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SLEと仕事
このテーマはSLEなどの難病患者にとって、とても大きなものであると思ってる。
ひと口に仕事と言っても、そこに求めるものは色々で、世に言う成功例が誰にとっても正解ではないのは確か。だから、日々過ごしながら、どんな事を書こうかと時々思い出しては考えていた。
そして、面接での一コマである事に気付いたので、この事を書こうと思う。
「難病であることを伝える」
生活を左右する採用面接で、自分に慢性疾患があること、つまり弱み、ハンデ、痛い所を自ら白状するのには勇気がいる。普通に考えれば、相手は同じ条件なら健康な人を選ぶだろうと思うから。
事実、新卒の時には、絶対デメリットになると思っていたので隠していた。
だが、そのせいで自分の志望動機ややる気(どんな仕事にも躊躇いなく向き合う)の部分で信頼性に欠ける所があるのを自分でも分かっていた。つまり、ハナから「こうゆう事は出来ない」を隠して臨んでいるからだ。
一方で中途採用に関しては、そんな基本情報よりも、候補者の能力と会社が求めている役割がマッチするかが重要になってくる。だから、必ず一次面接の段階で直接口頭で話すことにしている。こちらはこちらで、それでも取ってくれる会社でなければ合わないと考えている。
そんな自分流の考え方だったが、図らずも、面接してくれたマネージャーにこう言われたのだった。
「ありがとう。よく言ってくれました」
自分が、この事を隠して採用してもらって、後出しで言うのは卑怯だと思っているし、その時にきっと良い関係では無くなる、だから自分が病気である事を知ってもらった上で、能力を評価して期待してくれる所で働きたいのですと言う話をした。
タイミングを計っていたので、カミングアウトは面接が予定の1時間に達したかどうかの所で、逆質問の時になってしまったが、この事でお互いの距離が縮まったような感覚を覚え、くだけた雰囲気で話が広がり、予定時間を40分もオーバーしていた。要するに、人を審査する目を光らせている面接官と自分の痛い所をつかれないように構えている応募者の構図から、対等の1対1の大人同士の会話に変わったのだった。
自分の社会人としての姿が形作られた会社では、Integrityを管理職のコアな精神性としていた。
インテグリティ(integrity)とはもともと、「誠実」「真摯」「高潔」などの概念を意味する言葉です。主に欧米企業で経営方針や社員が持つべき価値観として頻繁に使われるようになり、次第に企業経営や組織マネジメントの領域でも使われる用語となりました。近年では特に、組織を率いるリーダーやマネジメント層に求められる重要な資質である「誠実さ」を示す表現として用いられています。
私は、お互いを尊重するフェアな世界が好き。
自分の弱みを打ち明けることで、フェアネスを前提とすべく、テーブルに乗せて語り合うことができる。フェアに扱って欲しければ、やっぱりこちらもフェアに対面する、まずはそこから。
そんな風に思い、また、生きる環境をある程度選り好みしなければならない身だからこそ、この様に相手の懐に入れるか確かめる必要があるように思う。
言うなれば、「虎穴に入らずんば虎子を得ず」
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![Takeshi Igawa](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/12547694/profile_8a56dc48dab11b49b9a8d0b9d0ed91c8.jpeg?width=600&crop=1:1,smart)