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車掌のプライドを試された?

車掌の仕事の一つである、「放送」
さまざまなお客さんがいらっしゃいますが、時にはマニアの方が録音していたりと、まあお客さんから注目されやすい車掌の業務内容の一つ。
今回はそんな放送に関する、僕VSお客さんのちょっと面白い?エピソードです。

みなさんは、車掌が乗っている最後部車両の一番後ろに立つことになったとき、どちらを向いて立つでしょうか?
大体は、乗務員室との仕切りにもたれかかって進行方向を向くことが多いように思います。後ろの景色を眺める人もいますが、車掌も客室に正対して立つよう指導されているため、向き合う形になるのを避けて車掌が立っている位置から少しズレて立つことが多いです。
まあ、子どもなどは車掌の仕事風景を熱心に見ていることもあります。

平日のお昼下がり、とある普通列車での話です。
ターミナル駅で優等列車の退避をしている途中から異変(?)を感じました。
空席はあるのに、乗務員室にへばりつくように立ち、オッサンが僕の様子をずっと観察しているのです。
色黒で、サングラスをかけた少し強面な雰囲気。

なんだよ…と心の中で思いながらも淡々と準備を終え、発車時間になり出発。
放送を始めるのですが、ジーっとコチラを見るおっさんと見合った状態。

客室との仕切り扉のガラスが無ければ、お互いの息遣いさえも感じるだろうという距離感です。
コイツ…車掌をおちょくってるな…
ここで目を逸らしたり、後ろを向いたりしたらなんか負けた気分になる。
そんなんでこっちの精神が動揺しないってところ、見せてやろうやんか!
と、平静を装ってそのまま放送を続ける…
するとおっさんも意地になったのか??

エグザイルの如く…(全然似ていないけど)

実際はこんなにこやかなモノではない


グルグルと…
回転を始めたのだ。

いやいや、それはアカンやろ!
完全に想定外の行動だが、ここで笑ったら負け…
もう無心の境地で笑いを耐え、放送を無事に最後まで終えたのだ。
少し声…震えていたかも?
オッサンはちょっと悔しそうな顔で、席に戻っていった。
やれやれ。

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