
美しい季節
12月に入り朝晩の気温もぐっと下がり、
通勤中に観る日を浴びた銀杏の木々は鮮やかで黄金のように輝いていています。
気温の変化から入荷してくる食材も変わり、メニューも様変わりしてきました。セイコガニ(ズワイガニの雌)、あん肝、甘鯛など冬の食材が旬を迎え、石川県から七面鳥も初めて仕入れてみました。

あん肝も今年初めて作ってみました。(後ほど説明いたします)
ソテーしたあん肝と茹でてほぐしたセイコガニとレンズ豆。その殻からとったスープと共に…。
様々な味や風味が主張してきそうですが、美味しく纏まってくれます。

鮟鱇の肝、通称あん肝はフォアグラ同様に丁寧に血や血管、筋を取り除き白ワインや甘口のワインでマリネし低温にて加熱。滑らかなに仕上がりに。

そして七面鳥。
私に所縁がある石川県輪島市門前町から届きました。
今年多くの被害のあった輪島市。門前町は私の義理の兄の地元でもあります。

数年前に国産ターキーを調理する機会があり、その際に国産は北海道と高知県、石川県にしかないという事を知りました。
再オープンをし、折角なのだから生まれ故郷のものを使ってみようと。注文の際には、懐かしいイントネーションにほっこり。
腿肉の味わいは力強く。胸肉はしっとりと。
イタリア北部ヴァッレ・ダオスタ州のお料理をアレンジしました。
フォンティーナチーズと縮緬キャベツ、コンソメスープも相まって滋味深い味く心も身体も温まる味わいに。

常に季節は巡り、都度食材と出会いますがいつも尊く。
いただいた命に、漁師さんに、生産者さんに感謝し心を込めて。
美味しく仕上がりました。
12月初旬まだそれほど忙しくないので今のうちに是非。