※全文掲載 勝手オーバーナイト練習in真夏 完走記
【準備編】
勝手オーバーナイト練習in真夏
ルールは単純明解。
・何処でも良いから100キロ走れ!
・水分補給は無制限
・食糧は最初にバックパックに入る量は無制限だが、途中での追加補給は3回まで
・一応スタートは25日の午前0時だが、他の日でもオッケー
誰が真夏のクソ暑い時期に、好き好んで走るんや!と思いつつ、参加ポチりとしてしまった僕でありました。
オーバーナイト練習は、およそ三年ぐらい前にこのブログでも紹介していますが、サハラマラソンへの練習会兼、とにかく走りたいスキモノが集う会(笑)
意気込んで参戦したものの、有馬の山の前に途中で力尽きたのが初回の思い出でした。
昨年、三河湾100キロウォークを完走したこともあり、力もかなり付いているハズ…
とのことで参加を決意しました!
さて、何処へ行く?ということで、旅を兼ねて安曇野地球宿をゴールとすることに。
そこから丁度100キロぐらいになりそうな所で、中央線の南木曽駅にスタート地点を設定。
だがしかし…
折しも接近してきた台風20号。
こりゃ、残念ながら走ることは出来んかなぁ…
と歓喜の悲しみの思いで眺める天気予報。
一日違いで駆け抜けて行く台風。まぁ危険な状況では無いので、、、
しょうがない…走ってやろうか
とはいえ予報によると、木曽路は時折強雨の予報。流石に雨+夜+幹線国道は危険な香りしかしない!
(トラック野郎の跳ね上げる泥水とかなんとか)
どうやら諏訪湖は比較的天気が良さそうなので、急遽、諏訪湖周回4周の後に安曇野地球宿へと向かうことに!
因みに主催の方はとある公園のマラソンコースを30周するという精神修行をされるそうなので、別の場所ながら敬意を表して周回コースを選択しました^_^
さて、持参食糧はこんな感じ。
栄養バーを中心に、ナッツ類やグミ、チョコレート。軽量かつ簡単に食べれるものをチョイス。
さらに水1リットル+エネルギーゼリーも。
あまり食べられなくなるのは折り込み済みなので、これぐらいで大丈夫かな?あとは補給すれば良し。
さぁ、100キロへのチャレンジがスタートです!
【まずは諏訪湖!】
電車を乗り継ぎ、17時過ぎには下諏訪駅に降り立つ。
エネルギー切れを防ぐ為にも、昼メシガッツリ!さらに電車の中でも弁当を平らげ、満腹状態で到着です。
ここは温泉の街♨️
走り始める前に、チョイと温泉でも入るか〜
と、目星を付けていた住宅街の中にポツリと存在する温泉銭湯に。
源泉掛け流し
ええ湯やった〜
もうすぐ始まる苦行に備えます。湯上りは恒例のビン牛乳で!
スタート!!とほぼ同時に降って来る雨☂️
まぁ、強い降りではないので、構わず突き進んでいきます。下諏訪から、岡谷→上諏訪方面へと反時計回りで。
もう暫くは明るい時間なので、ある程度距離を稼ぐべく、軽く飛ばしながらついでにコースチェック。
諏訪湖は一周16キロ。岸に沿って専用の遊歩道が整備されていて、とても走りやすい!
トイレも適度な間隔であるので心配はなさそうだな…深夜に閉鎖されなければ。
まぁコンビニもそれなりにあるので、心配はしなくて良さそうです。
雨も上がり、快適快適〜♫と走っていたら、なんか宿泊客がゾロゾロと湖畔の公園に出てきた。
夜のお散歩にしてはヤケに多いぞ?これはもしや…
ドーン!!🎆
諏訪湖に上がる花火。
少し離れた所から見ると、湖面に映り込み上下対称に花火が広がる様が新鮮。
打ち上げ場所からは反対側へ向けて走っている時に打ち上がり始めたので、時折立ち止まり、そして花火の音を聴きながら走る。
こんなイルミネーションもありました。
ここ、相撲で有名なのか?
