『ロサヴィア 』クリスマス広告ができあがるまで
こんにちは。
久しぶりにノートに書いています。
世間は少しずつクリスマスモード。
そんな中、今年も年間ビジュアルを担当させてもらっている、阪急系の商業施設「ロサヴィア」 のクリスマスビジュアルができるまでのことを書いてみます。
まずは完成ビジュアルはこちら。
年に5回あるフェアの方向は、最初の打ち合わせでおおまかに決まっていて、今シーズンは洋服と僕のイラストを組み合わせて立体撮影するというものになりました。
夏はTシャツ、秋は長袖のシャツ、クリスマスはセーターということでまずはセーター選び。
いろいろデザイナーさんとで探して、候補を絞り、模様もありつつ、絵の邪魔にならない左のものに決定。
まずはデザイナーさんが大まかなラフを送ってきてくれます。この部分は僕がアイデアラフを描いてクライアントに確認ということもありますが、今年度はデザイナーさんが描いてくれてます。
それを元に、カラーラフ制作に取り掛かります。
いつも通り、裏紙に鉛筆でキャラクターをいくつも描いていきます。
それをスキャンして、イラストレーター上でペンツールでなぞり整えていきます。
そしてフェルトの色を流し込んで色の組み合わせを決めていきます。
配置や色の組み合わせをいろいろと試行錯誤して、一度決めたものも一晩寝かして再度確認しながら決めていきます。
そして出来上がったものをデザイナーさんに送ります。
そうするとこのカラーラフを元に、デザイナーさんがコピーなどもレイアウトした最終のカンプを作ってくれます。
カンプが戻ってきてからは僕の方でサイズを確認しながらフェルトを切って本制作にはいっていきます。
撮影してカンプのようになるよう、後ろのものは少しだけ大きく、手前にくるものは少し小さくして作ります。
いつも通り、イラレ上で線画に戻してプリントアウト。
これをフェルトの上に置いて切り貼りして作っていきます。
フェルトのパーツが出来上がると、実際にセーターの上に仮置きして、デザイナーさんに確認をとります。
OKが出ると、実際にセーターに貼っていきます。念のため、現場で配置の修正が出るかもなので、ボンドではなく、はがせるように両面テープでしっかりと貼り付けていきます。
その他の吊るすパーツも、撮影時にくるくる回転しないように裏に厚紙をつけて用意します。
そして準備を整えたうえで撮影日に。
できたイラスト素材と修正が入った時のため現場で作業できるようカッターなどの道具とフェルトを持参してスタジオに朝から入ります。
信頼しているカメラマンさんのもと、素材をカンプを見ながら吊り下げていきます。
服のふくらみなども調整しながら、カメラマンさんの手で魔法のように配置されていきます。
そしてセッティングが完了し、ライティングや配置を調整しながら、完成に向けて進めていきます。
撮ってはPCで確認し、微調整を繰り返していきます。
途中クライアントさんが立ち会われてお話ししたりも。
そしてメインビジュアルの完成。
横長バージョンや軒下のPOPなどもあるので、別バージョンも順番に撮影していきます。
その後、レタッチされたデータを持ち帰ってデザイナーさんが調整し、入稿データまで仕上げて完成。
そんなこんなで地味に手間暇かけて作っているわけですが、何より最終的に現場に立ち会えるのが楽しい仕事。みんなで同じ空気吸って、意見を言いながら一つの方向に向かって走っていけるのがいい。
デジタルでできる事が多くなった中、アナログならではの空気感がでれば面白いなと思って作っています。
合成ではない一発撮りの良さやワクワク感が少しでも伝われば最高。
なかなかイラストレーターが現場に行って一緒に作っていく仕事は少ないかもしれないど、できる際は全力で楽しんで今後もやっていきたいなと思います。