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ジンバル撮影日記 2024.12.16 イルミネーションの撮り方

つい先日、スカイツリーのクリスマスイルミネーションの撮影に行ってきました。
イルミネーションの撮り方と撮影内容をまとめてみました。

Tokyo Skytree town Dream Christmas

スカイツリータウンは、DJI RS4の映像作例を撮るために来て以来です。


1)撮影機材

今回使った機材も、レンズ以外は銀座並木通りの時と同じです。

1-1)ジンバル:DJI RS4 + BG70
1-2)カメラ:SONY VLOGCAM ZV-E1
1-3)レンズ:HELIOS-44M-4 58mm F2

といった構成です。
あまり経験のない組み合わせですが、何を撮りたいか明確な場合、レンズはだいたい単焦点で行きます。

DJI RS4 + BG70

1-1)ジンバル:DJI RS4 + BG70

DJI RS4 PROより一回り小さいRS4の良さは十二分に体感させられています。
私の機材構成だと、RS4 PROでなくても良い場面は結構あり、今回も必要十分でした。
バッテリーグリップ BG70については、以前書いた記事をご参照ください。

紹介した以上、私としてはより確かな手応えを得るために何度か検証を兼ねて撮影しています。
やはり、間違いなく必要な電力を給電できており、今回の撮影で実用に耐えうるものだと確信しました。

バッテリーグリップ BG70

1-2)カメラ:SONY VLOGCAM ZV-E1

夜の撮影なら、私の中ではZV-E1が鉄板のカメラです。
SONY最高峰の高感度機である、α7SIII, FX3と同じイメージセンサーを搭載しているZV-E1は、ソロのビデオグラファーならもはやマストアイテムと言って良いでしょう。

SONY VLOGCAM ZV-E1

ただ、業務での撮影となるとシングルスロットがネックになりますので、どうしてもダブルスロットでの同時記録が必要な局面では、α7SIII, FX3のいずれかになるでしょう。

DJI RS4 + SONY VLOGCAM ZV-E1

1-3)レンズ:HELIOS-44M-4 58mm F2

HELIOSを選んだポイントは2つあります。

1-4)58mm F2という焦点距離・明るさ
1-5)クセのあるレンズ

加えて、私の所感も3つお伝えします。

1-6)業務での使用には適さないかも
1-7)レンズフードで対処は可能
1-8)画質面も決して悪くはない

各々解説します。

HELIOS-44M-4 58mm F2
DJI RS4 + HELIOS-44M-4 58mm F2

1-4)58mm F2という焦点距離・明るさ

1つ目は、58mm F2という焦点距離・明るさです。
既に解説していますが、できるだけ人の映り込みを避けながらも、イルミネーションにのみ焦点をあてたいので、必然的にレンズの選択肢は限られてきます。
はじめは、35mmくらいなら上手く撮れるんじゃないか?と思いましたが、いざ現場に行ってみると広すぎました…
逆に85mmあたりは狭すぎて、かなり後ろに後退しなければならない場面があり、万能な50mm付近がイルミネーションの撮影には最適だという結論に至りました。
また、夜の撮影となるとレンズの明るさがモノを言うので、明るくノイズレスに撮るためにもF2という明るさは魅力的だと思います。

1-5)クセのあるオールドレンズ

2つ目は、クセのあるボケ感を出したかったという思いがあったので、人気のオールドレンズ HELIOSを選びました。
綺麗なボケ味のレンズなら他にいくらでも選択肢はありますが、やはりせっかく撮るならマニュアルフォーカスレンズのほうが私は楽しく撮れます。
オールドレンズの魅力については、また別の記事で取り上げたいと思いますのでここでは割愛します。

1-6)業務での使用には適さないかも

とはいえ、このレンズは業務での撮影には適さないかも知れません。
その最大の理由としては、レンズ内に僅かでも光が入射してしまうと、盛大にフレアが出てしまうからです。

ややフレア気味だが私的には許容範囲

しかしながら、フレアや独特のクセを逆手に取って撮影しているかたはプロ・アマ問わずたくさんいますので、今回は敢えて私も使ってみました。
業務を前提などと言っておきながらすみませんが、これはあくまで万能とは言えないという意味で書いています。

1-7)レンズフードで対処は可能

これは私の経験でしかありませんが、比較的深めのレンズフードを取り付けることにより、かなりフレアを抑制できました。
光源に対し、真正面からレンズを向けるのは論外として、街灯やLED照明の影響は最小限に食い止められたと思います。
今回のイルミネーション撮影でそれが実証できたので、これなら業務でも全然使えると思いますし、少なくとも私は積極的に使っていく予定です。

レンズフードを装着すれば問題無し

1-8)画質面も決して悪くはない

また、絞り開放だと周辺部が甘いことも業務使用で避けるべき理由の一つになりますが、私の実践から得た映像素材を見るに、FHDなら許容範囲、4Kではやや気になるという程度でした。

周辺部は甘いが中央部は申し分無し

私の場合、夜の撮影は解像感よりも断然明るさを重視する傾向にあるので、最新の光学設計のレンズと比べても決して極端に見劣りすることは無いです。
最悪の場合は、1段〜2段絞ればカリッとしてきますし、少なくともF8まで絞れば周辺部はかなりクリアに映ります。
現代の最新光学設計によるレンズは、私から言わせればよく写り過ぎて面白みがありません。
それは良いとしても、その代償として高額化・重量化・大型化が避けられませんし、解像度を上げるために何枚もガラスを入れた結果、ボケ感が犠牲になっていたりします。
あのシマシマの年輪ボケはどうにも不気味に見えてなりません。
私個人的には、画面中央部さえクリアなら全然問題ないと思ってるんですがね…


2)撮影目的・狙いは2つ

今回は、以下の2点に絞って撮影してきました。

2-1)ジンバルをビデオ雲台代わりに使う
2-2)イルミネーション撮影のポイントを整理

業務での撮影を前提としていますので、比較的人の少ない曜日や時間帯を選び、できるだけイルミネーションのみに焦点を当てています。

狙いたい撮影対象のみフレーミング

逆に、イルミネーション会場全体を捉えたい場合はできるだけ遠くから狙います。

引きを撮るなら足で稼ぐ

余談ですが、単レンズは焦点距離固定のため自分で動くしかありませんが、一本で勝負する楽しさはひとしおです。
各々解説します。


2-1)ジンバルをビデオ雲台代わりに使う方法

いつかこの情報をシェアしたかったのですが、ようやく今回noteで記事化できました。
まず大前提として、ジンバルをビデオ雲台代わりに使うには一脚か三脚が必要ですので、それは別途ご用意ください。

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