と思ったら今年、大相撲の夏場所があったみたいですね〜
少々わかりにくいですが、龍に囲まれるイス。
座る勇気はないw
2周目もそこそこ快調に。
30キロを超えたことだしとりあえず休憩やな…と、適度なベンチを探して一息。
水たまりに足を何度か突っ込んで靴も湿っていたので靴下を交換&むくみ防止の為に、脚を上げた状態で寝転ぶ。
これ、結構効果あります。
休憩をしつつ、日付が変わる。このペースなら、明け方には諏訪湖周回を終えて、安曇野へ進むことが出来るかなぁ…
【試練のオーバーナイト】
イベントの本来のスタート時間である深夜0時。
既に30キロのアドバンテージを取っているので、ここからはノンビリ進めるであろう。
同じ方向に周っても芸がないので、ここで反対周りに進路を変えて進むことに。
しかし走り始めると、ほぼ同時に降り出してきた雨。しかもだんだん強くなってくる。
雨雲レーダーを確認すると、範囲はそんなに広くないものの、真っ赤なアイツが迫ってくる^^;^^;
これはどこかに避難しなければ…
ということで走りながら……って、街灯がまさかのほぼ全消灯!
まぁ、田舎アルアルなのか。
水たまりに足を突っ込まないよう慎重に…だけど雨が本降りになる前にと急いで丁度良い雨宿りポイントへ。
なんと仮眠に程よいベンチと自販機もあるという有り難さ。だけどパトカーに見つかったら間違いなく職質されるやろなw
ミルクティーを飲んで一息入れつつ、まだまだ雨が降りそうなので一眠りすることにzzz
寒さ&虫の襲来にあまり眠れず、結局2時間近くは雨宿り。かなり予定より遅れてしまったが、翌日は曇り予報なのでそんなにペースダウンは無いはず。
陽が昇るまでは極力体力温存策で行こうと、ボチボチ歩き出します。
1回目の食料補給はファミリーマートにて。
カップ麺&バナナで栄養補給して、オニギリなどは行動食として持ち歩き。
イートインスペースは電気が消えていたので、深夜は使えないのかぁ…と思っていたら、レジのオジさんカップ麺を買ったのを見て、「使いますか?」とありがたい一言。
他にとお湯や、空調の心配をしてくれたりと、疲れた身体にはとても嬉しい優しさ。
もう一周するから、またここに立ち寄って買い物しようと心に決めました。
再スタートすると、辺りはボチボチ明るくなってくる。
早朝トレーニングで走る人達や、ボートの準備をする大学生。恐らく夏休みの合宿やろか?
スローペースで周り、先ほどのファミリーマートへもう一度立寄り、今度は水の補給。
氷を大量にハイドレーションにブチ込んで、冷たい水がいつでも飲めるよう昼間走行に備える。
だいたい3.89周(サバクに掛けて)というところで諏訪湖周回道路から離脱し、塩尻峠へと挑みます。
さぁ次回、完走なるか!?
【塩尻峠を超えて】
諏訪湖とは別れて、ここからは中間の最大の山場、塩尻峠超え。
湖畔の平坦な道とは打って変わって、湖を離れたら直ぐに始まるダラダラ続く坂道。
国道20号線に入ると容赦なく勾配も急になり、体力をジワジワと奪って行きます。
諏訪湖から200メートル以上の高さを登る塩尻峠。天気は良いものの、峠の上は気温は23度ぐらいと涼しめ。
吹き抜ける風は気持ち良いものです。
頂上に近いところで再び休憩。ここでラストの靴下交換。そして脚のむくみを少しでも解消して、ここからの連続下り坂に挑むことに。
正直、下り坂の勢いを借りて走るのはリスク大。
膝を痛める不安や、転倒の恐れも。
救いなのは、ここまで登ってきた坂道に比べて塩尻へ降りていく側はどうやらそこまで急坂ではない様子。
そして脚の状態もまぁ良さそうだ。
よし…
行くで!走るぞ!
