見出し画像

課題の分離の実践:理論と実践の間を埋めるもの

この間、アドラー心理学の理論的な側面を知るべく、学外で勉強会に参加してきました。そこで「?」という違和感がありましたので、そこをまずお伝えしたいと思います。

 私もアドラー心理学の実践者であり、日々の実践を通じて一歩ずつ体得していくべく取り組んでいます。実践に活かすためにためには、理論的な側面を理解しておく必要があります。ですが、その一方で、理論に固執してしまうと、実践に活かすことは困難です。

例えば、こんな相談です。

Q「職場で悪口ばかり言う上司がいて、しんどい。どうしたらいいのか?悪繰りを言ってほしくないともいえないし・・・」

A「アドラー心理学の理論では、相手をコントロールすることはできない、変わることができるのは自分だと考えられている。あなたが不快に思うかどうかは、あなた自身の課題である。発想を変える必要がある」

どうでしょう?悪口や嫌なことばかりいう人に対して、

「気にするのはあなたの課題だから、そう思わなければよい」で解決するでしょうか?

回答者が主張したのは、アドラー心理学でいうところの「課題の分離」なのは確かですが、この方式では実践するのは少々無理があります。私は非常に違和感を感じました。ではどうすればよいのでしょうか?

私がお伝えした答えです。

「相手の悪口に対して応じないこと、常に前向きになるような回答を出し続ければ、相手は自然と悪口を言わなくなる。なぜならば、悪口に対して同調したり、うなづいたりしてもらうのを相手は求めているから。こうした形でやんわりと相手を遠ざける方がよい。」

現に、私は常に前向きに発言したり、行動したりしているせいか、最近、だれも悪口言いに来なくなりました。

欲求のはけ口にされる。この状況に自分が陥らされると辛いものがあります。ですから、そうした状況に身を置かないような行動をとることがおすすめです。

理論だけでは実践に活かすことはできません。柔軟な思考能力×理論の組み合わせが大事なのだと思います。

年度末最後の更新予定です。また年度明けの日曜日に更新予定です(4月8、9日ごろ)!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?