実験農園
先日も軽く触れたのだが、千葉にある家の庭を利用して野菜作りをお試し程度ではあるが始めてみている。
成長と退化を繰り返す様に、喜びと落胆を繰り返しながら毎週末の変化を楽しみにしている。
私の実家は、私が生まれる少し前までは農家(稲作)を営んでいたという事もあり子供の頃から田んぼや畑は身近なものであった。家業の農家を辞したその後も家庭菜園規模ではあるが祖母が毎日畑に向かい夏にはナスやトマト、冬は大根、春には玉葱を作っていた。その収穫された瑞々しいお野菜を食べて育ち、そして私は料理人になった…。
というよくある料理人の話しではなく、残念ながら子供頃の私はそれほど野菜が好きではなかったのでした。
その実、子供の頃は野菜を美味しいとは感じる事もなくむしろ苦手と認識していた。特に生野菜を切った香りに青臭さを強く感じ、性格的にも苦手なものを積極的に食するタイプではなかった事も手伝って大人と呼ばれる年齢くらいまではなるべくは生野菜を食する事はしなかったが、歳を重ねるにつれ食べざるを得ない機会も増えた時にそれらの美味しいさに気がついた。食べず嫌いも多かったのであろう。少しずつ食の範囲が広がり、そして料理人となり、より沢山のものに触れ更なる美味しさに気が付いて今に至っている。
今現在は野菜を愛おしく思う。野菜に限らず食材全般に言える事ではあるけれど。
私の想う料理人としての理想、究極は身の回りのもので完結させる事が出来る事。自分で作った野菜から料理が始まるようなイメージ。そのテーマで考えると肉や魚についても狩猟したりしなければならないけれど。
壮大なテーマではあるが、まずはとりあえず実験農園から始めてみてます。
今後の成功も失敗も追ってご報告。