だいぶ遅れているタイムを取り戻すべく、ここはスピードをコントロールしつつ駆け下りて行きます。
さっきまで微妙に曇っていた天気は、峠を下りきった頃には快晴へ。
気温もグングンと上昇、これはヤバい。
まずは薬局で経口補水液OS1を購入。
さらに氷を補充して暑さ対策は万全に。
だいぶキツくなってきたけど、あと20キロ少々。
足のダメージもかなり来ていて、ここからは精神力勝負。
塩尻市街地は走るには中々辛い道。
めっちゃ狭い歩道に、近いところをクルマが次から次へと。
歩道が無くなって反対側へ渡ったりと、思うように進めないのが辛いところ。
【ゴールへ向けて】
ここでアクシデント。軽めに走っていたところ…
バシッ!!
と顔に何かが当たる!急に風が吹いて、パチンコ屋の幟が走る僕の顔面を直撃したのだ。
クッソ〜パチンコ屋なんか大嫌いだ💢
なんて思った次の瞬間…
視界がボンヤリしとることに気づく………
メガネないやんか^^;^^;^^;
何処だ!?焦って探すも見つからない。まさか側溝に落ちた?
見つからなかったら最悪…ギブアップかぁ
オロオロ探し続け、ようやく発見。しかし見つかった安堵感と、これでギブアップする理由が無くなってしまった悲壮感とが合わさり、なんとも言えない気分でした。
さらに篠ノ井線の線路を横断する時にはこれ見よがしに広丘駅が見える…
一瞬ここで電車に乗って、最寄駅まで行ってやろうか〜なんて思いも過ぎったり、かなりメンタル的にはキツイ状態。
当初の目標では、地球宿に16時にゴール出来れば良いなぁと思っていた。なんならもうちょい早く。しかし今のペースで計算すると、夕飯時刻もまぁまぁギリギリのペース。いつの間にこんなにペースダウンしたんや?
とりあえず到着予定よりも遅れます〜と、一報。
焦りを感じつつ小走りを繰り返そうとするも、暑さもあって疲労がピーク。
大腿筋、胸筋が吊ったり吊りかけたり。これ、熱中症の初期症状やな。
一番辛かったのは15キロ地点辺りから。
なるべく体力を落とさないよう、モグモグタイムも挟んで来たものの、これだけ走るとマジで食欲も失せてくる。
LAWSON焼き鳥を食べるだけでも腹に溜まり、ドリンクで流し込む始末。
なんか気になる食事処、ゲストハウス併設。
さてイベントページの投稿をふと見たら、トンデモナイことが発覚^ ^
主催の方がギブアップという!
危な!もうちょい早く見てたら心かも折れて電車乗ってたかもwww
とある神社でむくみ解消の秘技、脚上げ寝転びで最後のロングストップ。
まだまだ西陽が強く、気温は高い。遅くとも18時半までには到着出来るよう標準を合わせて、最後の登り坂手前までは少しペースを落としながら体力温存。
そう。地球宿への道は、最後の残り3キロ強は連続登り坂。ここを西陽を浴びながら登り始めるのはかなりキツイと思い、陽がアルプスに沈むのタイミングを見計らってスピード調整しました。
計算通り登り始めた所で陽も沈み、小走りも交えながら登り始めた坂道。
あともう少しで地球宿!
最後の力を振り絞りながら…
ゴール!!
【総評】
ゴールしてみれば、ほぼ24時間。前回100キロウォークにチャレンジした時よりも、大幅にタイムを縮めての走破でした。
………
距離が99.53キロ…て
100キロ行ってへんやんけ!
