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宇宙に一番近い島
また新しい日本の歴史が始まる!
先日友人と
種子島宇宙センター(JAXA)
から打ち上げられたH3ロケットを見に行った。
その発射を見守るために、全国からおよそ
2000人あまり
が集まったらしい。
私もその様子を見守ったひとりであるが、その轟音と炎をとどろかせて飛び立っていく様子はこれまでに味わったことのない迫力に満ち溢れたものだった。
それはまるで「羽衣王女伝説」のように、天女が羽衣をまとって空に帰っていくような神々しすら感じる感動のひと時であった。
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これだけは、その様子を近くで見た者にしか味わえない至福のひと時であった。
私はロケットについてはあまり知識を持ち合わせていないが、このロケットはこれまでで最も大きな国産ロケットで、日本がこれからの宇宙ビジネスに本格的に乗り出すための切り札でもあるらしい。
実は宇宙ビジネスの世界では、商業衛星の需要は高く、必然的にそれを打ち上げるためのロケットの需要も高くなってきており、先進各国がその開発にしのぎを削っている時代ということだ。
このH3ロケットの打ち上げは、昨年3月に初号機が発射されたが、残念ながらその時は2段目のロケットに不具合が生じて失敗に終わっている。
このため今回の打ち上げが初めての成功で、これからの活躍が期待されるところである。
歴史を振り返れば種子島というところは、1543年(天文12年)にこの島に漂着したポルトガル人によって日本に初めて鉄砲(火縄銃)という近代的な武器がもたらされたところでもある。
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その後鉄砲は、日本のすぐれたモノ作り文化によってすぐに国産化され、国内に大量に出回ったことによって、当時スペインやポルトガルをはじめとした欧米諸国の最初の植民地支配を防ぐ礎となった。
そのことについては下記投稿「我は海の子」でも触れたところである。
まさに日本のモノづくり文化が日本を守ってきたのである。
鉄砲伝来の地として名をはせてきた南国の小さな島が、今度はロケットで次世代へ名を高めようとしている。
鉄砲は欧米より後発となってしまった日本だが、これを取れいれるや、あっという間に国産化して量産して自国のものとしたように、ロケット技術についても、持前の技術大国としてのレベルの高さと伝統のモノづくり文化に支えられて近い将来世界の頂点を極めるであろう。
また少し種子島から西へ目を向ければ、馬毛島という小さな島がある。
そこは、現在日米が共同で使用することを前提にした戦闘機の離発着訓練や大型艦艇の補給基地として整備が進められ、まさに中国の海洋進出に備える前線基地と化してきているなど、将来国防の要とも言える重要拠点となりつつある。
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今や台湾から沖縄、そしてそれを北上するラインの海洋に点在する南西諸島が国防の最前線とも言える。
今、南西諸島が熱いのだ。
「我は海の子」の歌詞にあるとおり、かつて先人たちは海を国防の要と捉えて声高らかに歌ってきた。
当時は海を守ることが、そしてその後時代が進み、空を守ることが国防の要となった。
しかし先の大戦では、最終的にこの海と空の守りが崩れて欧米に屈するところとなった。
ただ現在は、宇宙空間に目を向ければ、地球の周りにはあまたの衛星が周回しており、これに恩恵を受けている反面、軍事衛星などにより国の安全保障環境が危機にさらされる時代となっている。
これからは空と海の守りに加えて、宇宙の守りも必要なのだろう。
今後は「我は宇宙の子」とでも題して、宇宙の重要性を訴える歌が出て来るかもしれない。
このちいさな島が
宇宙立国日本
の朝ぼらけの地となることを期待したい。
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