タケルJR退職4周年ツアー(その4)
2日目の朝はみんな揃って少し早起き。アーミーカーと、タクシーを併用して、朝食を食べに行く。朝食のためにタクシーを使うなど、贅沢な旅だと思われるだろうが、飛騨路フリー切符には6000円分(今回は2枚買っているので合計12000円分)のタクシー券が付いてくるので、使わないのも勿体ない。
到着したのは新井こうへいうどん。地元民にはお馴染みの店らしく、Nさんも知っていたが、お店の場所は昔の場所とは移転したらしい。
僕らは1玉で充分なのだが、レジェンド井手さん、笑顔で3玉を注文!思わず撮影してしまった。多くないか!?と思ったが、余裕の笑顔で完食し、もう少し食べられそうです、との感想にはビックリした。
再びタクシーでホステルに移動し、今日の午前中はどうしようか?と、お茶を飲みながら会議。
全員であちこち移動するのも大変なので、朝市を中心に街歩きをする組と、タクシー券を使って飛騨一ノ宮の水無神社などを巡る組に分かれることに。
「タクシーに乗りたい!」と、Kクンはタクシー組に、そして神社好きの瑛美ちゃんとNさん、体力温存が出来るからという理由で、ふじポンがタクシー組。それ以外のテツな野郎組は街歩きとした。
陣屋前の朝市をチラ見しつつ、目指したのはいわきの早蕨。この時間なら大丈夫だろうと、期間限定のわらび餅は?と聞いたら、もうすでに売り切れ。それはびっくりだ。ノーマルのわらび餅を入手し、帰りの列車で食べることにする。
古い街並みをブラブラと歩き、飛騨牛串焼きや飛騨牛まんを食べ歩き。
宮川朝市に行くと、結構な人が。以前は野菜や漬物などを売るお店が多かったように思うが、結構屋台の出店的な飲食のお店も多い気がする。土日だからだろうか?
価格も陣屋朝市の方が抑え目な気がしたので、そちらに戻ってリンゴや山芋を購入。屋台の数は少ないが、他にも、味噌や漬物など、より生活臭があるものを多く取り扱っている気がした。
少し早めのお昼ご飯。ここは車掌見習いで最初の勤務の時に連れて来てもらったお店で、いわば高山線乗務員、御用達の店。
やはりこの情勢下で値上げはしているものの、特徴のあるという訳でもないが、安定感のあるお味は健在。
タクシー組にも聞いたら、ぜひ食べたいとのことで、持ち帰り用も注文する。
駅へ向かう途中、お腹いっぱいだけど…といつも買っていた五平餅とみたらし団子のお店を覗こうとするも、もう跡形もなくなっていた。
あそこのエゴマ味噌の五平餅、美味しかったのになあ、と残念。今回、いくつかJR現役時代に行ったことがあるお店が無くなっているのを見かけており、時代の変化を感じる。
少し早い時間だが、ここから下呂までは自由席に乗ることだし、少し早めに並ぶことに。改札に着くと、先頭に並ぶことができた。
まだ発車まで30分以上あるが、かつて働いていた仲間と会うことができて、これはこれで楽しい時間。わざわざ噂を聞きつけて、会いに来てくれた後輩も。別の道を選択したとはいえ、一時は同じ職場で共に働いた仲間。元気でやっているようで、嬉しい思いだ。
ここでアーミーとはお別れ。またね~!!
ここからは高山線のニューフェイス、HC85系。まだまだ新車の匂いが残る車内へ入る。座席は少し硬めだろうか?キハ85系では肘掛とほぼ同じ高さまで広がる窓だが、こちらは一般的な高さぐらいだろう。
色調は明るい雰囲気で、どこか、キハ85系の1次車(ひだ用に登場した車両)の雰囲気も感じられる。
ドアが閉まるとブオンと車体が震えて、エンジン音が大きくなる。モーターアシストで駆動するとのことだが、エンジン音に負けているのか、注意を払わないとモーター音には気付かない。
後ろでは、山本氏の車両構造解説講座がショーちゃんにマンツーマンで開かれている。まあマニアックな会話だ。半分聞き流しながら、飛騨路の景色と新型車両の乗り心地を楽しむ。
下呂温泉に到着、ここで一旦下車して2時間ほどの温泉タイムだ。
ここは現役時代、昼過ぎの仕事終わりでそのまま温泉に入りに来て、また夜には仕事場へと前泊(翌朝早い出勤時間のため)なんてことも何度かしたため、馴染みの温泉地だ。
歩いていたら、留置してあった車両の点検を始めた運転士さんに目が留まり、もしや?と思い、遠くから覗いてみたら、やはりよくお世話になった運転士さんだった。軽く挨拶だけして、温泉へ向かう。
ここは何度か行ったことがある、幸の湯。工事中のため、露天風呂は閉鎖ということは残念だが、明日から長期休業に入るらしく、入ることができただけでも御の字だ。そういえば高山では、いわきの早蕨も翌日から長期で休むという知らせがあり、タイミングが非常によろしい。
温泉に入りながら、ふと思い出す。そういえば、高山で会った運転士さんが、次のひだの乗務だっていってたな。
何回か温冷浴を繰り返し、丁度程よい時間になったので風呂を上がる。
丁度上がっていた、自称カラスの行水という山本氏と、Kクンも誘って、川沿いの鉄橋の近くへと歩くことにした。
少々遅れて踏切が鳴り出し、キハ85系が川を渡って走ってくる。気付くかな?と手を振ってみたら、パーン!と警笛を鳴らして応えてくれた。10分ほど待つと、今度は逆方向の列車がやってくる。コチラは発車直後のため、フルにエンジン音を轟かせて走り去っていく。
そんなシーンをただ、眺めていた。
そして噴泉池へ。昔は真っ裸で入っていたものだが、いつしか水着着用が必須に。そして最近、とうとう足湯専用になってしまったのだ。
地元の人がノンビリ湯あみをしているところに混ざる雰囲気が好きで、幸の湯で身体を流した後、こちらでノンビリするのが定番パターンになっていたのでとても残念だ。
しかし、足湯専用にするメリットもあるだろう。なかなか勇気がある人にしか使えないという面があったが、今日の噴泉池は、若いカップルやグループ、ファミリーが気軽に立ち寄っている。温泉文化に気軽に触れてもらうという意味では、この姿も一つの正解なのかもしれないな…と同時に思った。
僕がゆっくり足湯を楽しんでいる間、後ろは山本氏の鉄道講座withKクン。
かなりマニアックな単語が飛んでいるように思えたが、ふんふんと興味深げに聞くKクン。なかなか将来が楽しみだ。
再びひだ号に乗車。
少しづつ暗くなっていく車窓を眺めていたら、あっという間に名古屋に到着。やっぱり特急は早い。現役時代はなかなか長く感じていたものだが、視点が変わるとこうも違うモノなのか。と妙に感心した。
山本氏やNさんはここで解散。残ったメンバーで、新入社員研修の時や、名古屋駅時代に何度か訪れていた中華屋さんへ。
ギョーザやチャーハンが美味いのはわかっていたが、まさかの納豆飯の旨さに衝撃。
無事に、濃厚な2日間を締めくくった。