なんて突っ込みはカンベンしてくださいw
地球宿を目の前にして、距離が足りないことに気付き、少し道を蛇行しながら登って稼ぎ…
一旦宿を通り過ぎて距離調整しようか?と思ったものの、ちょうど出て来たスタッフに見つかり、その瞬間…まぁええかw
とゴールしたのでした^ ^
木曽路を諦め、諏訪湖にコース変更したのは正解だった。雨雲レーダーの様子では、やはり木曽路にガンガン降った雨の残りが諏訪湖にも流れて来るという感じだったから。
強行したとしても、まぁ恐らく何処かのコンビニで足止めを喰らい、タイムアップでジ・エンドとなったであろう。
予定よりも大幅に遅れたのは、やはり涼しくて体力消耗が少ない深夜時間帯に、雨のために2時間近くロスしたのは大きかった。
靴周りだけでも雨対策をして、継続走行可能であれば、また状況も変わったかも。
懐中電灯ももう少し光量がしっかりしているモノが必要だ。今まで深夜走行時は結構街灯に恵まれている場所が多かったので、あまり気にしていなかったこともある。
実感したのは、夏場の長距離ランの過酷さ。
脚自体の状態は、極限の状態までは来ていない。
昨年の100キロウォークでは、翌日に歩くのもやっとで、かなりズタボロな状態だった。しかし今回は、筋肉痛が残る程度でもう限界!という感じではなかった。
陽が落ちてからの登り坂を、それほどペースを落とさず登れたのも、脚に余力があったからだろう。
しかし、暑さによる体力消耗は深刻。やはり真夏に長距離走はするべきじゃないなということを、この身で体感した。
やっぱり、100キロランはもうちょい涼しい時期に、もう少ししっかりトレーニングをしてからやりたいね!と思ったのでした。
→またやる気か?
【番外編 24時間テレビについて思ったこと】
イロイロな賛否両論ある24時間テレビのチャリティーマラソン。偶然にも、今回のイベントとほぼ同じ時期に開催されました。
今年は体力には定評のあるお笑い芸人、みやぞんが挑戦するということで、史上初のトライアスロン形式での実施。
結果は番組終了直前に、華々しくゴールしたようですね〜
そんなに個人的には興味があるわけではない番組ですが、その後のネットなどで飛び交う噂?などでちときになる点があったので、ここで少し書いてみたいなぁと思います。それは…
〜猛暑かつ、前例のないチャレンジという過酷な状況もあって14時時点で約1時間の遅れが発生。しかし陽が傾いた辺りから猛烈に追い上げ、17時半ごろには20分遅れ。そしてゴールはほぼ予定通り〜
という場面について。
・ヘロヘロの状態で、そんな追い上げはありえない!
・何処かでワープしたのでは?
・演出のための情報操作?
など、色んな噂を見ました。テレビには演出は付き物というのはわかるし、真実は本人と関係者のみ知る所。
しかしホントに可能性を検証してるの?という所で、この噂には大いに疑問を感じました。
〜どんなスピードで走っているのか?〜
実際にテレビを見たわけではないですし、どんな計画なのかはほぼ不明。
しかし単純に24時間、100キロをクリアするためなら、休憩時間込みの平均速度は時速4キロ強。
これはほぼ日常の普通の人が歩くペースより少し遅いぐらい。
休憩時間を考慮して、通常歩行速度と同じぐらいの時速5キロペースで進めばトータル4時間の休憩が取れる計算。
一例の計算ですが、時速5キロ平均で2時間進み、20分の休憩。このサイクルを繰り返せば、達成できます。
〜1時間遅れはホントに取り戻すのは困難?〜
仮に上記のような計画に近いプランが立てられていたとします。実際の時間とは少し変わりますが、暫定的に21時スタート&ゴールを想定します。
およそ17時間が経過した2日目の14時。
本来なら71キロ地点付近を走っているべきところ。
1時間遅れということを踏まえると、実際には66キロ付近だったと考えられます。
陽が傾くまで、ペースを維持して体力温存。という作戦をそのままに考えれば、16時ごろまではペースは4キロペースぐらい。
16時頃には74キロ地点か。
ゴールまでは26キロ、5時間。
平均速度5キロ強。
故障、トラブルなどなければ、決して不可能な時間ではないハズ。
勿論、これがもっとハイペースを前提としたランニングであれば、1時間の遅れを取り戻すには劇的なスピードでスパートを掛けなければいけない所でしょう。
ということで、テレビ演出の是非はあるものの、みやぞん驚異の(?)ラストスパートは、そこまで不自然なコトでは無い!と思った次第です。
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