。

バランスよくなんてうまくできない不器用な性分だが、現実逃避は大事だ、と言い聞かせて前に進んでみようと思う午後７時。

あぁ、サービス内容も固めてホームページも作らなきゃ。